はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米SEC、仮想通貨の保管めぐる新ルール提案

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

  

投資顧問企業の利用するカストディめぐる規則

米証券取引委員会(SEC)は15日、登録投資アドバイザーに暗号資産(仮想通貨)を適格カストディアンで保管することを義務付ける規則を提案した。

SECのゲイリー・ゲンスラー委員長は、この提案について、「現在ファンドや証券とみなされているもの、ファンドや証券ではないもの含め、すべての仮想通貨を対象範囲とすることになる」と述べた。

さらに、仮想通貨プラットフォームの運用方法によっては、そのプラットフォームが適格カストディアンとして信頼できない可能性があるとも続けている。仮想通貨企業の中にも適格カストディアンは存在しているものの、不適格とみなされる仮想通貨企業も出てくる可能性があることを示唆した格好だ。

今回の提案については、60日の間、意見を受け付ける期間が用意されている。

登録投資顧問(RIA)とは、米国で、銀行やブローカー・ディーラーなどの適格なカストディアンに資産を預けることを義務付けるカストディ・ルールの適用を受ける企業だ。

RIAは、クライアントに証券投資についての助言やポートフォリオ管理を提供している企業で、SECあるいは、各州の証券管理当局に登録される。こうした企業には、クライアントの利益を最優先するという受託者責任が課せられている。

カストディとは

投資家の代わりに資産を保有・管理することを指す。仮想通貨以外の資産にも広く使われる用語。資産の保管や売買に係る決済、また元利金・配当金の受領や議決権行使など、幅広い業務を代行するサービスを指す。カストディを行う企業を「カストディアン」と呼ぶ。

▶️仮想通貨用語集

FTX破綻も背景

SECは、この規則を提案することを4対1で可決した。

キャロライン・クレンショー委員は、現在、仮想通貨の多くが適切に保管または保護されていないという懸念があるとして規則の提案を支持した。最近、仮想通貨市場で起きたことは、顧客の資産が適切に保護されていない場合に、投資家が甚大な損失に見舞われることを明らかにしたと述べている。

ゲンスラー委員長も、「投資顧問が、投資家の資産を不適切に使用、紛失、乱用しないようにするため、この提案を支持する」とコメントした。

こうした発言の背景には、2022年に起きた仮想通貨市場の混乱、特に大手仮想通貨取引所FTXの破綻がある。FTXについては、グループ企業アラメダリサーチに顧客資金を不正に流していたことが明らかになっている。

関連仮想通貨市場に激震、アラメダショックとFTX騒動の動向まとめ

一方で、反対票を投じたのは、仮想通貨を支持する「クリプト・ママ」の呼称で知られるヘスター・パース委員だった。

パース委員は、新規則が「適格カストディアンの数を減らす」ことになり、仮想通貨の投資家が盗難や詐欺に遭うリスクが逆に高まってしまうことにつながりかねないと懸念を示している。

コインベースのコメント

仮想通貨取引所コインベースのPaul Grewal最高法務責任者は、SECの提案に関して、「コインベースのカストディサービスは、現在SECから適格カストディアンとして認められており、新規則が実施されても、そうあり続けると確信している」とコメントした。提案の、顧客保護を拡大する側面を支持している。

法律事務所モリソン・コーエンのジェイソン・ゴットリーブ氏は、顧客資産保護を強化するという点は評価しつつ、「問題は、この規則が遵守できるものになるかどうか、まだわからないということだ」と述べた。

もし仮に、SECが適格カストディアンが仮想通貨を保有する方法などを明確に示さない場合、投資顧問が仮想通貨の預け先で苦慮する可能性があると指摘している。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07:10
国民民主党の玉木代表、ステーブルコインの支援を表明
国民民主党の玉木代表は、日本円ステーブルコインJPYCが発行のための登録を取得したことなどを受け、ステーブルコインの取り組みが促進されるように政策面でサポートしていくと表明した。
06:50
米財務省、ジーニアス法に基づく不正活動対策でパブリックコメント募集開始
米財務省が18日、ステーブルコイン規制のジーニアス法に基づき仮想通貨の不正活動検出手法についてパブリックコメントを募集。AI、ブロックチェーン技術、デジタル身元確認などの革新的手法に関する意見を10月17日まで受付。
06:10
米SEC、複数の仮想通貨ETFの承認判断を延期
米証券取引委員会が、トランプメディア運営のトゥルースソーシャルが申請したビットコイン・イーサリアムETFの承認判断を再延期。コインシェアーズのライトコインETFやXRP ETFも同時に延期決定。
05:50
ビットマイン、ストラテジーに次ぐ最大の仮想通貨保有企業に
ナスダック上場のビットマインが66億ドル相当のイーサリアム保有を発表し、マイケル・セイラー氏のストラテジーに次ぐ世界第2位のデジタル資産保有(DAT)企業となった。
05:30
米上場BTCS、世界初のイーサリアム配当を発表
ナスダック上場のブロックチェーン企業BTCSが18日、世界初のイーサリアム配当「ビビデンド(Bividend,)」を発表。1株当たり0.05ドルのETH配当と0.35ドルのロイヤルティ支払いで計0.4ドル相当を株主に提供。
08/18 月曜日
17:00
Tezos ecosystem at WebX 2025:RWA最新動向から日本限定グッズ、体験型コンテンツまで一挙公開
テゾス(Tezos)は、ハードフォークなしでアップグレードできる独自の仕組みを持つブロックチェーンプラットフォームです。2014年にArthur Breitman氏とKathl…
15:50
NewLo、リワードプログラム上のポイントを暗号資産に交換できる新機能をリリース
Web3マーケティング企業のNewLoは8月18日、「NewLo Quest」でポイントを暗号資産ETHに交換できる機能を開始。企業向けサービスも展開し、既存ポイントプログラムのブロックチェーン拡張を支援。
14:27
スイス大手スーパー「SPAR」、全国100店舗で仮想通貨決済開始 
スイスの大手スーパーマーケットチェーン「SPAR」が全国100店舗で仮想通貨決済を開始した。Binance PayとDFX.swissとの提携により、100種類以上の仮想通貨とステーブルコインでの支払いが可能になる。
13:30
加藤財務大臣・金融担当大臣の「基調講演」が決定|WebX2025
加藤財務大臣・金融担当大臣が登壇決定 国内最大手のWeb3メディア「CoinPost」の運営会社、株式会社CoinPost(本社:東京千代田区、代表取締役CEO:各務貴仁)が企…
12:28
イーサリアム RWAトークン化のリスクとは?有識者が指摘する課題と対策
ニューヨーク大学教授が、仮想通貨イーサリアムにおける資産トークン化が普及する上での課題を指摘した。大規模採用前に解決すべき問題を提示している。
12:11
メタプラネット、137億円でビットコインを追加購入 
メタプラネットは137億円で仮想通貨ビットコイン 775BTCを追加購入し、累計18,888BTCを保有。通算取得額は2,840億円超に到達し、戦略的なBTC投資を継続している。
11:59
ビットコインETF好調も個人投資家は利益確定売り先行、ジャクソンホール会議控える中
仮想通貨市場ではビットコインETFやイーサリアムETFに過去最高水準の資金流入が続く中、BTC価格は調整中。ジャクソンホール会議でパウエルFRB議長の利下げ示唆に期待が高まる一方、機関投資家の買いと個人の利益確定売りが交錯している。
09:56
タイ政府、外国人観光客に仮想通貨決済システム「TouristDigiPay」を提供開始
タイ政府が外国人観光客向けに仮想通貨をバーツに交換して決済できる新システムを導入する。マネロン対策などで安全性を確保しつつ、観光業活性化を目指す。
08/17 日曜日
19:37
金融庁、日本円建てステーブルコイン「JPYC」承認へ=日本経済新聞
金融庁が国内初の円建てステーブルコイン「JPYC」を承認へ。今秋にも発行開始予定で、3年間で1兆円分の発行を目標とする。JPYC代表の岡部氏は「ステーブルコインは巨大な国債消化装置」とコメントし、日本国債市場への影響を予測。国際送金やDeFi活用に期待が集まる
14:00
今週の主要材料まとめ、ビットコイン6年以内1000万ドル到達の可能性やリップル訴訟終了発表など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧