はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米イエレン財務長官「ステーブルコインは金融システムにリスクをもたらす規模にはない」

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

米財務長官、ステーブルコインのリスクを語る

米国のジャネット・イエレン財務長官は12日、ステーブルコイン市場は非常に急速に成長しているが、まだ米国の金融システム全体にリスクをもたらす規模には達していないと述べた。

イエレン氏は、下院金融サービス委員会の公聴会に出席し、金融安定化監視委員会の年次報告書からいくつか論点を挙げた。この報告書は米国の金融安定性について潜在的なリスクを評価するものだ。

その中で、暗号資産(仮想通貨)などデジタル資産に関しては「新しい製品や技術がイノベーションを促進し、効率性を向上させる機会を提供する可能性がある」一方で、金融システムにリスクをもたらす可能性があるため、規制を広げていくことが重要だとした。

特に、決済用ステーブルコインについては、包括的な規制枠組みの対象にしていきたいという。

公聴会の席で、ジム・ハイムズ議員は、ステーブルコインがシステミックリスク(システム全体に波及するようなリスク)をもたらすようになる時期について、イエレン氏に質問した。

これを受けてイエレン氏は、次のように回答した。

(ステーブルコイン市場は)金融安定性について懸念がある規模に達しているとは言えないが、テラが米ドルからのディペッグを起こし(1ドルの価値を保てなくなり)、テザーも同様の圧力を受けている状況だ。

こうした現在の規模では、金融安定性に対する本当の脅威とは言えないが、ステーブルコイン市場は非常に急速に成長していることも確かで、従来の取り付け騒ぎと同じような種類のリスクを示している。

ステーブルコインとは

ステーブルコインは暗号資産の一種で、BTCやETH、XRPなど変動性のある資産とは異なり、米ドルなどに裏付けられその価値($1)を保つことが目的だ。米ドルの裏付けによるステーブルコイン(USDT・USDC)のほか、DAIやUSTといったアルゴリズムを利用するステーブルコインもある。

▶️仮想通貨用語集

関連:初心者にもわかるステーブルコインとは|特徴やユースケースを解説

ステーブルコインUSTの下落が背景に

このやり取りの背景には、無担保型ステーブルコインTerraUSD(UST)が8日より下落を始め、記事執筆時現在で約0.42ドルと、米ドル価格から大きく乖離している経緯がある。

イエレン氏も言及するように、ステーブルコインへの懸念が広がったことにより、担保型ステーブルコインのテザー(USDT)も一時0.94ドル付近まで下落した。現在は持ち直している。

出典:Tradingview

USTは、テラ(LUNA)の売買に応じて新規トークンをバーン(焼却)・発行することで米ドルへの連動を維持していた、無担保型のステーブルコインだ。

イエレン氏は10日に上院銀行委員会でも、この件について言及しており、金融安定性や決済システム、市場の完全性への影響等のリスクに言及し、ステーブルコインの法制化は急を要すると述べていた。

関連米イエレン財務長官「ステーブルコインの規制は22年末までに法制化すべき」

関連テラ(LUNA)・UST問題をHashHub平野CEOが解説、ビットコイン急落の背景は|CONNECTV・動画解説

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
17:42
FRBが3年半にわたる量的引き締め(QT)終了、仮想通貨市場に流動性改善の可能性
米FRBが12月1日、3年半にわたる量的引き締め(QT)を終了した。約2.4兆ドル規模の資産縮小後、仮想通貨市場への流動性改善が期待される。2019年QT終了時はビットコインが短期下落後に上昇した経緯があるが、専門家は政策効果の遅延やインフレ動向など不確実性に慎重な見方も示している。
16:04
走行映像でGARコインを還元 ドラレコアプリ「セトラス」が地方創生DXモデルを始動
セトラスが市民のドラレコ映像を行政業務に活用し、専用暗号通貨「GARコイン」で報酬を還元する地方創生モデルを発表。実証実験に参加する自治体を3枠限定で募集している。
13:55
コインベースへの情報開示請求が過去最多の1.2万件、欧米で協力要請急増 実態判明
コインベースが2025年透明性レポートを公開し、60カ国以上から12,716件の情報開示請求を受領し、前年比19%増加となったと報告した。米国の件数がトップだが、米国外からの請求は53%を占め前年比2%増加した。
13:15
米FDIC、ステーブルコイン規制「ジーニアス法」運用規則案を12月下旬に公表予定
米FDIC代行議長がステーブルコイン規制「ジーニアス法」の運用規則案を今月に公表する予定だと表明。トークン化預金や仮想通貨業界のデバンキング問題についても対処を説明した。
12:29
カルシ、ソラナ上で予測市場トークン化を開始 仮想通貨の流動性取り込みへ
米予測市場カルシがソラナ上で予測市場契約のトークン化を開始。オンチェーン取引により匿名性が向上し、開発者のサードパーティ構築も可能に。評価額110億ドル、約3500市場を運営する同社は仮想通貨ユーザーの流動性獲得を目指す。
11:00
米トランプ政権の仮想通貨特命官サックス氏、利益相反報道を否定
米トランプ政権のAI・仮想通貨特命官デビッド・サックス氏がNYタイムズの利益相反報道を否定した。名誉毀損専門の法律事務所に対応を依頼し、倫理規定遵守を主張している。
10:40
ゴールドマンがイノベーター買収、ビットコイン連動ETFも取得で仮想通貨事業拡大
ゴールドマン・サックスがETF大手イノベーターを20億ドルで買収すると発表した。買収にはビットコイン連動ファンドQBFも含まれ、ゴールドマンの仮想通貨関連商品ラインアップが拡大。
10:14
リップル、シンガポールでライセンス範囲拡大 XRPとRLUSDによる決済事業を強化
リップルがシンガポール金融管理局から主要決済機関ライセンスの拡大承認を取得。XRPとRLUSDを活用した決済サービスを強化。アジア太平洋地域のオンチェーン活動は前年比70%増で、同地域での事業拡大を加速。
10:02
ビットコイン100万円幅急落、yETH流出事故で大規模清算|仮想NISHI
ビットコインは軟調な推移が続いている。1日には一時8万5,000ドルを割り込み、日本円ベースでも24時間比で100万円超の下落となった。背景には、イーサリアムが「フサカ・アップデート」を目前に控えロングポジションが積み上がる一方、Yearn FinanceでyETHの流出事故が発生し、ロングポジションの清算が連鎖したことがある。
09:20
リミックスポイント、12億円規模のWeb3関連事業投資を中止へ
リミックスポイントは、事前に予定していた12億円規模のWeb3関連事業投資の中止を決定。仮想通貨ビットコイン購入以外の調達資金使途を変更した。
08:40
ハッキング被害から3.7億円相当回収、ヤーン・ファイナンス
ヤーン・ファイナンスがyETH関連のハッキングで盗まれた資産のうち約240万ドル相当を回収した。回収作業は継続中で被害者への返還を予定している。
07:35
mNAV1倍割れでも「最後の手段」に、ストラテジーがビットコイン清算条件を明示
ストラテジー社のフォンレCEOがビットコイン売却の具体的条件を初めて明言した。株価が保有資産を下回り資金調達が不可能になれば売却も選択肢の1つとなる。
07:05
ストラテジー、約2240億円の米ドル準備金を確保
ストラテジー社は、優先株の配当と負債の利子の支払いのために約2,240億円の米ドル準備金を確保したことを発表。目的を説明し、仮想通貨ビットコインの買い増しも報告した。
07:00
チェーンリンク初のETF、NY証券取引所に上場予定
仮想通貨チェーンリンク(LINK)に投資する上場投資信託(ETF)が12月3日にニューヨーク証券取引所で取引を開始予定。NYSEアーカがグレースケール・チェーンリンク・トラストETFの上場を認証した。
06:45
米バンガードが仮想通貨ETF取引を解禁、5000万人超の顧客にアクセス提供へ
ブルームバーグが報じたところによると、世界第2位の資産運用会社バンガードは12月3日から仮想通貨を主に保有するETFとミューチュアルファンドの取引を許可。遂に長年の保守的姿勢から転換。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧