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初心者でもわかる「SushiSwap」とは|特徴と仕組みを解説 フォークからDeFi主要プロジェクトへ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ミームとして誕生したDEX

先進的な技術が次々と開発されているDeFi(分散型金融)分野において、特に話題に事欠かず、様々な面で常に業界の注目を集めてきたプロジェクトが、SushiSwap(スシスワップ)です。

SushiSwapは元々、分散型取引所(DEX; Decentralized Exchange)Uniswap(ユニスワップ)のフォーク(コピー)として誕生しましたが、賛否両論を巻き起こした「ヴァンパイア攻撃」により、ローンチからわずか2週間弱で14億ドル(約1,500億円)を集め、瞬く間に頭角を現しました。

そのユニークな名前や親しみやすいデザインから、初めはミーム的プロジェクトとして大衆に認識されていましたが、大手デリバティブ取引所FTXのSam Bankman-Fried CEOの開発介入などもあり、誕生から一年経たないうちに、DeFi分野の主要プロジェクトへと発展しました。

本記事では、誕生の経緯から開発プロダクト、SUSHIトークンに至るまで、SushiSwapのあらゆる側面を解説します。

目次
  1. 基本概要
  2. 開発の経緯
  3. 開発プロダクト
  4. ガバナンス

1.基本概要

1-1 SushiSwapとは

SushiSwapとは、複数のブロックチェーンおよびレイヤー2上に構築されている、コミュニティ主導のDeFiプロジェクトです。ミーム的な名前やデザイン、ならびに次々と発表される先進的なプロダクトおよびサービスを特徴としており、ガバナンストークン「SUSHI」で広く知られています。

SUSHIトークンとは

SushiSwapのガバナンストークン。SUSHI保有者は、SushiSwapの分散型ガバナンスにて投票の権利を有する。1SUSHI=1票ではなく、SUSHIのステータス(どこにステークされているか等)により、1SUSHIの重みが変動する。ガバナンスの他にも、流動性提供やステーキングに利用し、金利を稼ぐこともできる。

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SushiSwapは、新興DeFiプロジェクトが乱立していた20年8月に、匿名の開発者Chef Nomi氏および0xMaki氏により、Uniswap(V2)のフォーク版としてローンチされました。

フォークとは、端的に言えば、あるプロジェクトのコピー版プロジェクト、あるいはあるプロジェクトをコピーする行為を指しています。オープンソースが基本のDeFi領域では、自身のプロダクトのコードを公開しているプロジェクトが多く、誰でもそのコードをコピーすることにより、フォークを作成することができます。

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DeFi Pulseのデータによると、SushiSwapには、40億ドル(約4,400億円)以上が預けられており、DEXの中では、Curve.finance、Uniswapに続き、3番目のTVL(プロトコルにロックされた資産の総額)を誇っています。(21年9月20日時点)

出典:DeFi Pulse

元々はイーサリアム・ブロックチェーンを基盤にDEXを開発していましたが、21年9月現在、異なる分散型市場を繋ぎ合わせ、より高い流動性を提供することを目的に、DEXだけでなく、レンディング(貸付)やイールドファーミング等に特化した幅広いサービスやプロダクトを提供しています。また、イーサリアムだけでなく、以下のネットワークへもプロジェクトを拡大しています。(21年9月現在)

  • イーサリアム
  • BSC(バイナンス・スマートチェーン)
  • Polygon
  • Fantom
  • OKEx
  • HECO
  • xDai
  • Harmony
  • Avalanche
  • Celo
  • Palm

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日本では、渋谷の鮨屋「鮨渡利」が、SUSHIでの決済を導入したことで話題となりました。鮨渡利はまた、SushiSwapのオマージュとして、鮨職人の技をNFT(非代替性トークン)化した作品、「SUSHI TOP SHOT」を販売したことでも知られています。

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2.開発の経緯

2-1 ヴァンパイア攻撃

SushiSwapを一躍有名にしたのが、いわゆる「ヴァンパイア攻撃(Vampire Attack)」です。ヴァンパイア攻撃とは、あるオープンソース・プロジェクトをコピーし、そのオリジナルのプロジェクトよりも高いAPY(金利)や優れたインセンティブを提供することにより、コピー元のユーザー、流動性およびトレード量を奪い取ろうとする試みを指しています。

SushiSwapの場合、Chef Nomi氏がユニスワップユーザーへ提示したインセンティブは、ガバナンストークン「SUSHI」でした。

具体的には、SUSHIを報酬に、SushiSwapローンチまでの15日間、UniswapのLPトークン(流動性提供トークン)をSushiSwapに預けるよう、Uniswapの流動性提供者を促しました。LPトークンとは、流動性提供者がトークンをプールに預け入れ、流動性を提供したことを示す、いわば債券のようなものです。預け入れた元のトークンを回収したい場合には、LPトークンを返却することで手数料収入とともに、トークンを取り戻すことができます。

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当時コピー元のUniswapに、ガバナンストークンの仕組みは内在していませんでした。報酬にガバナンストークンを分配するという行為は、DeFi分野における分散型ガバナンスやコミュニティ中心の価値観と一致していたため、多くのUniswap流動性提供者にとってSUSHIは、魅力的な報酬でした。

また、トレード手数料0.3%の全てがLPトークン保有者に渡されていたUniswapとは異なり、SushiSwapでは、0.3%のうち、0.25%がLPトークン保有者へ、0.05%がSUSHI保有者に割り当てられており、この仕組みも、UniswapのLPトークン保有者をSushiSwapへ移行させる更なるインセンティブとして作用していました。

SushiSwapに預けられていたLPトークンは、MasterChef(マスターシェフ)と呼ばれるスマートコントラクトを介し、SushiSwapのローンチ時に、流動性提供者がUniswapのプールに預けた元のトークンへと戻され、そのトークンはそのまま、SushiSwapのプールへ預けられました。これにより結果的に、Uniswapにあった流動性の50%超、8億ドル(約880億円)以上がSushiSwapへ流出することになりました。

以下は、UniswapのTVL推移です。ヴァンパイア攻撃時(画像赤丸)にTVLが半分以下に激減したことがわかります。

出典:DeFi Pulse

SushiSwapのヴァンパイア攻撃は、オープンソースに関する様々な議論を引き起こしました。本家Uniswapの開発者が何年もかけて集めた流動性およびユーザーを、コピープロジェクトが奪い取るのは倫理的に正しいのかどうかという問いが生まれた一方で、コミュニティが求めるものを与え続けないとユーザーは離れていくという教訓が、ヴァンパイア攻撃により例示されたと考える人もいます。

またUniswapのガバナンストークン「UNI」は、SushiSwapの開発を受けて発行されており、ヴァンパイア攻撃がDeFi分野の発展に貢献したとも言われています。

2-2 開発者の「資金持ち逃げ」

結果としてSushiSwapのヴァンパイア攻撃は成功しましたが、流動性移行を数日後に控えた20年9月5日、Chef Nomi氏が開発資金に割り当てられていた1,300万ドル(約14億円)をイーサリアム(ETH)へ売却するという事件が起こりました。これにより一時は12ドル(約1,300円)まで高騰していたSUSHIトークンが、2.3ドル(約250円)まで急落しました。

Chef Nomi氏はこの件に関して、詐欺の可能性を否定しているものの、最終的には謝罪し、元々SushiSwapの大口流動性提供者であった大手仮想通貨取引所FTXのSam Bankman-Fried CEO(SBF)の呼びかけに応えるように、彼にSushiSwapの管理権を譲渡しました。SBF氏は、一時行く末が分からなくなっていたUniswapからSushiSwapへの流動性移行を請け負い、無事成功させました。

匿名の開発者がプロジェクトの絶対的権限を所有することのリスクを目の当たりにしたSushiSwapコミュニティは、SBF氏の提案に応じる形で、投票を介して、開発資金を保有するマルチシグ・ウォレットの秘密鍵所有者を9人選出。この9人には、SBF氏のほか、SushiSwapの共同創設者0xMaki氏や、Compoundの共同創設者Robert Lensher氏など、業界の著名人が名を連ねています。

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2-2-1 Uniswapとの違い

SushiSwapはUniswapのフォークとして誕生したため、初期のSushiSwapは、Uniswapとほぼ同じ構造になっていました。唯一異なっていた点が、SushiSwapではガバナンストークンSUSHIがステーキング報酬として提供されていた点で、結果的にこの報酬によりUniswapの流動性がSushiSwapへ流れ出ることに。しかしその後、UniswapもガバナンストークンUNIを導入しています。

またDEXのみの開発を行うUniswapとは異なり、SushiSwapではレンディングやイールドファーミング用プロダクトの開発も行われています。Uniswapはイーサリアムおよびイーサリアムのレイヤー2でのみ展開していますが、SushiSwapのプロダクトはBSC(バイナンス・スマートチェーン)やAvalancheなど、複数のブロックチェーン上に構築されています。

3.開発プロダクト

SushiSwapは、高度な流動性提供を目的に、DeFi分野でも革新的なプロダクトを多数開発していることで知られています。以下は21年9月現在、ローンチされている、またはローンチ予定のプロダクトです。

出典:sushi.com

3-1 SushiSwap DEX

SushiSwap最初のプロダクトが、Uniswap(V2)をコピーしたAMM(自動マーケットメイカー)型DEXです。上述のように、初めはUniswapの流動性を活用していましたが、現在はSushiSwapに直接、流動性を提供できるようになっています。

基本の仕組みはUniswap V2と同じで、トレーダーは数式に基づき、流動性プール(トークンが集まっているところ)を相手にトレードします。全てがスマートコントラクトにより機能しているため、管理者や仲介者が不要で、ピアツーピアかつトラストレス(信頼不要)のトレードが可能です。Uniswapと同じく、流動性を提供する場合は、「ETH/DAI」や「COMP/UNI」のようにペアでトークンを預け入れる必要があり、流動性提供者にはLPトークンが配布されます。SushiSwapではこれを「SLPトークン(Sushi流動性提供トークン)」と呼んでいます。

唯一Uniswapと異なっている点が、手数料収入の分配方法です。UniswapでもSushiSwapでもトレーダーは、トレード毎に手数料0.3%をプロトコルに支払う必要があります。Uniswapでは手数料収入の全てがLPトークン保有者間で山分けされているのに対し、SushiSwapでは、0.25%がLPトークン保有者へ、残りの0.05%がSUSHIをステーキングしたユーザーへ分配される仕組み(下記Sushi Bar参照)になっています。

21年9月現在、Polygonでのみ指値注文も可能です。

3-2 Sushi BarとxSUSHI

Sushi Bar(スシバー)とは、SUSHIトークンステーキング用のプロダクトです。

SUSHIをSushi Barにステークすると、ユーザーは代わりに「xSUSHI」というトークンを受け取ることができます。Sushi Barには、上記のDEXでトレーダーが支払った0.3%の手数料のうち、0.05%が積み立てられていき、この積立金は、SUSHIの形でxSUSHI保有者に分配されます。要するに「xSUSHIの価値=SUSHIの価値+手数料収入」となっており、SUSHIの価値が上昇すればxSUSHIの価値も上昇します。

3-3 SushiSwap Farmと2x Reward Farm

SLPトークンは、イールドファーミング用のSushiSwap Farmへ預け入れることにより、報酬としてSUSHIトークンを受け取ることができます。またSLPトークンを2x Reward Farmに預け入れた場合は、SUSHIに加え、PICKLEやNEARなど、別のプロジェクトのトークンも獲得できます。

3-4 Bento Box

Bento Box(ベントー・ボックス/弁当箱)とは、SushiSwapが提供しているイールドファーミング用Vault(金庫)兼dApp構築用プラットフォームです。

Bento Boxには、APY(金利)を得るために最適化された戦略が適用されおり、ユーザーは一度Bento Boxにトークンを預け入れてしまえば、戦略に沿って、自動的に金利を稼ぐことができます。例えば戦略によっては、Sushi Barに預けられているSUSHIをそのままフラッシュローン(一つのブロック内でトークンの借入と返済を両方実行すること)で貸し出すということも可能になるため、Vaultユーザーは、DEXでの流動性提供報酬およびフラッシュローンによる手数料収入という、二つの収入源を持つことも可能になります。

またBento Boxは、VaultでありながらdApp構築用のプラットフォームとしても機能しています。そのため開発者は、Bento Boxに預けられている資産を活用し、Bento Box上でdAppを構築できます。Bento Boxを活用したプロダクトには、以下のようなものがあります。

3-5 Kashi

Kashi(日本語の「貸し」に由来)とは、Bento Box上に構築されている貸付・借入サービスです。CompoundやAaveなどと類似したサービスで、借り手は担保を預け入れることにより、プールからトークンを借りることができます。貸し手は、Bento Boxを介して自身のトークンをプールに預け入れることにより、金利を得ることができます。

Kashiの最大の特徴は、他の貸付・借入サービスよりもリスクの高いトークンの借入が可能になっているという点です。これは、各プールのリスクを他のプールのリスクからは完全に分離することにより、可能になっています。「リスクが分離されている」とは、あるプールの資産価値が急落したとしても、そのプールに影響があるだけで、Kashi全体には影響が及ばないことを意味しています。

例えばCompoundのDAIプールでは、借り手の担保が何であろうと、DAIを借り入れる場合は、単一のDaiプールからトークンが貸し出されます。そのため、もし仮にDAI貸出に際して担保にしている資産Aの価格が下落し清算になった場合、DAIプール全体に影響が出るため、価格が下落していない資産Bや資産Cを担保としたDAI貸出にも影響が及びます。

一方でKashiでは、貸し手が流動性を提供する際には、どのトークンを担保にどのトークンを貸し出すかを指定する必要があります。つまり「ETHを担保にDAI貸出」というVaultであれば、ETH以外を担保にDAIを借りることができません。これにより、担保に使われている資産の価格下落リスクが及ぶ範囲が、そのVaultのみに限定されるため、他の「WBTCを担保にDAI貸出Vault」や「LINKを担保にDAI貸出Vault」に影響が出ません。

Kashiに好みのペアがない場合、貸し手は自分の好きな組み合わせで、プールを作成可能です。

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3-6 Trident

Trident(トライデント)とは、yearn.finance創設者Andre Cronje氏らの提案をヒントに開発されたAMMであり、SushiSwapオリジナルAMMの進化版です。SushiSwapはTridentを「次世代型AMM」と描写しており、ユーザーの資本効率向上に焦点が当てられています。

Trident最大の特徴が、単一のプールに頼って稼働している一般的なAMMとは異なり、機能の異なる流動性プールを、Trident内に複数作成できるという点です。これにより、各ユーザーがAMMに求める機能が異なっていたとしても、流動性がTridentに集結するため、より高度な流動性をユーザーに提供でき、価格インパクト(あるトレードがトークン全体の価格に与える影響)を初めとしたリスクから、ユーザーを保護しやすくなると期待されています。

ローンチ時には以下の4つのプールが搭載される予定です。

  • 等生産量公式プール:
  • Tridentアップデート以前のSushiSwap AMMに類似したプール。多くのAMMと同様、「x*y=k(等生産量公式)」に基づいてトレードが実行される。以前は流動性を提供する際には、2つのトークンをペアにし、両トークンの価値が等しくなるようにする必要があったが(例:1万円相当のETHと1万円相当のDAIのペア、5万円相当のWBTCと5万円相当のCOMPペア等)、Tridentでは、自動的にプロトコルがこの1:1の調整を行ってくれるため、任意の量のトークンを預けることが可能。

  • ハイブリッドプール:
  • Curveのように、ステーブルコイン同士やラップド・ビットコイン同士など、同種資産間でのトレード用に最適化されたプール。

  • 流動性集中プール:
  • Uniswap V3のように、流動性提供者は自身が預け入れたトークンがトレードされる価格帯を選択することが可能。

  • 加重プール:
  • 等生産量公式プールと類似しているが、二つのトークン比が1:1でなければならない等生産量公式プールとは異なり、このプールでは流動性提供者自身がトークン比率を設定できる。

3-7 MISO

Minimal Initial SushiSwap Offeringの頭文字を取ったMISO(ミソ/味噌)とは、新興プロジェクトのSushiSwap上でのトークン・ローンチを簡易化および促進するために、SushiSwapが提供しているスマートコントラクト一式を指しています。

MISOは、プロジェクトおよびトークンをローンチしたいけれども、技術的な知識を要していない人向けに開発されたキットであり、トークン作成および発行用のスマートコントラクトだけでなく、IDO(Initial DEX Offering)による資金調達やSushiSwapへの流動性移行を可能にするスマートコントラクトも含んでいます。

MISOは複数企業により監査およびテストされているため、プロジェクトおよびトークンのローンチ希望者は、技術的な知識を持たずとも、これらスマートコントラクトを自由に組み合わせ、自身のプロジェクトに合うようにカスタマイズすることにより、余計な手間暇をかけることなく、プロジェクトをローンチできます。またMISOは、SushiSwapのプラットフォームを活用しているため、MISO利用プロジェクトは、独力で開発するよりも多くのユーザーの目に触れる機会を得ることができます。

一方で新興プロジェクトをサポートしたい初期利用層に対しても、「コードが監査されている」という信頼および安心感を提供しています。監査されているからといって安全性が保証されているわけではないですが、MISO活用プロジェクトであれば基本的には同じコードを基盤にしているため、初期利用層は、全てのプロジェクトのコードを逐一読む必要がありません。またMISOは、IDOプラットフォームとしても機能しているため、初期利用層にとって新興プロジェクト発掘の場にもなっています。

出典:sushi.com

3-8 Onsen

Onsen(オンセン/温泉)とは、SushiSwapが提供する、比較的新しいトークンを対象とした流動性マイニング・プログラムです。OnsenにリストされているプロジェクトのトークンをSushiSwapのDEXに預け入れると、報酬としてSUSHIトークンを受け取ることができます。

Onsenにリストされたプロジェクトには、一から流動性の構築をしなくてもいいというメリットがある一方、既存のSushiSwapユーザーにとっても、Onsenにリストされたプロジェクトが新たな流動性提供源になるという利点があります。

3-9 Shoyu

Shoyu(ショウユ/醤油)とは、SushiSwap開発のNFTプラットフォームです。執筆時点では、正式なローンチ時期は公表されていないものの、SushiSwapのGitHub情報によると、マルチチェーンのサポート、ソーシャルトークン、ギャラリー機能、所有権の分割、3Dメタバースなどの機能が実装される予定です。

関連:SushiSwap、NFTプラットフォーム「Shōyu」のHPを公開

4.ガバナンス

SushiSwapは、コミュニティ基盤のプロジェクトです。SUSHI保有者を中心に構成された分散型ガバナンスにて、SUSHIトークンを用いた投票を実施することにより、コミュニティの意思をプロジェクトへ反映しています。

SushiSwapのコミュニティメンバーは、誰でもフォーラムにて提案を提出できます。一定以上の支持を得た提案は、SushiSwap Snapshot(スシスワップ・スナップショット)と呼ばれる投票プラットフォームに持ち込まれ、投票が実施されます。SushiSwapのガバナンスにおける票の重さは、「SUSHIPOWAH」という単位で計測されます。「1SUSHI=1SUSHIPOWAH」ではなく、「SUSHI/ETHのプールに預けられているSUSHI=2SUSHIPOWAH」や「xSUSHIを介して保有されているSUSHI=1SUSHIPOWA」のように、SUSHIのステータスにより、1SUSHIあたりの重みが変わってきます。

SushiSwapは、最終的にはトラストレスなDAO(自律分散型組織)設立を目標としていますが、適切に機能するDAOの設立には時間を要します。そのため執筆時におけるSushiSwapのガバナンスは、開発コアチームが提出した提案に対する投票のみが強制力を要する、または細かい変更やSushiSwapのファーミングペアは0xMaki氏およびコアチームが決定するといったように、幾分か中央集権的な構造となっています。またコミュニティ投票を要するとはいえ、前述のように、9人が開発資金への直接的なアクセス権を所有しています。

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