米CFTCの円卓会議 清算機関改正に関するFTX申請を議論

業界リーダーが結集

米商品先物取引委員会(CFTC)は25日、大手暗号資産(仮想通貨)取引所FTXの米国部門で、デリバティブ取引に特化した「FTX US Derivatives」(以下、FTX.USと表記)の提案について、デリバティブ業界と仮想通貨業界の双方から関係者を招き、円卓会議を開催した。

デリバティブとは

デリバティブとは、仮想通貨や株式といった元になる資産から派生した金融商品のこと。代表的なデリバティブに先物取引、オプション取引、スワップ取引などがある。原資産の取引におけるリスクを軽減するために活用したり、単純に高い収益性を追求するために利用されている。

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FTX.USの提案内容は、CFTC認定の先物取引業者(FCM)の仲介なしに、証拠金デリバティブ取引を自社プラットフォームで直接精算できるようにするものだ。

従来のデリバティブ市場では、FCMがリスク配分の采配に関して重要な役割を果たしていると認識されているが、FTX.USの提案では、この役割を非仲介型の自動精算システムに置き換えるため、FCMの廃止につながる。

円卓会議には、米大手デリバティブ取引所であるシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)やインターコンチネンタル取引所(ICE)の代表者をはじめ、シティグループ、ブラックロック、JPモルガンなどの金融業界の大御所が参加。仮想通貨業界からは当事者であるFTXのサム・バンクマン=フリードCEOに加え、コインベース、パンテラ・キャピタルなどの関係者が出席し、議論は6時間に及んだ。

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円卓会議の目的

CFTCが主催した円卓会議の目的は、仲介機関をなくすことが、清算機関だけでなくデリバティブ市場全体にどのような影響を及ぼすのか、幅広く利害関係者や専門家から意見を聞くことにある。

会議では、CMEのショーン・ダウニー氏がFTXの提案は「アルゴリズムが本質的に資本に取って代わることが可能」との仮定に基づいていると指摘。市場を混乱させたアルゴリズム型ステーブルコイン「TerraUSD(UST)」の例を引き合いにし、証拠金と資本は異なると批判した。

また、R.J. O’Brien & Associatesのジェリー・コーコランCEOは、リアルタイムで市場ストレスに反応する自動清算システムの利用は、「フラッシュクラッシュのサイクルを発生させる大量破壊兵器」であり、人間の介入が及ばないことに危機感を表した。

このような批判に対し、FTXのサムCEOは、担保やポジションをリアルタイムで把握することにより、実際に必要になるまで顧客のポジションを維持することが可能で、システミックリスクを回避することにつながると回答した。

FTX.USの提案は、すでにFTXが国際的に数年間展開している取引モデルを、CFTCの規制に準拠するように調整したものであるという。

サム氏は、消費者保護の重要性は認識しているとしながらも、証拠金取引については「この部屋にいる人々より遥かに熟知している」多くの個人投資家を守ろうとする「専門家」の発言は、皮肉なものだと批判した。

農作物や石油は

一方、デリバティブ市場はエネルギーや農作物なども網羅していることから、24時間体制で動くデジタル資産市場とは事情が異なる事態も発生する。

FTXの提案が「効果的に機能しない市場があるのでは」という質問に対し、バンクマン=フリード氏は、農作物に関しては、「解決不可能な問題ではない」が、さらなる調査や考察が必要になるだろうと回答した。

JPモルガンの代表からは、仮想通貨以外の製品が提案された際には、当該市場に制限を設けたり審議により多くの時間をかける方法などが示唆された。

サム氏は円卓会議中に、様々な指摘に対する自身の意見や回答を随時ツイートしていたが、最後に次のような感想をまとめている。

以前にも述べたように、CFTCは世界最速の規制機関ではないし、そのプロセスはとても長引くものだ。しかし、彼らは実にこの分野に精通しており、詳細に注意を払っている。今日の党派的風潮が学ぶべきアプローチを示しているといえる。

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