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大手取引所FTXのサムCEO、今年5月にホワイトハウスを訪問

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ホワイトハウスの来訪者記録で判明

米大手暗号資産(仮想通貨)取引所 FTXのサム・バンクマン=フリード(通称、SBF)CEOが、今年5月に米大統領官邸(ホワイトハウス)を訪問していたことが、30日に公開された官邸の来訪者記録で明らかになった。

記録によると5月13日、SBF氏と同社の米国部門FTX USの政府関係・政策担当のEloria Katz氏、およびMark Wetjen政策・規制戦略責任者は、ホワイトハウスの政策顧問であるCharlotte Butash氏に面会している。

SBF氏らによるホワイトハウスの政策顧問訪問の日時は、米下院農業委員会で、FTX.USが提出したデリバティブ清算機関のシステム改正に関する申請について審議が行われた翌日にあたる。

SBF氏はこの公聴会で、FTXの提案について証言したが、David Scott委員長が同社の提案は「深刻な脅威となり得る」と強く反対の意を表明。仮想通貨市場を大きく揺さぶったテラUSD(UST)のディペッグ騒動とも相まって、FTXの提案に対し、複数の議員から強い懸念が示される展開となった。

関連:米下院の公聴会、FTXの商品取引員廃止案を議論

ホワイトハウス訪問のアポイントがとられたのは13日当日と見られる。なお、記録には訪問の内容など詳しいことは書かれていない。

FTXの提案

FTX USは22年春に、米商品先物取引委員会(CFTC)認定の先物取引業者(FCM)の仲介なしで、証拠金デリバティブ取引を直接精算を可能にする申請をCFTCに提出した。FTX.USは、デリバティブ市場でリスク配分の采配を行うFCMを、非仲介型の自動精算システムに置き換えることを提案している。

3月末、CFTCのRostin Behnam委員長が、下院農業委員会の公聴会で「CFTCの現状」について証言する中、FTXの提案に焦点が当てられた。FTX提案について、Behnam委員長は「禁止されているわけではなく、商品法に違反するものでもない」と指摘。CFTCは「責任あるイノベーション」を育成するため、利害関係者と市場参加者が活発に意見交換する機会を提供する立場だと説明した。

なお、下院農業委員会はCFTCを監督する責任を負っている。

CFTC(商品先物取引委員会)

CFTC(商品先物取引委員会)とは、「Commodity Futures Trading Commission」の略で、商品取引所に上場する商品や金利、デリバティブ全般など、米国の先物取引市場を監督する政府機関。1974年設立。市場参加者を保護し、市場の健全性を確保するため、不正の防止・摘発を行う。

▶️仮想通貨用語集

関連:米CFTC委員長の議会証言、FTX提出のデリバティブ改正案も焦点に

続いて5月12日、下院農業委員会で公聴会が開催され、FTXの提案について審議された。大手デリバティブ取引所CMEのTerence Duffy CEOは「FTXの提案するイノベーションは単なるコスト削減案に過ぎない」と批判。また仮想通貨取引以外の分野にも、波及する可能性を指摘し「危険と隣り合わせの提案だ」と批判した。

その後、CFTCが5月25日に、デリバティブ業界と仮想通貨業界の双方から関係者を招き、FTX提案を議論する円卓会議を開催。仲介機関を廃止することが、デリバティブ市場全体にどのような影響を及ぼすのかについて活発な議論が交わされ、議論は6時間に及んだ。

新たな精算システムに対し、出席者の多くは危機感を示したが、SBF氏は担保やポジションをリアルタイムで把握することにより、実際に必要になるまで顧客のポジションを維持することが可能で、システミックリスクを回避することにつながると主張した。

FTXの提案について、いつ決定が下されるのかはまだ、明らかになっていない。

関連:米CFTCの円卓会議 清算機関改正に関するFTX申請を議論

もう一つの来訪記録

官邸来訪記録によると、SBF氏は5月12日に、もう一人の人物を訪問している。バイデン大統領の顧問を務めるSteve Ricchetti氏だ。Ricchetti氏は、副大統領時の最後の3年間にバイデン氏の首席補佐官を務め、その後2020年の大統領選では選挙対策部長を務めた人物。

5月24日、SBF氏は次期大統領選挙にて最低でも約138億円(1億ドル)以上を献金する意向を明らかにした。なお、SBF氏は2020年の米大統領選ではバイデン陣営に寄付を行っている。

関連:大手取引所FTXのCEO、米大統領選で120億円以上を献金する意向

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