はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米CFTC、ビットコイン投資詐欺で4,000億円超の支払い命令

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

CFTC史上最大の民事罰

米商品先物取引委員会(CFTC)は27日、暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)に関する大規模な詐欺について、裁判所が被告に約4,600億円(34億ドル)の支払いを命令したと発表した。

テキサス州西部地区の地方裁判所が、詐取された被害者への返還金として約2,300億円(約17億ドル)、民事罰として2,300億円(約17億ドル)を支払うことを求めたものだ。CFTCが取り扱った案件の中では、最も高い民事罰の額となる。

さらに、コーネリアス・ヨハネス・スタインバーグ被告は、CFTCに事業登録すること、CFTCが規制する市場で取引することも永久に禁止されることになった。

CFTC(商品先物取引委員会)とは

商品取引所に上場する商品や金利、デリバティブ全般など、米国の先物取引市場を監督する機関。

▶️仮想通貨用語集

詐欺事件の概要

CFTCは、2022年6月に南アフリカ共和国で現在事業清算中の「Mirror Trading International Proprietary Limited(MTI)」のコーネリアス・ヨハネス・スタインバーグ創業者兼CEOに対して訴状を提出していた。

訴状によると、スタインバーグ被告は、2018年5月頃から2021年3月頃にかけて、消費者から運用のためと称してビットコインを集める詐欺を行っていた。

小額のビットコインをウォレットに預けるだけで、AIを利用した取引ボットにより1日あたり0.5%から1.5%増やすことができると偽ってユーザーを勧誘。少なくとも、29,421 BTC(2021年3月末当時で2,000億円以上に相当)を世界中の消費者から受け入れていたとされる。

米国の少なくとも23,000人の消費者もこの資金プールに出資していた形だ。被告は実際には、プール参加者から受け取ったビットコインをすべて不正に流用していた。

なお、「被害者への資金返還」が命じられているが、CFTCはその資金が完全に回収されない可能性があるとして、次のように注意を促している。

被告が十分な資金や資産を持っていない可能性があり、被害者への資金返還命令が、失われた金銭の回収につながるとは限らない。

国際的な捜査

スタインバーグ被告は南アフリカから逃亡したが、インターポールの逮捕状を受けて、2021年12月よりブラジルで身柄拘束されている。

MTIが南アフリカに拠点を置いていたため、CFTCは、南アフリカ金融セクター行為監督機構(FSCA)とも協力して調査を行っていた。

FSCAは、米テキサス州証券委員会が2020年にMTIは「マルチ商法の詐欺」と指摘した後、独自調査を行い、MTIが事業に必要な準備資産を持たない詐欺であることを突き止めた。

これを受けて、南アフリカではすでに被告の財産は暫定的に差し押さえられ、MTIの清算手続きも開始されている格好だ。

南アフリカでは、今回の詐欺事件をきっかけの一つとして、仮想通貨の法的地位を明確化。金融商品として規制を開始している。

関連南アフリカ当局、仮想通貨を金融商品として規制開始

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/18 火曜日
11:25
伝説投資家ドラッケンミラー、ブロックチェーン融資企業フィギュアの株式を120億円相当取得
フィギュア株価上昇 米ウォール街の伝説的なヘッジファンドマネージャーであるスタンリー・ドラッケンミラー氏が運営するデュケイン・キャピタルは11月15日、第3四半期の13F報告書…
10:55
ソラナ保有企業フォワード、367億円相当SOLをコインベースへ入金 警戒高まる
仮想通貨ソラナを財務資産として保有するナスダック上場のフォワード・インダストリーズが約367億円相当のSOLをコインベース・プライムに移動させた。売却か社内再編成かは不明だ。
09:50
「ビットコイン下落の背景は米ドル流動性低下」アーサー・ヘイズが年末までの市場予想
アーサー・ヘイズ氏が仮想通貨ビットコイン下落の原因を米ドル流動性縮小と分析した。ETF資金流出の背景や今後の下落および急騰シナリオを解説している。
09:30
自称「IQ276」のキム・ヨンフン、BTCは今後45日間で22万ドルまで上昇すると予想
自称IQ276のキム・ヨンフン氏は、仮想通貨ビットコインの価格は今後45日間で22万ドルに到達すると予想。明確な根拠は示していないが、世界最高のIQ記録保持者として価格を予想すると主張した。
09:20
Cboeが無期限型ビットコイン・イーサリアム先物を12月15日に開始、米国規制下で提供
Cboeが仮想通貨ビットコインとイーサリアムの無期限先物取引を12月15日に開始する。米国規制下でポジションのロールオーバーを不要にする。
08:15
米政権、海外仮想通貨口座の税務報告規則を審査中
米ホワイトハウスが海外仮想通貨口座に関する税務報告規則案の審査を開始した。国際的な仮想通貨資産報告枠組みCARFへの参加を実現し、租税回避を取り締まる狙いだ。
07:45
グレースケールのドージコインETF、11月24日取引開始見通し 新たなソラナETFも上場
グレースケールのドージコインETFが11月24日にも取引開始となる見通しだ。ヴァンエックは17日にソラナETFの提供を開始した。
07:10
仮想通貨投資商品、先週の資金純流出額が2月以降最大規模
仮想通貨投資企業CoinSharesは、ETFなどのデジタル資産投資商品全体の先週における資金フローは約3,100億円超の純流出だったと報告。今回もビットコインとイーサリアムが流出を主導した。
06:55
ビットコインの25%下落は「浅い調整」と米投資銀行が分析、トム・リーはイーサリアムのスーパーサイクルを予測
投資銀行バーンスタインがビットコインの約25%下落は大幅な下落の始まりではなく短期的な調整だと分析した。ビットコインETFの機関投資家保有率は2024年末の20%から現在28%に上昇。
06:25
95%のビットコインが採掘済み、2140年に完全流通へ
ビットコインのマイニング済みコイン数が1,995万BTCを超え、固定上限2,100万BTCの95%に達した。残りの5%は極めてゆっくりと放出され、2140年頃に最後の端数が採掘される見込みだ。
06:00
ビットコインが今年の上昇分を帳消しに、新規投資家が14.8万BTC損切り 流動性悪化と日本債券ショックも影響か
ビットコインが約7カ月ぶりに9万3,000ドルを下回り、2025年の上昇分をすべて失った。新規投資家が14万8,000BTCを損切りし、流動性逼迫も下落要因となっている。
11/17 月曜日
20:08
暗号資産の金商法移行が本格化、分離課税実現へ最終局面=ブロックチェーン議連
金融庁が暗号資産を金商法に位置づけ、インサイダー取引規制を整備する方向を明示。業界団体は20%申告分離課税を要望。来年の通常国会での法整備を目指す。第31回ブロックチェーン推進議員連盟で議論。
17:41
IG証券、仮想通貨ETF CFD取引を終了へ 金融庁の新指針受け
IG証券が仮想通貨ETF CFD取引の終了を発表。金融庁が「望ましくない」との見解を示したことを受け、12月1日から新規建て停止、2026年1月末までに既存ポジションの決済が必要に。
16:43
ステーブルコイン取り付け発生ならECB金利再考も、オランダ中銀総裁が警告=FT報道
欧州中央銀行の政策委員がステーブルコインの取り付け騒ぎ発生時にはECBが金融政策見直しを迫られる可能性があると警告。米ドル建てステーブルコインの急拡大が欧州の金融主権に及ぼすリスクについて、ECB当局者や専門家の懸念が高まっている。
14:32
ハーバード大のビットコイン投資が急増 IBIT保有を前期比257%拡大
ハーバード大学がブラックロックのビットコイン現物ETF(IBIT)保有を257%増加し、685億円相当を保有していることが明らかになった。これによりIBITがポートフォリオ最大の銘柄となった。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧