はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

デジタル庁のWeb3研究会、独自のDAO設立へ 今後の規制ロールモデル目指す

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

行政がDAOを設立へ

デジタル庁は2日、第5回のWeb3.0研究会にて独自のDAO(分散型自律組織)を設立する方針を明らかにした。実際にDAOに参加することで「課題や可能性を認識」していく。

1時間半に及んだ会合では、Web3に関連する暗号資産(仮想通貨)、DeFi(分散 型金融)、NFT(非代替性トークン)、DAO(分散型自律組織)、メタバース(仮想現実)などのメリットとリスク、および問題点について議論。「Web3.0の未来像」をベースに、その実現に向けて現行制度に向き合い、どのように変えていくのかを検討するアプローチを取るべきとの提案があった。

特に、第一回から法的位置付けの不明確性が指摘されてきたDAOについては、実際に研究会のメンバーがDAOを設立することで調査と分析を実施。これにより、DAOに法人格を付与する法制措置の「便益と課題を検討」していく予定だ。

また、DAO具体的施策として以下も検討されている点を明記した。

小口でも資金調達容易なスタートアップ起業環境(DAOを通じた資金調達のあり方)

NFT発行・DAO組成によるコンテンツ産業と地域の活性化

関連:デジタル庁、「Web3研究会」初会合を実施

Web3.0研究会DAO

Web3.0研究会DAOには事務局のデジタル庁と構成員が参加。デジタル庁はDAOの作成や運営、ガス代の取りまとめなどを担当し、構成員はトークンの配布、投票などを行う。法的位置付けとしては「構成員および事務局の自発的意思に基づき設立される任意団体」になり、長期的には今後のロールモデルとなるべく、設立テンプレートなどは公開していく方針だ。

出典:デジタル庁

実際にDAOを設立し、参加して見ることでメリットや課題に対する理解を深め、具体的なユースケースに基づいた今後の提言に活用していく。

プロジェクトの暫定的な実施期間は研究会終了時までだが、状況や今後のDAOの判断に応じて残すことも検討していく。また、具体的なトークノミクスの設計や参加メンバーの範囲拡大、実際にコミュニティが活用するDiscordの利用なども決断していく必要がある。

DIDとマイナンバーカード

また、行政団体として独自のDAOを設立する取り組み以外でも、DID(分散型ID)についても言及。

ユーザ自身がデータを管理・保護する仕組みやユースケースが限定的な状態である背景も検証していく方針を打ち出した。具体例としては、マイナンバーカードにおけるDIDを組み合わせた新たなトラストモデルの検討も行う見込みだ。

DIDとは

Decentralized Identity(分散型ID)の略称。分散型台帳技術(DLT)やその他分散型ネットワークによって登録されることで、中央集権型の登録機関を必要としないグローバルに固有な識別子。(参考:W3C)

▶️仮想通貨用語集

関連:DID(分散型ID)とは 将来的なユースケースを解説

Web3研究会とは

デジタル庁は9月末にWeb3.0研究会を設立したばかり。第一回の会合ではDAOを中心とした事業展開の可能性や法的な課題を考慮した上で、Web3のユースケースに機敏に対応するための改善点を探り出すことなどを目指すと述べられていた。

研究会設置の目的について、河野太郎デジタル大臣は「Web3によって実現を目指す経済や産業、社会のあるべき姿について、さらに検討を進めるため」と意義を説明。2022年末までに議論をまとめるべく、全10回程度の会合を行う予定だ。

関連:デジタル庁、「Web3研究会」初会合を実施

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/27 土曜日
14:00
ジーキャッシュのシールドプール供給シェアが23%で安定、プライバシー採用が定着
仮想通貨ジーキャッシュのシールドプール供給の市場シェアが2025年初頭の約8%から23%前後で安定している。プライバシー採用指標は依然として安定しておりプライバシー保護取引への持続的な関心を示している。
13:25
金融庁、仮想通貨ETFの導入に向けた税制改正──暗号資産取引の課税見直しと新たな可能性
金融庁が2026年度税制改正の資料を公開した。暗号資産取引を総合課税55%から申告分離課税20%へ変更することに加えて、ETF解禁や繰越控除などについても挙げられた。
11:10
KLab、ビットコインとゴールドを購入開始 「岐路に立つBTC」と分析
東証プライム上場のKLabが25日にビットコインとゴールドの購入を開始。AIを活用した市場分析レポートの不定期発刊も開始した。
10:05
ミームコイン市場は2025年に60%下落、「TRUMP」発行から始まった一年を振り返る
ミームコイン市場は2025年に60%下落した。トランプ氏による独自仮想通貨「TRUMP」発行や、ドージコインETF誕生など変化の激しかった一年を解説する。
09:10
イーサリアム、2026年の主要アップグレードで並列処理とプライバシー機能強化へ
仮想通貨イーサリアムが2026年に2つの大型アップグレードを計画している。Glamsterdamは並列処理とガスリミット拡大で性能向上を、Hegotaはプライバシー保護と検閲耐性の強化を目指す。
07:45
BNBチェーン、Fermiハードフォークを1月14日実施へ 
BNBチェーンが2026年1月14日にFermiハードフォークを実施する。ブロック間隔を750ミリ秒から450ミリ秒に短縮し、時間依存型アプリケーションへの対応を強化する予定だ。
07:00
プーチン大統領「米政府はザポリージャ原発でのマイニングに関心」
プーチン大統領は、ウクライナにあるザポリージャ原子力発電所で仮想通貨のマイニングを行うことに米政府が関心を持っていると述べたことがわかった。今後の和平交渉に注目が集まる。
06:35
米政府、1月末に再び閉鎖の可能性浮上 仮想通貨市場構造法案の審議に影響も
米政府が1月末に再び閉鎖される可能性が浮上した。再び発生すれば1月に審議入りが予定されている最重要な仮想通貨市場構造法案の議決がさらに延期されてしまう。
06:05
アーサー・ヘイズ氏がDeFiトークン買い増し、3億円以上のLDOとPENDLE
著名投資家アーサー・ヘイズ氏が185万ドルのLDOトークンと97.3万ドル相当PENDLEトークンを追加購入した。イーサリアムを売却して割安なDeFiトークンへの買い増しを加速。
05:50
バイナンス傘下トラストウォレットの10億円不正流出、CZ氏が全額補償を表明
バイナンス創設者のCZ氏が同社傘下のトラストウォレットのハッキング被害について10億円以上の全額補償を表明した。ブラウザ拡張機能の脆弱性が原因で、内部関係者の関与が疑われている。
12/26 金曜日
18:02
Aave、ブランド資産移管案を否決 DAOガバナンスの課題浮き彫りに
Aaveのブランド資産移管提案が26日のSnapshot投票で否決。反対55%、棄権41%、賛成わずか3.5%。CoW Swap手数料問題が発端となった所有権紛争は、DeFiガバナンスの構造的課題を浮き彫りに。
18:00
仮想通貨の税制改正大綱、押さえておくべき重要ポイントを専門家が徹底解説|Gtax寄稿
税制改正大綱で、暗号資産(仮想通貨)税制の大幅見直しが示されました。分離課税・3年間の繰越控除が導入される一方、対象となる「特定暗号資産」や取引形態には制限も。現物取引とデリバティブ取引の損益通算、ステーキング報酬の扱い、NFTの課税方式など、今後の制度設計を見据えて準備すべきことを公認会計士・税理士が詳しく解説します。
16:00
リトアニア、仮想通貨ライセンス義務化へ 申請低迷
リトアニア中央銀行が仮想通貨事業者にMiCAライセンス取得を義務化。2025年12月31日以降、無許可運営には罰金や最長4年の禁錮刑。370社以上が登録するも申請はわずか30社で全体の1割未満。同国はEU内でMiCAゲートウェイとしての地位確立を目指す。
15:05
仮想通貨投資への期待高まる、税制改正で約5割が投資拡大を検討=ビットバンク調査
ビットバンクが発表した2025年仮想通貨投資実態調査によると、2026年の市場期待として「税制改正」が34.3%で最多。税制が20%の申告分離課税に変更された場合、約5割が投資拡大意向を示した。知識不足が投資の障壁だが心理的ハードルは低下傾向。
14:01
ユニスワップ重大提案が圧倒的に可決 1億UNIバーンと手数料スイッチ起動へ
ユニスワップのUNIfication提案が賛成票1億2500万票超で可決。国庫から1億UNIをバーンし、プロトコル手数料を起動。取引量増加が供給減少に直結するデフレ型モデルへ転換。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧