はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米仮想通貨投資会社DCG、グループ内融資でビットコイン投信(GBTC)を取得

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

GBTCを大量購入

米暗号資産(仮想通貨)コングロマリットのDigital Currency Group(DCG)社が、子会社ジェネシス・キャピタルからのローンで、投資信託「グレースケール・ビットコイン・トラスト(GBTC)」を購入していたことが明らかになった。

DCG社の株主(投資家)向けメモ(11月22日付)によると、DCGは子会社のジェネシスに対し、返済期限を23年5月とするインターカンパニーローンで約800億円(5億7,500万ドル)の負債を有している。この融資は、非公開の投資機会と非従業員株主からのDCG株の買い戻しに使用した。

機関投資家向けに仮想通貨レンディングサービスを提供するジェネシス・キャピタルは、FTX破綻の影響で流動性危機に陥り、11月16日から顧客資金の出金と新規融資を停止している。

その後、DCGはFinancial Times誌の取材に対して、自社株買いについで3億ドル、GBTCの購入資金に一部充てたことを認めた。米証券取引所への提出書類によると、DCGは21年3月以降、GBTCの購入に計7.72億ドルを費やしたことが分かっている。

今回の株主向けの情報開示は、財務健全性に関して疑念の声が高まったことを受けたものとみられる。

DCGの別の子会社であるグレースケール社が発行するGBTCは、証券口座から投資できる利点から強気相場で原資産(BTC)より高い価格帯(プレミアム)で取引された。しかし、弱気相場で一転してネガティブプレミアム(マイナス乖離)となっており、執筆時点に約-42%で取引されている。

2021年3月のピーク時にGBTCの価格は40ドル~50ドルまで上昇したが、執筆時点の価格帯は9ドル前後となっている。なお、DCGはGBTCへの投資をヘッジしていると加えている。

関連:米Genesis Capital、償還とローン組成のサービスを停止

DCGの株主向けメッセージ

DCG社のバリー・シルバートCEOが株主(投資家)向けのメモで伝えた内容によると、ジェネシスからの融資を含めたDCGの負債総額は約2,700億円(20億ドル)強に上る。

このうち11億ドル分は、時価総額上位だった暗号資産テラ(LUNA)崩壊の影響で今年6月に破綻したヘッジファンドThree Arrows Capitalに対するジェネシスの債権をDCGが引き受けた長期約束手形であり、資産回収に向けて取り組んでいる。

特に、DCGにとっての差し当たっての負債は、投資会社Eldridgeを含む少数の貸し手グループからの「3億5000万ドルの信用枠だけ」であると同氏は強調している。

シルバート氏はまた、ジェネシスの融資事業の停止は「手元流動性と融資期間のバランスが崩れたことが主因」と説明。ジェネシスが財務と法律顧問を雇い、あらゆる選択肢を検討していることを認めつつ、ジェネシスの現物・デリバティブ取引やカストディ業務に大きな影響はなく、通常運転を続けていると述べた。

一方、DCC会社全体の収益面についてシルバート氏は、2022年に収益見込みを8億ドルと報告。DCG傘下のグレイスケールは、GBTCの運用資産に対して年2%の管理手数料を徴収する。

同氏は懸念払拭を図るかのように、「仮想通貨市場の”冬の時代”にもかかわらず、創業以来わずか2500万ドルの資本調達で盤石な基盤を築いている」と述べ、新たに資金調達ラウンドを行う場合は報告すると投資家に伝えた。

関連:グレースケール投信GBTC、関連会社の流動性危機の影響は?

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/04 木曜日
05:45
ストラテジーがMSCI指数残留へ協議、ドル準備金確保は弱気相場への備え
ストラテジーのセイラー会長は指数プロバイダーMSCIとの協議を認めた。同社は14.4億ドルの米ドル準備金を確保しており、クリプトクアントはビットコインの長期的な下落に備えた戦術的転換と分析。
12/03 水曜日
17:03
XRP ETF、13取引日で8億ドル(約1240億円)到達 仮想通貨史上2番目の速さ
XRP現物ETFが上場13日で8億ドル超の流入を達成し、ビットコインETFに次ぐ史上2番目の速さを記録。ソラナETFを大きく上回るペースで、アナリストは最大1兆円超の市場規模を予測。
16:25
バイナンス(海外)、15種類の現物取引ペアを停止へ 12月5日実施
バイナンス(海外)は流動性レビューに基づき、12月5日に現物取引ペア15種を停止すると発表。停止は特定ペアのみで、対象トークンの上場廃止を意味しない。取引ボットも同時に終了予定。
15:14
ゲンスラー前SEC委員長「仮想通貨は投機的」 ビットコイン除く全トークンに警告
ゲンスラー前SEC委員長がブルームバーグのインタビューで、ビットコインを除くすべての仮想通貨を「極めて投機的」と評価。退任後も投資家保護の重要性を強調し、規制の観点からビットコインのみをコモディティとして区別する姿勢を維持している。
15:00
HashPortウォレット、Pontaポイントでステーブルコインの購入が可能に
HashPortは12月1日、HashPort WalletでPontaポイントをBase上のUSDCやcbBTCに交換できる「オンランプ」機能と、暗号資産をau PAYギフトカードに変換する「オフランプ」機能を開始した。
13:40
カルシが米CNNの公式パートナーに、予測市場のリアルタイムデータを報道に統合
米予測市場プラットフォームのカルシがCNNと提携し公式予測市場パートナーになった。カルシのリアルタイムデータがCNN番組全体に統合され、政治的・文化的イベントの確率情報を報道に活用する。ソラナ上でのトークン化予測市場も開始した。
12:45
ストラテジーCEO「米ドル準備金でビットコイン売却回避」、配当戦略を語る
米ストラテジー社CEOが今後の準備金や配当戦略を詳細に説明した。米ドル準備金で当面の配当資金を確保し、ビットコイン売却を回避する。レンディング参入の可能性も示唆した。
12:14
イーロンの「Xマネー」決済システム開発で人材募集 ソラナが支援表明
イーロン・マスク氏のX Moneyが決済プラットフォームの技術責任者を募集。ソラナが協力を表明し、仮想通貨統合の可能性に注目が集まる。WeChat型スーパーアプリ実現への動きを解説。
10:32
「資産トークン化が金融のあり方を変革」ブラックロックのフィンクCEOらが論説
ブラックロックのフィンクCEOらが現実資産(RWA)トークン化の可能性を様々な観点から解説した。トークン化の2つの大きな利点や規制当局の役割などにも言及している。
10:15
Trust Wallet、予測市場へのアクセス機能をローンチ
仮想通貨ウォレットのTrust Walletは、予測市場にアクセスできる機能をローンチ。まずはMyriad、ポリマーケット、カルシの3つの予測市場に対応する。
09:49
クラーケン、Backed買収 米国株のトークン化取引を拡大
仮想通貨取引所クラーケンがスイスのBacked Finance買収を発表。トークン化株式サービス「xStocks」は半年で取引高100億ドルを突破。RWA市場は2028年に2兆ドル規模へ成長見込み。
07:25
欧州10銀行がユーロ連動ステーブルコイン発行へ、2026年後半に開始予定
INGやBNPパリバなど欧州10銀行がユーロ連動ステーブルコイン発行を計画中。新会社キバリスを設立し2026年後半の発行を目指す。
07:15
バンカメ「資産管理サービスの顧客は仮想通貨投資を検討すべき」
バンク・オブ・アメリカは、資産管理サービスの顧客に対しポートフォリオの最大4%を仮想通貨などのデジタル資産に配分するように推奨していることがわかった。ビットコイン現物ETFも投資対象にする計画だ。
06:45
トム・リーのビットマインが継続的にイーサリアムを押し目買い、3日間で110億円相当
ビットマインが市場下落局面でも3日間に110億円相当のイーサリアムを追加購入した。同社は約373万ETHを保有し総供給量5%保有の目標に向け62%まで進捗。
06:25
米CME、ビットコインの恐怖指数VIXなどの新ベンチマークを導入
米CMEがビットコイン、イーサリアム、ソラナ、XRPを対象とした仮想通貨ベンチマーク指数を導入した。ビットコインのボラティリティを追跡する指数は株式市場のVIXに相当し、機関投資家のリスク管理ツールとなる。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧