
仮想通貨ステラルーメン(XLM)とは
ステラルーメン(XLM)は、国際送金や決済インフラとしての実用化が進んでおり、2025年初来の騰落率は+30%を記録(8月時点)するなど、注目を集めている暗号資産(仮想通貨)の一つです。
直近では、決済大手のPayPal(ペイパル)、Visa(ビザ)といったグローバル企業によるステラネットワークへの対応で、さらなる進展がありました。
さらに、米国ではトランプ政権の復帰により、仮想通貨に対する規制環境の整備が進みつつあり、ステラのような米国に軸足を置く決済インフラ系プロジェクトにとっては特に追い風となる可能性があります。
本記事では、ステラ(XLM)の注目点、取り扱いのある国内仮想通貨取引所や買い方、そして注意すべきリスクについて、わかりやすく解説していきます。
ステラルーメン(XLM)とは?
ステラルーメン(XLM)は、2014年にリップル社の共同創業者であるジェド・マケーレブ氏によって立ち上げられたブロックチェーンネットワークと、そのネイティブ通貨です。「世界中の誰もが、簡単・安価・高速にお金をやり取りできる仕組み」の実現を目指しています。
世界銀行の「Global Findex 2025」によると、銀行口座を持たない「アンバンクト(Unbanked)」は世界に約13億人いるとされており、特に新興国の人々や中小事業者が既存の金融インフラにアクセスできない状況が続いています。
非営利組織であるステラ開発財団(米国拠点)は、こうした人々が仮想通貨を通じて資金をやり取りできる環境を整備し、「金融包摂(Financial Inclusion)」の実現をミッションとしています。
XLMトークンの基本情報
項目 | 詳細 |
---|---|
通貨名 | XLM |
公開日 | 2014年7月31日 |
流通供給量 | 約315億枚 |
最大供給量 | 500億枚 |
価格 | 約0.4ドル(約59.4円) |
時価総額 | 125億ドル(市場12位) |
過去最高値 | 2018年1月:約0.93ドル(約137円) |
関連組織 | ステラ開発財団(米国) |

ステラルーメン(XLM)に投資したい方に
ステラの注目点:企業・行政による採用事例が続出
ステラの特徴は、「実需のある決済インフラ」としての採用が進んでいる点です。特に、米ドルなどの法定通貨と価値が連動するステーブルコインを活用した決済ネットワークとして、大手企業からの採用が加速しています。
また、ロシアによるウクライナ侵攻に際しては、国連(UNHCR)が難民支援の一環として、ステラ上で発行されたステーブルコインを活用するなど、公共・行政の分野でも実用例も。ステラは「社会課題に応えるブロックチェーン」としても注目されており、今後のさらなる成長が期待されています。
ペイパル:PYUSDの3番目のチェーンに採用
ペイパルは2025年6月、同社が発行する米ドル連動型ステーブルコイン「PYUSD(PayPal USD)」のステラネットワーク対応を発表しました。
PYUSDはこれまでイーサリアムおよびソラナ上で発行されており、ステラは3番目の対応チェーンとなります。
この動きに連動し、米決済大手Visa(ビザ)も、自社のステーブルコイン決済プラットフォーム*にステラを追加対応。同プラットフォームで利用可能なブロックチェーンは、既存のイーサリアム、ソラナに加え、ステラとアバランチを含む全4種類となりました。
*ビザは自社のインフラ全体を「Visa Tokenized Asset Platform(VTAP)」と称しており、ステーブルコインに加え、銀行パートナー向けのトークン化された預金にも対応する包括的なトークン化ソリューションを展開しています。
関連:ビザ、ステーブルコイン決済で3銘柄と2ブロックチェーンを追加
マスターカード:ステーブルコイン市場の基盤を狙う
ステラ開発財団は、MCCにおける唯一のネットワークパートナーとして参加 出典:Stellar
ステラは、Mastercard(マスターカード)が展開する暗号資産ソリューション「Mastercard Crypto Credential(MCC)」と提携しています。MCCは、本人確認済みのユーザー名(Credential)で仮想通貨の送受金ができる仕組みで、従来の複雑なウォレットアドレスを置き換えることで、利便性と規制対応を両立します。
誤送金を防ぐ資産対応チェックや、トラベルルールへの対応など、利用者保護と法令順守を兼ね備えた設計が特徴です。
マスターカードは、MCCをステーブルコインやデジタル資産の普及を支える中核インフラと位置付けており、2025年7月に米国で可決された「GENIUS法」による規制整備を追い風と捉えています。
MCC等を軸に、「インフラ整備」「標準化」「パートナー連携」の3本柱で、ステーブルコインの本格普及に向けた基盤づくりを加速しています。
コラム:ジーニアス法案とは
米国では2025年、トランプ政権の復帰により仮想通貨関連の規制整備が加速。その中核となるのが「ジーニアス法案」であり、1:1で担保されたステーブルコインの発行や保管に関する明確なルールを定め、その流通と実用化を後押しする内容となっています。
ステラの買い方・おすすめ取引所の比較表
ステラルーメン(XLM)を取引する際は、自身の目的や投資スタイルに合った取引所を選ぶことが大切です。たとえば、長期保有を前提とするなら出庫手数料や信頼性、短期トレードを重視するなら取引手数料や流動性などを比較するとよいでしょう。
ここでは、日本国内でステラ(XLM)の取引に対応している主要な取引所を紹介します。
おすすめ 取引所 |
おすすめポイント | 販売所 銘柄数 | 取引所 銘柄数 | 取引所手数料 (BTC参考) |
入金手数料 | 出金手数料 | 出庫手数料(XLM) | 詳細 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 ![]() SBI VCトレード
|
入出金・出庫手数料無料 | 35 | 8 | Maker:-0.01% Taker:0.05% ※XLMは販売所でのみ購入可能 |
無料 | 無料 | 無料 | ‐ | |
2 ![]() ビットバンク
|
国内アルトコイン取引量No.1** | 44 | 44 | Maker:-0.02% Taker:0.12% |
無料 | 550円(3万円未満)/ 770円(3万円以上) |
0.01XLM | *2024年1月〜2025年4月のJVCEA統計情報自社調べ | |
3 ![]() コインチェック
|
未経験者にも 使いやすいUI/UX |
34 | 24 | 無料 ※XLMは販売所でのみ購入可能 |
0円~1018円 | 407円 | 0.01XLM | ‐ |
ステラの開発戦略と技術ロードマップ
DeFi対応ブロックチェーンへの進化
ステラはこれまで、「高速・低コストな国際送金ネットワーク」として利用されてきましたが、近年は機能拡張も進んでいます。2024年にはスマートコントラクト機能「Soroban(ソロバン)」を導入し、DeFi(分散型金融)や分散アプリケーション(dApps)の構築にも対応可能なブロックチェーンへと進化しました。
出典:DefiLlama
2024年3月には、1億ドル規模の開発支援プログラム「Soroban Adoption Fund」を立ち上げ、開発者や新規プロジェクトを支援。2025年7月時点で、ステラ上のTVL(預かり資産総額)は1億ドルに達しています。
より高速かつ信頼性の高いネットワークへ
ブロックチェーンが社会インフラとして定着するために、「処理速度」と「信頼性」の両立が欠かせません。ステラは、これらを強化する技術アップデートを進めています。
- Protocol 23 アップデート
2025年に予定されている「Protocol 23」では、処理の並列実行が可能となり、より多くの取引を短時間で処理できるようになります。 - 分散性とセキュリティの強化
ネットワークの中核を担う「Tier-1組織(バリデータ)」を、現在の7社から13社へと拡大予定。特定のノードに依存しない、より分散的で持続可能なネットワークを目指しています。
金融包摂に向けた取り組み
ステラは、「誰もが使える金融インフラ」の実現を掲げており、その具体的な取り組みの一つが、米大手送金企業マネーグラム(MoneyGram)との連携です。
この連携により、ユーザーはステラネットワーク上でUSDCを受け取り、世界170か国以上に展開するマネーグラムの窓口で、法定通貨として即時に換金できる仕組みが構築されました。
ステラの発表(2025年6月)によると、3年間で累計約3,000万ドルの送金が処理されており、即時性・低コスト・現金化の容易さから、特にアンバンクト層にとって実用的な金融アクセス手段として評価されています。
また、この仕組みはウクライナ危機下の人道支援にも活用されました。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、ステラとマネーグラムのネットワークを活用し、ウクライナ避難民にUSDCを配布。対象者はモバイルウォレット経由で資金を受け取り、そのままマネーグラム窓口で現金として引き出すことが可能となり、迅速かつ確実な支援が実現しました。
関連:国連UNHCR、ウクライナ難民支援でステーブルコインUSDC給付へ
XLMに投資したい方に
リスクと注意点
競合プロジェクトの台頭
ステラは国際送金に特化したネットワークとして発展してきましたが、この分野ではエックスアールピー(XRP)やアルゴランド(ALGO)などの競合が台頭しており、政府・金融機関との連携も進んでいます。
現在は、スマートコントラクト環境の導入により、DeFiや金融アプリ分野への進出が進めていますが、金融市場でも競争環境は厳しく、ユースケースの多様化が今後の成長を左右する重要な要素となります。
ステーブルコインと規制環境
ステラネットワークは、USDCなどの外部発行ステーブルコインを国際送金や決済の中核資産として活用しています。しかし、これらのステーブルコインの発行体が規制の変更や監視強化を受けた場合、ステラ上の送金・決済サービスにも間接的な影響が及ぶ可能性があります。
例えば、2023年3月のシリコンバレー銀行の破綻時に、USDCの準備金の一部が同銀行に預けられていたため、USDCの価格が一時的に1ドルを下回る(約0.88ドルまで下落)事態が発生しました。この事例は、担保資産や市場環境に起因する「価格安定性リスク」を浮き彫りにしました。
関連:米サークル、シリコンバレー銀行で33億ドルのUSDC準備金の送金が保留状態に
ステラのエコシステムは、ステーブルコインの信頼性や安定性に部分的に依存しているため、規制環境の変化やペッグの不安定化が、ネットワークの実用性や事業展開に影響を与えるリスクがあるため注意が必要です。
XLMトークンに関する税金リスク
ステラルーメン(XLM)トークンは、日本国内でも取引所を通じて購入可能が可能ですが、仮想通貨取引で生じた利益は原則「雑所得」として取り扱われます。日本円との売買で得た利益だけではなく、仮想通貨同士を交換したときに生じた利益やステーキングなどで得た報酬も課税対象となります。
雑所得に分類される仮想通貨取引での所得は、給与所得などの他の所得と合算した金額に対して税率がかけられます。税率は、所得が多いほど高くなる「累進課税」が適用され、下表の通り5%~45%の7段階に分かれています。住民税も合わせると最大で約55%の税率が課されます。

出典:国税庁
主要なXLM取引所3社の詳細

- エイダ(ADA)
- アルゴランド(ALGO)
- エイプコイン(APE)
- アプトス(APT)
- コスモス(ATOM)
- アバランチ(AVAX)
- アクシーインフィニティー(AXS)
- バット(BAT)
- ビットコインキャッシュ(BCH)
- ビットコイン(BTC)
- チリーズ(CHZ)
- ダイ(DAI)
- ドージコイン(DOGE)
- ポルカドット(DOT)
- イーサリアムクラシック(ETC)
- イーサリアム(ETH)
- フレア(FLR)
- ヘデラハッシュ(HBAR)
- リンク(LINK)
- ライトコイン(LTC)
- ポリゴン(MATIC)
- メイカー(MKR)
- ニアー(NEAR)
- ニッポンアイドルトークン(NIDT)
- オアシス(OAS)
- オミセゴー(OMG)
- サンド(SAND)
- シバコイン(SHIB)
- ソラナ(SOL)
- トロン(TRX)
- ユーエスディーシー(USDC)
- エックスディーシー(XDC)
- ステラ(XLM)
- エックスアールピー(XRP)
- テゾス(XTZ)
- ジパング(ZPG)
ここが便利

SBI VCトレードは販売所であっても「指値注文(価格指定注文)」に対応しており、スプレッドも比較的低いため、初心者の方にも安心して利用しやすい。初めての投資なら特に、スマホアプリのUI/UXがよりシンプルに設計されているSBI VCトレードがお勧め。

- カルダノ(ADA)
- エイプコイン(APE)
- アービトラム(ARB)
- アスター(ASTR)
- コスモス(ATOM)
- アバランチ(AVAX)
- アクシーインフィニティー(AXS)
- バット(BAT)
- ビットコインキャッシュ(BCH)
- ビルドアンドビルド(BNB)
- ボバネットワーク(BOBA)
- ビットコイン(BTC)
- チリーズ(CHZ)
- サイバーコネクト(CYBER)
- ダイ(DAI)
- ドージコイン(DOGE)
- ポルカドット(DOT)
- エンジンコイン(ENJ)
- イーサリアム(ETH)
- フレア(FLR)
- ガラ(GALA)
- ザグラフ(GRT)
- イミュータブル(IMX)
- カイア(KAIA)
- リンク(LINK)
- ライブピア(LPT)
- ライトコイン(LTC)
- ディセントラランド(MANA)
- マスクネットワーク(MASK)
- メイカー(MKR)
- モナコイン(MONA)
- オアシス(OAS)
- オミセゴー(OMG)
- オプティミズム(OP)
- ポリゴン(POL)
- クオンタム(QTUM)
- レンダー(RNDR)
- サンド(SAND)
- ソラナ(SOL)
- スイ(SUI)
- トロン(TRX)
- ステラ(XLM)
- エックスアールピー(XRP)
- シンボル(XYM)
ここが便利
出庫対応が速いため、アクティブなトレーダーにとって魅力的。XLMの購入だけでなく、自分のウォレットで管理し、活用したい方におすすめです。「最短1分*で即時承認され、すぐに取引をスタート」。*申請内容に応じて数日かかる場合があります。

- エイプコイン(APE)
- アバランチ(AVAX)
- アクシーインフィニティー(AXS)
- バット(BAT)
- ブラッドクリスタル(BC)
- ビットコインキャッシュ(BCH)
- ブリリアンクリプトトークン(BRIL)
- ビットコイン(BTC)
- チリーズ(CHZ)
- ダイ(DAI)
- ドージコイン(DOGE)
- ポルカドット(DOT)
- エンジンコイン(ENJ)
- イーサリアムクラシック(ETC)
- イーサリアム(ETH)
- フィナンシェトークン(FNCT)
- ザグラフ(GRT)
- イミュータブル(IMX)
- アイオーエスティー(IOST)
- リンク(LINK)
- リスク(LSK)
- ライトコイン(LTC)
- ディセントラランド(MANA)
- マスクネットワーク(MASK)
- ポリゴン(MATIC)
- メイカー(MKR)
- モナコイン(MONA)
- ぺぺコイン(PEPE)
- クオンタム(QTUM)
- サンド(SAND)
- シバコイン(SHIB)
- ラップドビットコイン(WBTC)
- ネム(XEM)
- ステラ(XLM)
- エックスアールピー(XRP)
こんな人におすすめ
投資をお得に始めたい方、マネックス証券やマクロミルのポイントシステムと連携し、1ポイントを1円として使用可能で、持ち出し資金ゼロから投資をスタートできます。
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