はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米テザー社、コマーシャルペーパーをUSDT準備金から完全に排除

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

コマーシャルペーパー保有量ゼロを達成

暗号資産(仮想通貨)の米ドルステーブルコイン「USDT」などを発行する米テザー社は13日、ステーブルコインの準備金からコマーシャルペーパーを完全に削除したと発表した。この分を米国財務省証券(米国債)に置き換えたとしている。

テザー社は次のように続けた。

テザー社は損失を出すことなく、これまで4.4兆円(300億ドル)以上のコマーシャルペーパーを手放してきた。このことは、当社の裏付け資産が保守的かつ専門的に管理されていることを証している。

また、当社は前四半期に米国債への直接のエクスポージャーを約1.5兆円(100億ドル)以上増やした。

また、今回の動きにより「リスクの高い資産の保有を限定し、分散されたポートフォリオを持つことをさらに確実にする」とも述べている。ステーブルコイン業界の透明性向上に向けた継続的な取り組みの一環だと説明した。

これまでの経緯

USDTの裏付け資産については、特にコマーシャルペーパーについて、契約先企業などの詳細が不明であることを懸念する声が上がっていた。これを受けて、テザー社は段階的にコマーシャルペーパーの保有量を削減してきた形だ。

コマーシャルペーパーとは

企業が短期で資金調達する際に発行する無担保の約束手形。主に優良企業が短期の資金調達を目的として発行し、償還期間は通常1年未満とされる。

▶️仮想通貨用語集

7月1日には、裏付け資産のコマーシャルペーパー保有を約5,150億円(35億ドル)まで削減したと報告。さらに、9月30日には、コマーシャルペーパー保有額が約74億円(5,000万ドル)を下回ったと発表していた。そして今回、コマーシャルペーパー保有を完全に無くすという目標を達成した形だ。

テザー社は、「当社だけでなく、ステーブルコイン業界全体の透明性と信頼性をさらに高めるための一歩」になるとしている。なお、テザー社のパオロ・アルドイノ最高技術責任者(CTO)によると、9月末時点ではステーブルコインの裏付け資産において、米短期国債が占める割合は58%超だった。

スイスの店舗で決済導入へ

最近のUSDT採用事例としては、テザー社とスイスのルガーノ市の共同イニシアティブ「Plan ₿ Foundation」が4日、ビットコイン(BTC)、USDT、スイスフラン連動のステーブルコイン「LVGA」による決済を、正式にルガーノ市で導入することを目指すと発表したところだ。

マクドナルドやアートギャラリーから開始し、2023年末までには2,500超の店舗に3銘柄の決済を導入する計画である。

関連マクドナルドで仮想通貨支払い開始 テザー社とスイスのルガーノ市が連携

当局の注視

ステーブルコインについては、米連邦準備制度理事会(FRB)のマイケル・バー監督担当副議長が12日、そのリスクについて言及したところだ。ビットコインなどの仮想通貨と比較して、法定通貨などに紐づけられた価格変動の少ないステーブルコインは、「民間セクターが発行する貨幣として機能する可能性が高い」と述べている。

このため、広く普及すれば、ステーブルコインは将来的に金融の安定にリスクをもたらす可能性もあるとして、規制枠組みの必要性を唱える形だ。

関連米FRB副議長、銀行が仮想通貨業界とつながるリスクを指摘

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
13:55
「ミームコインは仮想通貨への入り口として重要」=ギャラクシーデジタル考察
米仮想通貨金融大手ギャラクシーデジタルは最新レポートで、ミームコインはもはや単なるブームではなく、仮想通貨市場への新規参入者誘致に重要な役割を果たしていると指摘した。一方、ごく少数のトークンのみが生き残り、大半は衰退するなど、ギャンブル性が高いことには注意を促した。
13:30
アーサー・ヘイズ、「フランス債務によるユーロ増刷はビットコインを上昇させる」
著名アナリストのアーサー・ヘイズ氏が、フランスの債務問題によるユーロ増刷が仮想通貨ビットコイン価格を押し上げると予想した。ドイツ・日本の資本還流の可能性も指摘する。
10:40
ビットコインに10月の季節的追い風、「アップトーバー」で高騰の可能性=アナリスト分析
ビットコインの10月高騰傾向「アップトーバー」に注目が集まっている。ブルームバーグ、ヤフーファイナンス、JPモルガンなどの分析をもとに、その背景にある季節要因や市場材料を解説。
10:02
スイ財団、エセナ、スイ・グループが独自ステーブルコイン「suiUSDe」「USDi」立ち上げへ
仮想通貨スイのトレジャリーであるスイ・グループと、スイ財団、エセナが協力し、独自ステーブルコイン「suiUSDe」「USDi」を発行する計画だ。特徴など詳細を解説する。
09:45
トークン化株式xStocks、「Wallet in Telegram」に対応拡大へ
トークン化株式のxStocksは、テレグラム向けの仮想通貨ウォレットWallet in Telegramに対応を拡大すると発表。10月の終わりから段階的にローンチする計画である。
08:45
イーサリアム「フサカ」、ホレスキーテストネットで稼働開始
イーサリアム開発者はホレスキーテストネットで次期アップグレード「フサカ」が稼働したと報告。10月14日と28日に他のテストネットで実施後、12月3日のメインネット実装を予定している。
08:10
ビットコイン12万ドル突破、米政府閉鎖で無政府資産として再評価強まる|仮想NISHI
仮想通貨ビットコイン市場は10月1日以降、上昇基調を強め、3日にはついに12万ドルを突破した。米政府の閉鎖および財政問題が続くなか、ビットコインの「無国籍資産」としての特性が市場で強く意識されている。
07:40
XRP財務戦略を拡大へ、ナスダック上場のVivoPowerが約28億円を調達
仮想通貨XRPの財務企業VivoPowerは、普通株の追加発行で約28億円の資金を調達したことを発表。調達した資金はXRP財務戦略の拡大と負債の返済に活用するとした。
07:40
デジタル証券とステーブルコイン連携、日本版トークン化MMF実現へ
三菱UFJ信託銀行子会社のProgmatが315組織による日本版トークン化MMFの検討結果を発表。ステーブルコインと連携し、ブロックチェーン上で証券取引から決済まで完結する仕組みの実現を目指す。国内デジタル証券市場は5,189億円規模に成長。
06:50
スペインBBVA銀、ビットコインとイーサリアムの24時間取引を開始
スペインの大手銀行BBVAが同国の主要金融機関として初めて24時間体制の仮想通貨個人取引サービスを開始。顧客はモバイルアプリを通じてBTCとETHの売買が可能となった。
06:20
ナスダック上場のフィテル、2.2億円相当のPUMPを購入 株価は下落
ナスダック上場の豪フィテル・コーポレーションがミームコイン発行プラットフォーム「パンプファン」のネイティブトークンPUMPを150万ドル分購入した。アークインベストが最近のレポートでパンプファンを高く評価している。
05:55
「金と比べて過小評価」、ビットコインの年末価格を16.5万ドルと予測=JPモルガン
JPモルガンのアナリストがビットコインの年末価格を16万5000ドルと予測。また、シティグループは13万3000ドルと予想。BTCは3日に12万ドルを突破した。
05:35
米CME、仮想通貨先物とオプションの24時間取引を2026年初頭に開始
米CMEグループが仮想通貨先物とオプション取引を週7日24時間体制で提供すると発表した。規制審査を経て2026年初頭に開始予定で、高まる顧客需要に対応。
10/02 木曜日
18:50
日本の暗号資産投資家67%が長期保有を選択ーBinance Japan調査
Binance Japanが実施した1,076名への調査で、日本の暗号資産投資家の67.1%が長期保有を選択していることが判明。収益性を最重視し、XRPが人気1位に。税制の影響で短期売買より長期投資が有利な日本独自の投資傾向を詳しく解説。
17:48
ブロックチェーンゲーム開発のDJT、魁 三国志大戦など2作品のサービス終了と事業転換を発表
double jump.tokyoが創業以来の主力事業だったブロックチェーンゲーム開発からの事業転換を表明した。新規流入が伸び悩んだ際に崩壊するトークン経済圏の限界が露呈する中、OASトークンを軸としたトレジャリー事業とN Suite事業に注力し、Web3の基盤整備企業への転身を目指す。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧