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香港で仮想通貨を「財産」と認める判例

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨は「信託可能な財産」

香港の裁判所は、暗号資産(仮想通貨)を信託することのできる「財産」と認める判決を出した。法律事務所Hogan Lovellsが18日、この判決内容を詳しく論じている。

香港は今回の判決で、仮想通貨の所有権的についての認識で、英国や米国、オーストラリア、ニュージーランド、シンガポール、カナダなどの裁判所と同様の結論に達したことになる。

この裁判は、2019年に閉鎖した香港の仮想通貨取引所Gatecoin(ゲイトコイン)をめぐるもの。Gatecoinは、事業で巨額損失を被ったことで、財政的に取引所業務を継続できなくなり、香港の裁判所から命じられ閉業している。

その後、Gatecoinの清算人は、同取引所が保有する仮想通貨について、顧客のために信託されているものとみなすべきか、あるいは、信託財産ではないとみなして一般債権者が回収できるようにすべきか裁判所に指示を仰いでいた。

信託とは

一般的に、ある資産を委託者が信頼できる受託者に預け、受託者が事前に定められた信託目的に従って、その資産の管理などをすること。

▶️仮想通貨用語集

清算人は、法律ですべての「財産(property)」を保管する義務を持つが、仮想通貨がそうした文脈で「財産」の範囲に入るかどうかが問題となった形だ。

Linda Chan判事は、「他の法域と同様に、我々の『財産』の定義は包括的なものであり、広い意味を持つことが意図されている」と説明。仮想通貨は「財産」であり、信託の対象となることができるという見方を採用した。

Hogan Lovellsは、この判決の意義について、次のように述べている。

今回の判決は、香港における倒産処理で企業を清算する上で、その企業が保有する仮想通貨の性質や範囲について明確化するものだ。

仮想通貨が、株式などの他の無形資産と同等の「財産」を構成することを確認するもので、香港は、同様の判決を下した他の司法管轄区に続くことになる。

他の事例

様々な国や地域で、近年、仮想通貨を法的財産とみなす判決が行われている。

一例として、英国の商業裁判所は2019年に初めて、ビットコイン(BTC)を法的財産と認める判決を下した。ハッキングによって盗まれたビットコインの一部が、ハッカーによりコインベースUKに送られた際、裁判所が「資産保護命令」を出して、同取引所に当該資金の一時凍結を命じた形だ。

関連:英商業裁判所、ビットコインを初めて「法的財産」と認める判決を下す

また、中国でも、ビットコイン強盗事件に際して上海第一中級人民法院が「ビットコインはインターネット上の仮想資産であり、法的に保護されるべき」とした。その根拠としては、ビットコインが価値、希少性、消費することができるといった特性を持つことを挙げている。

関連:「ビットコインは、法律で守られるデジタル財産」中国上海で新たな判例

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