はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 資産運用
CoinPostで今最も読まれています

米SECは一年前にイーサリアムの「正式調査命令」を承認していた コンセンシスの訴状で明らかに

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

コンセンシス対SECの訴訟

最も普及する暗号資産(仮想通貨)ウォレット「メタマスク」などの開発を手掛ける米Web3ソフトウェア企業Consensys(コンセンシス)は29日、米証券取引委員会(SEC)との訴訟で新たに書類を提出した。

SECが、約1年前にあたる2023年3月28日時点で、暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)を調査する「正式命令」を承認したと述べている。コンセンシスは、次のように申し立てた。訴訟では、「イーサリアムを証券と見なさないという以前の立場を覆した」と主張している。

2023年3月28日、グルビル・グレワルSEC執行局長は、「イーサリアム2.0」問題に関する正式な調査命令を承認し、イーサリアムの売買を行う個人および団体に対して、調査と召喚状を発行する広範な権限をSEC職員に委任した。

SECは2023年4月13日に、正式命令の発行を認めた。

今年3月にSECがイーサリアム財団を調査していることが明らかになった際には、イーサリアムがアップデート「イーサリアム2.0」の一環として2022年9月に「プルーフ・オブ・ステーク(PoS)」へ移行した直後から調査が始まったとされていた。その後2023年3月に正式な調査命令が発行されたことになる。

関連: 米SEC、イーサリアムを調査か 財団の関連企業に召喚状送付も

SECの執行マニュアルによれば、正式命令はSECの執行責任者が「証券法違反が発生したか、または発生する可能性がある」かを判断する必要があるとした場合に発令されるものだ。

関連: 2024年注目の仮想通貨10選 各セクターの主要銘柄と関心を集める理由を解説

PoS(プルーフオブステーク)とは

保有(ステーク)する仮想通貨の割合に応じて、ブロックを新たに承認・生成する権利が得られるコンセンサスアルゴリズムのこと。取引の承認に高性能なコンピューターが必要で、大量の電力消費を伴うコンセンサスアルゴリズム「Proof of Work(PoW)」の代替手段として生まれた。承認を行うと、報酬として新規発行される仮想通貨を受け取ることができる。

▶️仮想通貨用語集

裁判の背景

この裁判は、コンセンシスが25日、米SECとゲーリー・ゲンスラー委員長ら全5名の委員を提訴したものである。

SECは10日、コンセンシスが証券法と取引所法に違反しているとして同社に法的措置を講じる予定であることを伝える「ウェルズ通知(Wells Notice)」を送付した。

SECは、メタマスクのステーキングサービスが未登録有価証券の提供にあたり、仮想通貨取引を行える「MetaMask Swaps」を、ブローカーディーラーとして登録せずに提供していたことが取引所法に違反していると主張している格好だ。

コンセンシスはこれに対して、SECがイーサリアムを不当に証券とみなそうとしているなどとして提訴に踏み切った。イーサリアムの証券性を否定する根拠の一つとしては、中央管理者が存在せず分散化が進んでいることなどを挙げている。

関連: 「イーサリアムは証券ではない」Consensysが米SECを提訴

「イーサリアムのエコシステムを守る」

コンセンシスはイーサリアムのエコシステムを守るためにSECを提訴したと述べており、29日には次のように繰り返した。

SECがイーサリアムを証券として指定することに成功すれば、関連の企業や開発者の長年に渡る仕事が無駄になり、数十億ドルの経済的価値が失われるのを目の当たりにすることになる。

さらに、それが米国労働者の大規模な解雇につながる可能性もある。

コンセンシスは、2018年にSECの企業金融ディレクターを務めていたビル・ヒンマン氏が、「現在、イーサリアムの販売は有価証券取引ではない」と述べたと指摘した。

さらに2019年、米商品先物取引委員会(CFTC)委員長が、「イーサリアムは商品(コモディティ)であり我々の管轄下にある」と発表していたとも続けている。

コンセンシスは、こうした規制上の方針を背景にして、イーサリアム系ウォレット「メタマスク」などのビジネスを構築したと申し立てた。

現在、SECのゲーリー・ゲンスラー委員長はイーサリアムが証券であるか否かの明言を避けているところだ。

関連: 米SEC、イーサリアム現物ETF申請を非承認する可能性高まる

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
11/24 日曜日
11:30
ビットコイン10万ドル突破で上値伸ばす可能性も、指標後の調整リスクに注意|bitbankアナリスト寄稿
bitbankアナリストが、10万ドルに迫る勢いで高騰するビットコイン(BTC)相場を分析。相場が一層上値を伸ばしている可能性は十分に考えられるが、指標を切っ掛けに調整に入る展開にも注意が必要か。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|ゲンスラーSEC委員長退任に高い関心
今週は、イーロン・マスク氏に対するドージコイン訴訟の取り下げ、国民民主党の玉木代表による仮想通貨減税要望、米SECゲーリー・ゲンスラー委員長の退任確定に関するニュースが最も関心を集めた。
11/23 土曜日
11:30
XRP・SOLOなど高騰、トランプ新政権でリップル技術採用への期待高まる
米SECのゲンスラー委員長が2025年1月に退任することが発表され、過去4年間の厳格な仮想通貨規制からの転換期待からXRPの価格が高騰している。
10:50
米仮想通貨業界団体、トランプ新政権に5つの優先事項を提案
米ブロックチェーン協会が次期トランプ政権に仮想通貨の取り組みにおける優先事項を提案した。SEC新体制など5つの項目を掲げている。
10:20
トランプ次期米大統領、仮想通貨支持派のベセント氏を財務長官に起用する方向
ドナルド・トランプ次期米大統領が、親仮想通貨のヘッジファンド経営者のスコット・ベセント氏を財務長官に起用する方向で最終調整に入っていることが、ブルームバーグなど複数のメディアの23日の報道で明らかになった。
08:40
独保険最大手アリアンツ、マイクロストラテジー転換社債の25%取得
ドイツ最大の保険会社アリアンツが、米マイクロストラテジーが発行した26億ドル規模の2031年満期転換社債の約25%を取得した。ビットコインを間接的に保有することになった。
07:55
L1アルトコイン、米大統領選後に価格が急上昇
仮想通貨を分析するCryptoQuantは、L1アルトコインの価格が米大統領選後に上昇していると報告。この価格上昇は、現物取引の出来高を伴っていると指摘している。
06:45
米マラソン、転換社債販売で1500億円を調達 5771BTCのビットコインを取得
ビットコインをさらに買い増し 米マイニング大手のMARA Holdings(マラソン)は23日、2030年満期のゼロクーポン転換社債10億ドル(1500億円)の発行を完了し、そ…
11/22 金曜日
20:30
XRPのETF承認はどうなる?市場価格への影響を分析
トランプ次期政権下でのXRP現物ETF承認の可能性を詳しく解説。SEC委員長交代や規制緩和への期待、市場への影響を専門家の見解とともに分析。ビットコイン、イーサリアムに続く承認タイミングと価格への影響を予測します。2025年のXRP市場展望を徹底解説。
15:00
仮想通貨XDC(XDC Network)の買い方と将来性は?
ハイブリッド型ブロックチェーンを採用する仮想通貨XDCの特徴や将来性を解説。SBIとの提携や買い方、リスクについても詳しく紹介します。
13:50
米SEC敗訴、連邦地裁がディーラー規則は無効と判断 「仮想通貨業界全体にとっての勝利」
米連邦地裁がSECのディーラー規則を無効と判断し、SECの敗訴が確定した。原告の米ブロックチェーン協会CEOは、この判決は仮想通貨業界全体の勝利であると表現。ディーラー規則は分散型金融に重大な影響を与える可能性が危惧されていた。
13:10
トレードの機会損失を最小限に、メタマスクがイーサリアムガス代込みスワップを新たに導入
仮想通貨イーサリアムの主要ウォレットMetaMaskは新機能「Gas Station」の導入を発表した。ガス代不足によってスワップが中断されることを防ぐものである。
11:26
チャールズ・シュワブ次期CEO、規制緩和で仮想通貨現物取引への参入示唆
米大手ブローカー、チャールズ・シュワブの次期CEOが、規制環境の変化があれば仮想通貨現物取引へ参入すると述べた。トランプ新政権に期待する格好だ。
10:10
仮想通貨擬人化BCG「コインムスメ」、板野友美がアンバサダー就任
タレントの板野友美氏がWeb3ゲーム「コインムスメ」のアンバサダーに就任。板野氏プロデュースのアイドルグループとのコラボユニットも結成する。
09:55
Suiブロックチェーン、稼働停止の原因や対策を公表
約2.5時間稼働を停止していた仮想通貨SUIのブロックチェーンが復旧。その後、原因や今後の対策を公表している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/12/01 09:30 ~ 20:00
東京 墨田区文花1丁目18−13
重要指標
一覧
新着指標
一覧