- XRPレジャー全体の脆弱性調査と耐量子暗号の実装を目指す
- 2028年までの完全移行に向けた取り組みが本格化
XRPLの量子リスク対策を支援
暗号資産(仮想通貨)の量子コンピュータリスク対策に取り組む「プロジェクト・イレブン(Project Eleven)」は19日、リップル社との協業を発表した。
両社の協業は今年4月にすでにリップル社が明らかにしている。今回プロジェクト・イレブンは、協業の目的はXRPレジャー(XRPL)における耐量子のセキュリティ対策を進めるために、システム全体の調査を行ったり、新しいセキュリティソリューションを開発したりすることだと説明した。
今年4月にリップル社は、量子コンピュータリスクへの対応計画を公開。2028年までに量子耐性を完全に備えられるように準備を進めると述べ、この時にプロジェクト・イレブンと協業していることも説明している。
関連記事:リップル、2028年までのXRPレジャー量子耐性移行を目指す グーグルの分析受け
米リップル社は、XRPレジャー(XRPL)を量子コンピュータの脅威から保護する4段階のロードマップを策定した。グーグルが仮想通貨の脆弱性を広範に指摘する中、2028年までの完全移行を目指し、長期的な資産価値の保護とインフラの堅牢性を強化する。
今回の発表でプロジェクト・イレブンは、リップル社との協業ではXRPLのバリデータ、カストディ、ネットワーキング、ウォレットといったレイヤーの脆弱性を全て調べると説明した。
そして、その後には、既存の標準規格の上に量子耐性のある暗号を重ねるハイブリッド署名や、量子耐性のあるカストディ・ウォレットの試作品を展開する計画だと述べている。
またプロジェクト・イレブンが、動作するコードや実測のパフォーマンスデータ、実運用への道筋を提供するとも説明した。
関連記事:量子コンピュータ時代の仮想通貨、グーグルがBTC等主要チェーンの「現在の対応度」を分析
グーグルによる主要仮想通貨の耐量子計算機暗号(PQC)への移行ステータスおよび脆弱性評価を解明。ブロック生成時間が長いビットコイン特有のリスクや、1500億ドル規模に及び現実資産市場に対する潜在的な被害が、同社の最新研究データとともに定量化されている。
RippleXでエンジニアリング部門を率いるJ. Ayo Akinyele氏は発表で以下のようにコメントしている。
XRPLはゼロから量子リスク対策を行う必要がないという強みがある。我々にはすでに鍵ローテーションのような中核機能や大規模にアップグレードを連携して行うことができるバリデータネットワークが存在する。
プロジェクト・イレブンは、我々が技術スタックの量子対策を実験・実装する際に、より速く、より綿密に前進することを支援してくれる。
目的は、必要に迫られるよりはるか前に運用の準備をしておくことで、量子コンピュータが暗号を破る日(Q-Day)が来てから対応することではない。
また、プロジェクト・イレブンのAlex Pruden CEOのコメントは以下の通り。
全ての主要なブロックチェーンが暗号技術において同様の脆弱性にさらされているが、現時点では対応の大部分がリサーチ段階にある。
今回の協業は実行を目的としたものだ。リップル社は量子リスクをエンジニアリングの現実的な問題として捉えており、それは正しいアプローチである。
XRPLに限らず仮想通貨・ブロックチェーン領域では、セキュリティ基盤である暗号を量子コンピュータが破る日に備え、広く準備が進められている。
一方で、暗号解読できる水準に量子コンピュータが発展するまでには長期間かかるとの見方が優勢であり、冷静に準備を進める必要性を指摘する声は多い。



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