はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

米国とブラジルの当局、1,000億円規模の仮想通貨詐欺を捜査

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

国際的な仮想通貨詐欺集団を捜査

ブラジル連邦警察と米国国土安全保障省は6日、ブラジルを拠点とする国際的な暗号資産(仮想通貨)詐欺集団の捜査を行い、刑事法違反で20件の捜索・押収令状を執行した。

詐欺集団は米国に居住していたことのある37歳のブラジル人Francisley Valdevino da Silva容疑者に率いられており、マネーロンダリング、犯罪組織運営、詐欺、国家金融システムに対する犯罪に関する法律に違反していたとされる。

米国の捜査によると、最先端の仮想通貨金融商品を開発したと偽って、十数か国の投資家を騙していた疑いがある。具体的には、この集団が発行したトークンに投資させていた形だ。最終的にこのトークンは、ほとんど価値を持たなかった。

この詐欺プロジェクトはネズミ講の一種であるポンジスキームで運営されていたとみられる。投資家には、「投資した資本の最大20%を毎月支払う」と宣伝していた。しかし実際には詐欺集団が資金を着服し、不動産、宝石、車、ボート、高級衣料品などを購入していた形だ。

また、他企業とのパートナーシップ締結やライセンス取得を行っているといった虚偽の情報により、被害に遭った投資家を欺いていた。当局によると、最大約1,100億円(40億ブラジルレアル)を騙し取っており、資金洗浄も行っていた疑いがある。

ポンジスキームとは

自転車操業のこと。「出資金を運用し、利益を配当金などで還元する」と説明しながら実際には運用せず、後から参加した出資者の資金を運用利益として偽装する手口。

▶️仮想通貨用語集

今回の国際捜査は、米国土安全保障省が世界的な警察ネットワーク「インターポール」を通じて国際的に協力を要請し、今年3月から開始されていたものだ。

ブラジルのニュースサイトによると、被害者には複数のサッカー選手など著名人も含まれていた。また、ブラジルのテレビスターXuxa氏の娘Sasha Meneghel氏も約3,400万円(120万ブラジルレアル)を詐取されていた。

ブラジル警察は、すでにFrancisley容疑者の身柄を確保したと報告している。米国土安全保障省ブラジル事務所のEric Cardiel氏は、「この作戦の成功は、複数国で活動する犯罪組織を壊滅させるために国際的な協力が重要であることを示すものだ」とコメントした。

相次ぐポンジスキーム

ポンジスキームは従来の金融分野でも長く存在する手口だが、仮想通貨分野でもたびたび発生してきた。

最近の事例では、米商品先物取引委員会(CFTC)が8月、オハイオ州でNBD Eidetic Capitalとその運営者に対して訴訟を起こしている。この会社は、「投資利益を保証する」と騙りながら、実際には被害者が出資した資金を私的流用していた。

CFTCは「高い利回りやすぐに稼げることを謳い文句」とする詐欺があると指摘。消費者は詐欺的プロジェクトに対して警戒を怠るべきではないと注意を呼び掛けている。

関連米CFTC、16億円以上の仮想通貨投資詐欺を提訴

国際捜査の事例

国境を超えて活動することのある仮想通貨プロジェクトに対しては、これまでにもインターポールによる捜査が行われることがあった。

仮想通貨旧テラの提供企業Terraform LabsのDo Kwon CEOに対する国際的な捜査も開始されている。旧テラのエコシステム崩壊は、仮想通貨業界で今年5月以降に起こった債務不履行の連鎖の引き金となっていた。

関連韓国の捜査当局、Do Kwonの国際指名手配の申請開始

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
05/21 水曜日
08:35
ビットコイン、過熱なき上昇か オンチェーン分析が裏付ける=アナリスト
Avocado_onchainとSwissblockの最新分析によれば、ビットコインの現在の反発上昇は過去と異なり過熱することなく進行中。ビットコインファンダメンタルインデックスも弱気ダイバージェンスの兆候なく、オンチェーン指標が市場の健全性を示しているようだ。
08:00
イーサリアム過熱状態、2500ドルで調整局面入りか アナリスト分析
Cryptoquantの登録アナリストがイーサリアムが2500ドル付近で過熱状態と指摘。一方でバイナンスからのアルトコイン流出は蓄積の兆候に。
07:25
ロビンフッド、米SECにRWAトークン化の規制案提出
仮想通貨などの投資アプリを提供するロビンフッドは、RWAトークン化の規制に関する提案書を米SECに提出。将来的に、トークン化したRWAの取引所を運営する計画があるようだ。
07:10
XRP・ドージコインETFの判断延期継続 米SEC、承認は早くても夏ごろか
米証券取引委員会がXRPとドージコインのETF申請について判断を延期し、パブリックコメントを募集。BitwiseのイーサリアムETFステーキング機能審査も先送りに。
06:55
トランプ退任前にビットコイン価格5倍上昇を予測=大手銀アナリスト
大手銀アナリストは政府機関がマイクロストラテジー株を通じてビットコイン保有を増加させていると指摘。この傾向がトランプ大統領退任前のビットコイン50万ドル予測を裏付けると主張。
06:05
ビットコイン保有量でサトシに迫る世界2位 ブラックロックETF
ブラックロックがビットコイン保有量でサトシ・ナカモトに次ぐ世界第2位に浮上。米国ビットコインETFの急速な資産集積でバイナンスを上回り、テキサス州でもビットコイン準備金法案が進展中。
05:40
CMEのXRP先物、27億円の初日取引高でソラナ超え 
米CMEグループが仮想通貨XRPの先物取引を開始し、初日に1900万ドルの取引高を記録。ビットコイン、イーサリアム、ソラナに続く4番目の仮想通貨先物として注目される。
05/20 火曜日
18:39
イーサリアム将来価格2025展望 | ETF・機関投資家・開発動向の注目点
【2025年5月最新】イーサリアム(ETH)の将来価格と成長可能性を徹底分析。ペクトラ後の価格回復、ブラックロックのステーキングETF申請、機関投資家の700億円購入など最新動向を解説。
14:45
「サトシ」か「ビット」か? ビットコイン価格高騰で基本単位論争が再燃
ビットコインの価格高騰に伴い、コミュニティではその基本単位「サトシ」変更の議論が白熱している。サトシを廃止すべきというビットコイン改善提案177にジャック・ドーシー氏が支持を表明する一方で、反対意見も多く論じられている。
14:00
ブラックロック「BUIDL」で利回り増やす取引戦略 BounceBitが実証試験
BounceBitがブラックロックのトークン化米国債「BUIDL」を担保に利用して、年利20%を実現した取引戦略を公開した。ステーブルコインを担保とするよりも利点があるとしている。
13:10
個人ノード運用を容易に、ヴィタリックの新たなイーサリアム拡張案とは
仮想通貨イーサリアム共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏が新L1スケーリング計画を発表。個人のノード運用を容易にする「部分的ステートレスノード」でガスリミットを10~100倍に拡張する革新的アプローチを提案。
12:35
米上院、ステーブルコイン規制『GENIUS法案』の審議進行可決
米上院が仮想通貨ステーブルコイン規制法案「GENIUS法案」の審議を66対32で可決。消費者保護や倫理規定を強化した修正案で超党派合意が進展。
11:59
ビットコイン下髭で押し目買い意欲旺盛か イーサリアムにも機関投資家の強い関心
過去最高値の更新まで目前のビットコインは米国債格下げなど不透明感のある中、下髭形成し押し目買い意欲の強さを示した。50日・200日移動平均線のゴールデンクロスが目前に迫る中、イーサリアムには機関投資家の資金が集まり、CMEグループのXRP先物は初日に1,560万ドルの取引高を記録した。
11:20
SEC新委員長、仮想通貨規制を全面見直し
SEC新委員長ポール・アトキンス氏が仮想通貨規制の抜本的見直しを表明。前政権の執行措置を批判し、発行・保管・取引の3分野で明確なガイドライン策定へ。
10:35
リップル社、UAEの金融企業2社と提携
リップル社は、UAEのZand BankとMamoの2社が顧客になったことを発表。両社はリップルペイメントを使用すると説明しており、中東市場の事業を強化していく。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧