はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米CFTC、16億円以上の仮想通貨投資詐欺を提訴

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

16億円以上を詐取した疑い

米商品先物取引委員会(CFTC)は12日、オハイオ州のラトナキショア・ギリ氏と、その会社NBD Eidetic CapitalおよびSR Private Equityを相手取って、連邦地方裁判所で訴訟を提起した。暗号資産(仮想通貨)投資詐欺の疑いが持たれている。

訴状によると、ギリ被告とその会社は、150人以上の顧客に約16億円(1,200万ドル)以上と少なくとも10BTC(約3,250万円)以上を不正に出資させ、その資金を流用していた模様だ。

両社は仮想通貨投資ファンドとして宣伝しており、「利益を保証する」など、多数の虚偽の陳述を行っていた。また、顧客に対して、初期投資とその利益をいつでも引き出すことができるとしていたが、これも偽りだった。

顧客に利益を支払うために、他の顧客の資金を不正流用するというポンジスキーム(ネズミ講の一種)のような手法を取っていたという。

さらにギリ被告は、私的な用途のためにも資金を着服。顧客資金を利用してヨットのレンタル、高級品のショッピングなど贅沢な生活を過ごすことに流用していたとされる。

ポンジスキームとは

自転車操業のこと。「出資金を運用し、利益を配当金などで還元する」と説明しながら実際には運用せず、後から参加した出資者の資金を運用利益として偽装する手口。

▶️仮想通貨用語集

CFTCは、ギリ被告に対して、詐欺に関するすべての活動停止と、給与、手数料、取引利益などの形で得た不正な金銭的利益を放棄するよう求めている。

CFTCのクリスティン・N・ジョンソン委員は、本件について次のように述べた。

最近、高い利回りやすぐに稼げることを謳い文句としながら、実態としては長年禁止されてきた詐欺的スキームを行うデジタル資産や仮想通貨の企業が存在しており、人々を引き寄せていることを懸念する。

説明責任を持って行われるイノベーションには多くの利点があるものの、顧客は詐欺的プロジェクトに対して警戒を怠るべきではない。

今回の事件は「どのような資産クラスであっても、効果的な法的執行と顧客保護が最優先事項でなければならないことを示す」とも続けている。

CFTCの管轄権限

ジョンソン委員は次のように、現在CFTCの権限には限界があることにも言及した。

CFTCは顧客を保護するという使命の下、市場を厳格に監視し、規制を執行しているが、新しい金融商品は新たな課題を生み出す場合もある。こうした新興市場における不正行為の特定と取り締まりは、CFTCの視界(監督範囲)が限定されているために、困難であったり遅れる可能性がある。

CFTCのヴィンセント・マゴナグル市場監視部門ディレクターは6月、「CFTCは現物市場を規制する法的権限はないものの、先物など仮想通貨を含むコモディティの現物市場に対し、不正防止や虚偽報告などに関する権限を持つ」と述べていた。

米国では仮想通貨などのデジタル資産を証券と定義して取り締まりを図るSEC(証券取引委員会)と、商品(コモディティ)として監督を試みるCFTCの間で水面下の監督争いが続いている状況だ。

関連米議員、CFTCの仮想通貨監督権を拡大する法案提出

CFTC(商品先物取引委員会)とは

商品取引所に上場する商品や金利、デリバティブ全般など、米国の先物取引市場を監督する機関。市場参加者を保護し、市場の健全性を確保するため、不正の防止・摘発を行う。

▶️仮想通貨用語集

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/21 金曜日
13:55
Bitcoin Core、史上初の公開セキュリティ監査をクリア 「重大な脆弱性なし」
ビットコインの基盤ソフトウェアBitcoin Coreが16年の歴史で初となる第三者セキュリティ監査を完了した。Quarkslabによる4ヶ月間の徹底調査で致命的な脆弱性は発見されず、300兆円規模のネットワークの安全性が裏付けられた。
13:30
金融安定理事会、ステーブルコイン監視強化を表明 G20サミット前に警告
金融安定理事会(FSB)のベイリー議長がG20首脳会議を前にステーブルコイン規制強化を表明。市場規模3000億ドル突破を受け、ECBも警戒。2026年作業計画で国際協力推進。
13:05
仮想通貨団体ら、税制改正などをトランプ大統領に要望
ソラナ政策研究所など65以上の仮想通貨団体がトランプ大統領に書簡を提出。税制の改善、規制の明確化、イノベーションや開発者保護の取り組みを求めた。
13:00
Secured Finance CEOが語るJPYC固定金利レンディングの挑戦|独占インタビュー
Secured Finance菊池氏が語るJPYC固定金利レンディングの全貌。日本円を世界の金利ベンチマークにする構想、RWA担保展開、x402対応など最新戦略を独占取材。
11:25
米SEC、今年度の仮想通貨含む執行件数が3割減 アトキンス委員長就任後は記録的低水準に=報告
米SECの2025年度執行件数が30%減の56件、金銭的和解額も45%減の8億ドルと記録的低水準に。トランプ政権下でアトキンス委員長が就任し、仮想通貨規制を大幅緩和。前政権の「執行による規制」から明確なルール作りへ方針転換。
11:02
アバランチ財務企業「AVAX One」、最大63億円規模の自社株買いを承認
仮想通貨アバランチの財務企業AVAX Oneは、取締役会が最大で約63億円規模の自社株買いを承認したと発表。また、購入規模を増やしたり、購入期間を延長したりしていく可能性があるとも説明している。
10:30
バイナンスジャパン、PayPayで暗号資産購入が可能に
Binance JapanとPayPayが連携サービスを開始。PayPayマネーから1,000円で暗号資産を購入可能に。入金手数料無料、24時間365日利用可能、PayPayポイントも使える新サービス。
10:20
ビットコイン続落、トレジャリー企業の売り懸念とFOMC利下げ不透明感で市場心理最悪に|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは続落基調が止まらず、一時は7か月ぶりとなる8万5000ドル台まで下落。背景には、世界最大のビットコイントレジャリー企業であるストラテジー社が、MSCIやナスダック100といった主要株価指数から除外される可能性がある。
10:05
コインベース、イーサリアム担保ローンを開始 最大約1.57億円まで借入可能
大手仮想通貨取引所コインベースがイーサリアム担保ローンサービスを開始。最大100万ドルのUSDC借入が可能に。Morphoプロトコル活用でBase上で運用。ニューヨーク州を除く米国ユーザーが利用可能。
09:45
著名投資家レイ・ダリオ、総資産の1%をビットコインで保有 量子リスクを懸念
著名投資家レイ・ダリオ氏が総資産の1%を仮想通貨ビットコインで保有していると表明した。量子コンピューターのリスクや金と比較した価値保存手段としての課題を解説している。
08:50
ビットコイン売り圧力は中期保有者が主因、長期大口は保有継続=VanEckレポート
バンエックが19日に公表したレポートで、ビットコインの売り圧力が長期大口投資家ではなく保有期間3〜5年の中期保有者に集中していると分析した。5年以上保有のビットコインは増加傾向を続けている。
08:25
メタプラネット、ビットコイン戦略のための新たな増資を発表
メタプラネットは、B種永久優先株式の発行を開示。調達した資金は主に仮想通貨ビットコインの財務戦略を推進するために使用すると説明した。
08:00
HashPort Wallet、1inchのスワップ技術を統合
HashPort Walletが1inchのスワップ技術を統合。ブリッジ不要でクロスチェーンスワップが可能に。JPYCを含む暗号資産を複数のブロックチェーン間で効率的に取引できる環境が整った。
07:55
21シェアーズ、ドージコイン2倍レバレッジETFをナスダック上場
仮想通貨ETF大手の21シェアーズが20日、ドージコインに2倍のレバレッジをかけた新ETF「TXXD」をナスダックに上場した。ドージコイン財団の公式組織との独占パートナーシップに基づく商品となる。
07:30
ストラテジー社に指数除外リスクか、最大1.3兆円流出の可能性=JPモルガン警告
マイケル・セイラー氏のストラテジー社が主要株価指数から除外される可能性が浮上し、最大88億ドルの資金流出が懸念されている。JPモルガンが警告を発表し、2026年1月15日にMSCIが最終判断を下す予定だ。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧