はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

QCP Capital、来年の仮想通貨市場の展望を分析

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

インフレが継続すると予想

暗号資産(仮想通貨)取引企業QCP Capitalは28日、ニュースレターを発行。今年の仮想通貨市場を総括し、ビットコインやイーサリアムの値動きなど翌年の展望を示した。

まずQCP Capitalは2022年の市場について、天然ガスを除くコモディティなどの実物資産は、1970年代以降で最悪の損失を記録したと述べた。

ビットコイン(BTC)は過去最高値から70%以上暴落、イーサリアム(ETH)も72%下落した。これは、米連邦準備制度理事会(FRB)による“史上最も急激な”利上げサイクル(金融引き締め)が引き起こしたものとしている。

さらに、QCP Capitalは、インフレ(物価高)のピークこそ過ぎたものの、広く予想されている以上に高止まりが続き、FRBの目標である2%を大幅に上回る水準をしばらく維持することになると予想した。

FRBはあと4~5回利上げを行い、フェデラル・ファンド(FF)金利を5.5%まで引き上げ、2023年第4四半期(10~12月)まで、その状態を維持することを示唆しているという。先進国もスタグフレーションを経験することになるだろうと続けた。

このプロセスは、すべての資産クラスで痛みを伴うもので、「2023年第3四半期(7~9月)まで続き、その過程で株価などは新安値を更新する可能性がある」とも述べている。

また、インフレについては、FRBが時期尚早に政策緩和に転じた場合、V字型のリバウンドが発生するリスクもあると指摘。リスク要因として「中国の国境開放、ウクライナ情勢の悪化、地政学的緊張を背景とした米国の戦略石油備蓄(SPR)による原油価格の上昇可能性」などを挙げた。

ビットコインとイーサリアムの価格予測

QCP Capitalは、ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)の値動きについても現状の分析を行っている。

出典:QCP Capital

イーサリアムは三角保ち合いを形成しており、続落するおそれがあるコメント。もし週足で約27万円(2,000ドル)水準を超える場合には、再検討を余儀なくされるとしている。下値目処としてはサポートライン(下値支持線)の約13万円(1,000ドル)と約11万円(800ドル)が鍵になるとした。

QCP Capitalはイーサリアムに関して、短・中期的には弱気に見ているが、今後数年間の長期スパンでは、「ETH 2.0が、仮想通貨業界のゲームチェンジャーとなり、実世界での採用事例を提供する」と前向きな予想も示した。

出典:Bloomberg, QCP Insights

ビットコインについては、ARKイノベーションETF(ARKK)との価格相関を考慮すると、今後さらに下落する可能性は十分あると述べている。ARKKの値動きはビットコインを2ヶ月リードしているが、すでに2020年3月の安値を割り込んでいる。

オプション市場の成長

その他QCP Capitalは、仮想通貨オプション市場規模の成長にも触れた。ボラティリティ(価格変動)の大きな状況において、将来価格の保険的なヘッジで活用されるオプション市場は、流動性ストレスなしに着実に成長していると指摘。

この原動力となっているのは、機関投資家と富裕層だと分析している。オプションに精通する機関投資家のみならず、富裕層の個人投資家もオプション市場の構造を把握し、高利回りと高シャープレシオでうまくマネタイズする方法を理解するようになったと述べた。

シャープレシオとは

商品のリスクに対するリターンを比較するための指標。数値が高いほど、リスクを取ったことによる超過リターンが高いことになり、分散投資のリスクとリターンを評価する際などに用いる。

▶️仮想通貨用語集

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
06/28 土曜日
08:00
ブータン、ビットコイン保有額が13億ドルに到達
ブータンが、仮想通貨ビットコインを13億ドル相当保有していることが注目を集めている。この保有額は同国のGDPの40%に相当する。
07:55
リップル、SEC相手の控訴を取り下げ 5年間の法廷闘争が終結へ
リップル社のガーリングハウスCEOが28日、SEC相手の控訴を取り下げると発表。約5年間続いた法廷闘争が終結し、同社は事業発展に注力する方針を示した。
07:10
米仮想通貨銀行アンカレッジ、USDC等の段階的廃止発表 業界から「利益相反」批判
米仮想通貨カストディ銀行アンカレッジがUSDCとAUSDの段階的廃止を発表、ステーブルコイン安全性評価で業界から自己利益優先との批判を受ける。サークル株価は15%と大幅安。
06:49
韓国カカオペイ株急落、ステーブルコイン規制懸念が背景か=報道
韓国カカオペイ株がステーブルコイン参入期待で急騰後17%下落、投資リスク銘柄指定で売買停止。米サークル株も15%安と波及か。
06:15
ロビンフッド、XRPとソラナのマイクロ先物契約を開始
米デジタル証券大手ロビンフッドがマイクロ先物でXRPとソラナを追加、ビットコイン金曜先物のマイクロ版も提供開始し仮想通貨商品を拡充。
05:55
トランプ大統領発言「ビットコインがドル圧力緩和」仮想通貨産業の雇用創出を評価
トランプ大統領が28日記者会見でビットコインのドル圧力緩和効果を言及、米国の仮想通貨産業構築と雇用創出への前向きな評価を表明。
06/27 金曜日
16:00
ブロックバリュー大西社長が語るAIインフラの未来|WebXスポンサーインタビュー
大規模カンファレンス「WebX 2025」のプラチナスポンサーとしてブース出展を決めた、ブロックバリューの大西基文社長独占インタビュー。「ジャパン・テクノロジーで日本の底力になる」をスローガンに、AIサーバーで日本のWeb3インフラ強化に挑む。
13:40
トランプ政権、7月に複数仮想通貨規制法案成立の見通しか=サックス仮想通貨特命官
米トランプ政権の仮想通貨特命官サックス氏が7月の重要法案成立の見通しを示唆。GENIUS法でステーブルコイン規制、CLARITY法で仮想通貨定義明確化へ。
13:10
インド与党BJP報道官、ビットコイン準備金導入を提唱
インド与党BJP報道官のバンダリ氏が、仮想通貨ビットコイン準備金の試験導入を提唱した。また、インドもブータンのようにBTC採掘を行う能力を持っているとも指摘した。
11:25
ビットコインマイナー収益低下もBTC売圧減退、保有量は2024年11月以来の高水準に=Cryptoquant
仮想通貨ビットコインマイナーの日次収益が2カ月ぶり低水準も売却圧力は限定的。大手マイナーの保有量は増加傾向が見られている。
10:10
ビットコイン時価総額2.5倍上昇予測、『ファンタスティック40』で最高の投資機会に=億万長者フィリップ・ラフォン
ヘッジファンドマネージャーのフィリップ・ラフォン氏は、仮想通貨ビットコインの時価総額が現在の2倍に達する可能性があると予測した。価格変動の低下も指摘している。
09:55
ビットコイン今後の見通し、利確減速もオンチェーン取引の低迷で上昇圧力は限定的か=Glassnode
ビットコインは10万~11万ドル圏で推移。地政学的緊張で一時9万8000ドルまで下落も反発。Glassnodeレポートによると利益確定の減速とスポット取引量低迷で新高値更新は困難な状況。
08:30
アセマネOne、世界の仮想通貨企業の株で運用する投資信託販売へ
アセットマネジメントOneは、世界の仮想通貨関連企業の株を運用対象にした投資信託を販売することがわかった。仮想通貨関連企業に特化した投資信託の提供は大手では初とみられる。
08:25
リップル、Wormholeと提携しXRPLのマルチチェーン相互運用性を拡張
リップルXが大手クロスチェーンプロトコルWormholeと提携を発表。XRPレジャーとXRPL EVMサイドチェーンでマルチチェーン機能を強化し、DeFiや実物資産トークン化分野での活用拡大を目指す。
07:55
Bakkt、10億ドル調達でビットコイン投資戦略など採用 事業転換目指す
NYSE傘下の仮想通貨取引プラットフォームBakktが10億ドルのSEC登録を提出し、ビットコインや他の仮想通貨への投資方針を正式承認。資本調達で事業再生・拡大を目指す。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧