はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

アバランチ(AVAX)の特徴と将来性|企業導入の理由や買い方も解説

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
※このページには広告・PRが含まれます

企業に選ばれる理由|アバランチ(アバランチ)とは

アバランチ(Avalanche)は、高速な処理性能と柔軟なネットワーク設計を兼ね備えた、次世代のブロックチェーンプラットフォームです。1〜2秒でのトランザクション確定や、自社専用のブロックチェーンを構築できる「L1(サブネット)」機能を備え、高速性・拡張性・カスタマイズ性の3拍子がそろった設計が特徴です。

とくにL1(サブネット)は、金融・ゲーム・行政など多様な業界のニーズに応じてネットワークを柔軟に設計できることから、企業の採用が進んでいます。FIFAや韓国Nexonをはじめ、国内外の大手企業がAvalanche基盤の導入や実証実験を進めています。

さらに米国では、AVAXの現物ETF(上場投資信託)申請がSEC(証券取引委員会)の審査中です。ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)に続き、ソラナ現物ETFの承認を受けて、アバランチ(AVAX)にも注目が集まっています

本記事では、企業による導入事例から、サブネットの仕組み、AVAXトークンの役割、RWAやWeb3ゲームでの活用、そして将来性までを詳しく解説します。企業利用と投資の両面から、アバランチの可能性を総合的に読み解いていきましょう。

💡この記事でわかること
  1. アバランチ取引所の特徴早見表
  2. アバランチ(AVAX)の特徴と仕組み
  3. アバランチL1(サブネット)とは?
  4. 企業導入が進む理由
  5. AVAXトークンの役割と価格情報
  6. アバランチ(AVAX)の買い方
  7. アバランチの将来性とETF動向

アバランチ取引所の特徴早見表

取引所 メリット デメリット 現物取引 レバレッジ取引 AVAX
ステーキング
報酬率
取引所手数料
(BTC参考)
出庫手数料 備考
仮想通貨取引所 SBI VCトレード ステーキング途中でも
売却・出金できる
AVAX取引所に未対応 販売所 年率5.3%
手数料差し引き後4.0%*
Maker:-0.01%
Taker:0.05%
無料 *ステーキング報酬率は24年11月実績
仮想通貨取引所 bitbank AVAXの板取引が可能 ステーキング
サービス未提供
現物(取引所・販売所) Maker:-0.02%
Taker:0.12%
0.01 AVAX
仮想通貨取引所 コインチェック 未経験者にも
使いやすいUI/UX
ステーキング
未対応
販売所
取引所
無料 0.1 AVAX
仮想通貨取引所 CoinTrade AVAXのステーキング
サービス提供
AVAX取引所に
未対応
販売所 想定年率4.6 % 0.01 AVAX

アバランチ(AVAX)の特徴と仕組み

✅ 基本概要

アバランチ(アバランチ)は、2020年9月にAva Labsが米コーネル大学のEmin Gün Sirer教授らと開発した、 高速で低コスト、かつEVM(Ethereum互換)対応の分散型プラットフォームです。

  • サブセカンド~2秒以内のトランザクション確定
  • 数千TPSの高スループット(4,500~6,500 TPS)
    *1秒あたり取引処理能力
  • セキュリティと分散性を維持しつつ、低エネルギー消費で稼働

🔗 3つのチェーン構造

アバランチでは、以下の3つのチェーンが役割を分担し、それぞれの用途に最適化されています。

  • X-Chain(Exchange Chain)
    デジタル資産の発行と送受信に特化したチェーン。
    ブロックではなくDAG(有向非巡回グラフ)構造を採用し、高速な並列処理が可能です。
  • C-Chain(Contract Chain)
    スマートコントラクトを実行するチェーン。
    EVM(イーサリアム仮想マシン)互換で、Solidityによる開発が可能。MetaMaskにも対応しています。
  • P-Chain(Platform Chain)
    アバランチL1(サブネット)やバリデータの管理を担うチェーン。
    アバランチのネットワーク構造全体を統括し、アバランチL1(サブネット)構築やPoSのステーキング管理も行います。

このような分業構造により、アバランチは処理の効率性と拡張性を両立しています。

アバランチL1(サブネット)とは?

アバランチの「アバランチL1(サブネット)」は、企業や開発者が自社専用のブロックチェーンを柔軟に構築できる仕組みです。用途に応じてネットワーク設定やルールを自由にカスタマイズできるため、金融・ゲーム・行政など多様な業界で導入が進んでいます。

出典:Snowpeer

2025年時点で、アバランチ上では70以上のL1(独立チェーン)が稼働しており、それぞれが高速処理・低コスト・高セキュリティといった特性を活かして、目的別のネットワークとして展開されています。

なかでもゲーム領域は全体の約33%と最大カテゴリを占めており、ゲーム特化型ブロックチェーンの基盤としてアバランチが急速に存在感を高めています。 たとえば、韓国の大手ゲーム企業Nexonは、人気MMORPG『MapleStory N』において、アバランチ上のL1「Henesys」を採用。高速かつ安定したトランザクション処理を可能にし、独自トークン設計も導入しています。

このほか、ヘルスケア(6.6%)、メタバース(5.3%)、フィンテック(3.9%)、スポーツやアート、RWA(実世界資産)など、さまざまなカテゴリのプロジェクトがアバランチ上で独自のL1として稼働しており、Web3インフラの多様化が進んでいます。

アバランチL1の主な特長

  • 用途に合わせて自由に設計:
    取引手数料の無料化や本人確認の義務化など、ユースケースごとに柔軟に構築可能。
  • 専用トークンや報酬設計も対応:独自通貨の発行や、既存のAVAXを用いた経済圏も構築可能。
  • 金融機関向けにも最適化:
    「Evergreen Subnet」では、規制対応や内部ポリシー管理機能を備えたネットワークも展開。

アバランチは、トランザクション確定が約2秒と高速で、他のブロックチェーンとも連携可能な柔軟性を持っています。高性能かつカスタマイズ性の高いアバランチL1は、アバランチが多くの企業から選ばれる理由のひとつです。

直近の主な企業採用・実験例

時期 企業名 概要
2025/05 バーゲン郡 米国ニュージャージー州バーゲン郡がAvalanch上のブロックチェーンで不動産証書をトークン化。
2025/05 FIFA Collect 「FIFAブロックチェーン」をアバランチ上にローンチ。処理速度、拡張性、Ethereum互換性でデジタルコレクティブルを強化。
2025/05 Securitize ブラックロックのBUIDLトークンをアバランチ上でDeFiプロトコルEulerと接続。sToken VaultでRWAトークンのDeFi活用。
2025/05 韓国Nexon 人気MMORPG「MapleStory N」をアバランチL1「Henesys」上にリリース。高速かつ低コストの取引を実現。
2025/04 三井住友フィナンシャルグループ(SMFG) Ava Labsなどと協業し、2025年度下期に企業間決済向けの実証実験を予定。2026年度の本格発行を視野に検討中。
2024/06 株式会社コナミデジタルエンタテインメント NFTソリューション「Resella(リセラ)」をアバランチL1で構築。NFTをシームレスに発行・取引でき、日本円決済に対応。
2024/03 Alipay(アリペイ)*概念実証 東南アジア向けWeb3クーポンPoCをAvaCloud管理のL1で実施。加盟店とユーザーの新しい接点を創出。
2024/02 韓国ネクソン(NEXON) 「メイプルストーリー・ユニバース」をアバランチL1基盤でオンチェーン開発。
2024/02 米Citi(シティ)*概念実証 PEファンドのトークン化PoCに「Spruce」を使用。Evergreen Subnet上でテスト。
2023/11 JPモルガン*概念実証 OnyxとEvergreen Subnetを接続し、ファンド募集・償還の実験を実施。

アバランチへの投資に

仮想通貨AVAXの価格情報・ユースケース

 
項目詳細
通貨コードAVAX
公開日2020年9月(メインネットローンチ)
トークン流通基盤アバランチ独自チェーン(X/C/P)、EVM互換(C-Chain)、Ethereum(ERC-20)
発行上限/流通量発行上限:7.2億枚/流通量:約3.78億枚(2025年5月)
時価総額約1.5兆円(2025年5月時点)
過去最高値約21,000円(2021年11月)
TVL(Total Value Locked) 約 16 億ドル
データ出典元CoinMarketCap、アバランチ Explorer(2025年5月)

仮想通貨アバランチ(AVAX)の役割と需要

AVAXは、アバランチネットワークの中核を担うユーティリティトークンです。ネットワーク上の各種トランザクションやスマートコントラクト実行時のガス代として使用され、支払われたAVAXの一部は焼却(バーン)される設計となっています。これにより、流通量が抑制され、トークンの希薄化が防がれます。

また、AVAXはネットワークの安全性を保つためのステーキングにも利用されており、2025年7月時点では総供給量4億6,186万AVAXのうち、約2億1,841万AVAX(47.29%)がステーキングにロックされています。その内訳は、バリデーターによる直接ステークが約1億7,239万AVAX、デリゲーション(委任)による参加が約4,602万AVAXで、年利(APR)は5.84%に設計されています。

このように、ネットワーク維持・ガス代・ステーキング報酬という3つの経済的役割を持つことで、AVAXはアバランチ全体の成長とトークン価値の両面を支えています。

AVAXの主なユースケース

① ステーキングとネットワーク参加

AVAXは、バリデーターとしてネットワークのトランザクションを検証する際に必須のステーキング資産として機能します。バリデーターにならなくても、AVAXを他のバリデーターに預けて報酬を得る「デリゲーション」も可能で、資産を活用した運用ができます。

出典:Avalanche Explorer

2025年7月時点で、総供給量の約47%がステーキングされており(データ元:Snowpeer)、ネットワークの健全性だけでなく、流通市場における供給圧力の軽減にも寄与しており、AVAX価格の安定や上昇余地にもつながっています。

② L1チェーンの拡大とAVAX需要

アバランチの特徴である「独自L1チェーン(=サブネット)」の構築は、技術的な差別化要素であると同時に、AVAXの長期的な需要を支える根幹的な仕組みとなっています。

従来、アバランチL1(サブネット)を構築するためには、メインネット(Primary Network)に対して2,000AVAXのステーキングが必要でした。しかし、2025年に承認された提案「ACP-77」により、個別のL1チェーン単位での軽量なバリデーター参加が可能となり、全体構築コストや参加条件が緩和されました。これにより、資金力の小さい開発者やスタートアップも参加しやすくなり、ニッチかつ専門性の高いL1チェーンの立ち上げが加速しています。

なお、サブネットの構築要件そのものが廃止されたわけではなく、あくまで参加形態が柔軟化されたものです。これにより、より多くの業種や開発者によるネットワーク活用が見込まれ、アバランチのエコシステム拡大に寄与すると期待されています。

現在は、70以上のL1チェーンがアバランチ上で稼働しており、それぞれのネットワークを維持するためにバリデーターがAVAXをステーキングしています。この構造により、AVAXには分散的(複数L1にまたがる)かつ持続的(バリデーター維持に必要な)トークン需要が生じており、供給抑制や長期保有の促進を通じて、価格形成にもプラスに作用すると見られています。

仮想通貨アバランチ(AVAX)の買い方

日本円で仮想通貨アバランチ(AVAX)を購入するには、日本国内の暗号資産取引所の口座を開設する必要があります。

以下では、SBI VCトレードを例にAVAXの購入方法を紹介します。

1SBI VCトレード
東証プライム市場に上場しているSBIホールディングス傘下のSBI証券は、国内最大手のネット証券として知られる。SBIVCトレードは金融ノウハウを生かし、安心して取引できる取引所として評価されており、手数料の低さなどで個人投資家から支持を受ける。
販売所のスプレッドが比較的狭い、指値を使える
入出金・暗号資産の出庫手数料無料
ステーキング・貸コインなど豊富な機能
主なサービス
スマホ対応
基本サービスは全てスマホ対応。PCは「トレーダーモード」でさらに高機能に。
セキュリティ
金融大手SBIグループとして最新鋭のセキュリティ。住信SBIネット銀行との連携で入出金がスムーズ
取扱銘柄
36種類

こんな人におすすめ

運営企業への信頼を重視し、投資を始めて徐々にその範囲を広げたい方、ストレスフリーでAVAXを購入し、ステーキングや積立などの便利なサービスを活用したい方に理想的です。申込は最短5分で完了し、「最短当日」には口座開設が完了します。

2bitbank
bitbank(ビットバンク)は、2014年から暗号資産事業を運営している実績ある取引所。関東財務局長(暗号資産交換業者)登録番号 第00004号ミクシィ社とセレス社の持ち分法適用関連会社、ビットバンク株式会社が運営。
取引所のスプレッドが狭い、流動性も高め
取引所のメイカー手数料が好条件
UIや機能がシンプル、初心者にも優しい
主なサービス
スマホ対応
基本サービスは全てスマホ対応。PCと同水準の取引を実現。
セキュリティ
第三者機関による高い評価セキュリティ 国内No.1 *18年10月 ICORating調べ
取扱銘柄
43

ここが便利

出庫対応が速いため、アクティブなトレーダーにとって魅力的。AVAXの購入だけでなく、自分のウォレットで管理し、活用したい方におすすめです。「最短1分*で即時承認され、すぐに取引をスタート」。*申請内容に応じて数日かかる場合があります。

3 コインチェック
コインチェックは、2012年に創業されてから仮想通貨業界をけん引してきた金融庁認可00014号の仮想通貨交換業者。東証一部上場のマネックスグループの傘下に、経営基盤とセキュリティも強化。
未経験者にも使いやすいUI/UX
アプリDL数700万DL*2019年~2024年(AppTweak)
アンケート回答等で貯めたポイントを仮想通貨に交換可能
主なサービス
スマホ対応
保有資産や価格変動がわかりやすい。スマホでもブラウザから取引所を利用可能
セキュリティ
マネックスグループ入り後のセキュリティ強化により暗号資産交換業者の登録を完了。
取扱銘柄
35種類

こんな人におすすめ

投資をお得に始めたい方、マネックス証券やマクロミルのポイントシステムと連携し、1ポイントを1円として使用可能で、持ち出し資金ゼロから投資をスタートできます。

SBI VCトレードの口座開設方法

本人確認書類の提出方法は3種類あるため自身に合った方法を選択しましょう 出典:SBI VC トレード

SBI VCトレードでAVAXを購入するには、まず口座開設を行う必要があります。 口座開設には下記のものが必要になるため、あらかじめ準備しておきましょう。

  • メールアドレス
  • 電話番号
  • 本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカード、在留カード、特別永住者証明書から1点)

口座開設にあたり、まずはメールアドレスを登録します。「個人のお客様」を選択し、メールアドレスを登録、確認メールを送信しましょう。確認メールが届いたら、メール内に記載されている認証用のURLを開き、パスワードを設定します。

パスワード設定後にSMS認証か電話認証を行い、認証コードを入力したあとに、氏名や住所などの基本情報入力を行います。

基本情報入力後に、情報と合致する本人確認書類を提出します。運転免許証、マイナンバーカード、在留カード、特別永住者証明書などの本人確認書類を撮影しアップロードしたあと、本人確認書類と一緒に自撮り・セルフィーを行い、本人確認手続きを行います。

本人確認手続きが終了したら、取引所による口座開設審査が行われ、審査が完了すれば口座が開設されます。

AVAXを購入するための入金方法

AVAXを購入するには、SBI VCの取引口座に日本円を入金する必要があります。「入出金」と記載がある部分をクリック・タップし、「日本円を入金」を選択しましょう。

入金したい金額と銀行を選択し、「金融機関サイトへ」を選択し、自分の選んだ金融機関のサイトからSBI VCトレードへ入金の操作を行い、既定の振込タイミングまで待てば入金が完了します。

AVAXの買い方・購入方法

SBI VCトレードでは、現物取引でAVAXを購入することができ、貸コイン、積立、ステーキングといった運用サービスにも対応しています。

販売所の利用画面 出典:SBI VCトレード

「販売所」は、SBI VCトレードが決めた価格で売買が行えます。「販売所」はシンプルで簡単な操作が可能で、初心者でも安心して取引することができるでしょう。「販売所」では、AVAXを選択し、購入する数量を入力した後、購入をクリック・タップすれば、AVAXが購入できます。

「販売所」には、購入価格と売却価格の間にスプレッドと呼ばれる手数料的な価格差が存在するため、手数料を気にしたり、短期間で売買を繰り返したりする「トレード」には適さないことを抑えておきましょう。

SBI VC トレードではアバランチ(AVAX)のステーキングが便利

ステーキング実績(2024年4月)出典:SBI VC トレード

ステーキングのメリットは、長期保有予定の仮想通貨を預け入れて放置しているだけで、株の配当のようなパッシブインカム(受動的収入)を得られる点にあります。

SBI VCトレードにおいては、アバランチ(AVAX)を口座に預けるだけで、ステーキングサービスの対象となり、毎月資産が増加します。2024年4月の実績では、AVAXのステーキングの想定年率は、約4.5%とされています。

SBI VCトレードのステーキングサービスを利用するための特別な申し込みや手続きは必要ありません。平均保有量に基づき、SBI VCトレードの口座内で毎月自動的に報酬が支払われるシステムです。このサービスはいつでも解約が可能で、資産の引き出しも自由に行えます。

仮想通貨アバランチ(AVAX)を購入、投資するなら、操作が簡単・ステーキングも便利なSBI VCトレードがおすすめ。

アバランチの将来性とETF動向

アバランチ(アバランチ)は、高速かつ低コストな処理性能や、柔軟なブロックチェーン設計(サブネット機能)により、さまざまな分野から注目を集めています。特に、① 実世界の資産管理(RWA)、② Web3ゲームの基盤、③ ETF申請を含む制度整備の3つの観点から、将来性が評価されています。

① RWA(Real World Assets)領域での導入

RWAとは、「不動産や証券など現実世界の資産をブロックチェーンでトークン化する技術」です。アバランチの高速処理やスケーラビリティは、こうした用途に最適とされ、政府機関・金融機関による採用が進んでいます。

  • 2025年5月、米ニュージャージー州バーゲン郡が土地登記をアバランチ上でトークン化(詳細
  • 世界最大の資産運用会社ブラックロックのファンド「BUIDL」も、アバランチ上でRWAを展開

また、2025年5月には資産運用大手VanEckが、ゲーム・金融・AI分野を対象とした投資ファンド「PurposeBuilt」を発表。アバランチ基盤のRWA・トークンプロジェクトへの直接投資が始まっており、実用フェーズに入ったことを示しています。

② 本格Web3ゲームのプラットフォームに

アバランチは、ガス代設定の自由度や高速処理を強みに、ゲーム分野でも導入が進んでいます。独自通貨での決済や専用チェーン(サブネット)の構築が可能で、本格的なゲーム体験とトークン経済の両立が可能です。

  • 『MapleStory N』(韓国ネクソン)…基軸トークン「NXPC」が大手取引所に上場、時価総額5億ドル超(詳細
  • 『GUNZ』(Gunzilla Games)…大手VC出資のバトルロイヤル型Web3ゲームがアバランチ上に展開

これらの成功事例により、アバランチはゲーム特化型チェーン構築の定番基盤となりつつあります。

③ 制度整備と開発環境の進化

2025年3月には、ナスダックがグレースケールのアバランチ現物ETF申請(19b−4)を提出し、VanEckもS-1登録書類を申請。ソラナのETFが承認された現在、AVAXのETF化にも期待が集まっています。

また、アバランチは開発者環境の整備にも積極的で、2024年末には大規模アップグレード「Etna(アバランチ9000)」を導入。これにより、従来数十万ドルかかっていたサブネットやL1の構築がほぼ無料になり、開発参加のハードルが大きく下がりました。

アバランチはさらに、次世代構想「Fusion」も発表。これは、医療・分散型AI・DePINなど用途別に特化したネットワークを、Composer(L1)+Module(サービス)で構築する新しい形であり、より目的に即した開発が可能になります。

これらの動きは、AVAX価格への期待にも表れており、スタンダード・チャータード銀行は2029年までにAVAX価格が250ドルに達する可能性をレポートで示唆しました。

制度、実需、技術の3拍子がそろうアバランチは、Web3インフラの「次の担い手」として、より一層の成長が期待されています。

まとめ

アバランチ(Avalanche)は、企業利用・開発者支援・投資対象として注目される存在ですが、いくつかのリスクも併せて理解しておくことが重要です。

  • 価格の変動リスク:暗号資産全般に共通するボラティリティがあります。
  • 制度・規制の影響:ETFの審査結果や法制度の変化により、採用や評価が左右される可能性があります。
  • 技術的リスク:サブネットなどの新技術は、普及段階で予期しない課題が発生する可能性もあります。

長期的な視点での成長性を信頼しつつも、リスク分散や継続的な情報収集を意識した活用が求められます。

記事の監修者

各務 貴仁各務 貴仁
株式会社CoinPost 代表取締役CEO、株式会社SUDACHI Tech 代表取締役、一般社団法人WebX実行委員会 理事。
2017年に日本最大(2024年現在)の暗号資産・Web3メディアCoinPost、2023年よりグローバルカンファレンスWebXを立ち上げる。また、次世代テックを活用した福祉事業Wave3やWeb3に特化した開発支援事業SUDACHI Techも展開する。
2024年には、経済産業省「Web3.0・ブロックチェーンを活用したデジタル公共財等構築実証事業」にて有識者委員として選任される。

本記事は企業の出資による記事広告やアフィリエイト広告を含みます。CoinPostは掲載内容や製品の品質や性能を保証するものではありません。サービス利用やお問い合わせは、直接サービス提供会社へご連絡ください。CoinPostは、本記事の内容やそれを参考にした行動による損害や損失について、直接的・間接的な責任を負いません。ユーザーの皆さまが本稿に関連した行動をとる際には、ご自身で調査し、自己責任で行ってください。