仮想通貨収益は前年同期比下回る
米大手投資アプリのロビンフッドは10日、2023年第1四半期(1~3月)の決算報告を発表。暗号資産(仮想通貨)取引による収益は約51億円(3,800万ドル)で、前年同期の約72億円(5,400万ドル)を下回った。
前四半期(2022年4Q)の約52億円(3,900万ドル)からは1%減少した格好だ。ロビンフッドは、カストディに保管している仮想通貨も、前年比では42%減の約1.6兆円(120億ドル)になったと報告している。
なお、これまで仮想通貨取引収益が最も多かったのは、2021年第2四半期(4~6月)の約309億円(2.3億ドル)だ。
ロビンフッドの事業全体では、今年1Qの総純収益は前四半期比で16%増加して約592億円(4億4,100万ドル)。取引ベースの収益も前四半期比で11%増加して約278億円(2億700万ドル)となった。
保管資産は、2022年4Qからは26%増の約10兆円(780億ドル)。この背景には、主に成長株と仮想通貨の市場評価上昇なども挙げられている。
ロビンフッドのJason Warnick最高財務責任者は、次のようにコメントした。
当社は、よりスリムな運営モデルを目指しながら、4四半期連続で収益を増加させた。同時に、顧客満足度の大幅な向上につながる新製品と機能を提供した。
独自の仮想通貨ウォレットを提供開始
ロビンフッドは、仮想通貨方面の新製品として、3月に自己管理型Web3ウォレット「Robinhood Wallet」をiOSで提供開始した。
#RobinhoodWallet is now available to everyone with iOS: https://t.co/yUdL8jCgJN pic.twitter.com/q7RIWBJUIT
— Johann Kerbrat (@JohannKerbrat) March 1, 2023
ポリゴン(MATIC)とイーサリアム(ETH)のネットワーク両方に対応しており、様々な分散型アプリケーション(dApps)に接続も可能だ。
現在サポートされているトークンには COMP、MATIC、SHIB、SOL、UNI、USDCなどが含まれている。NFT(非代替性トークン)を保存することもできる。
ロビンフッドの仮想通貨分野責任者 Johann Kerbrat氏は、今後同社がWeb3ブラウザ、アプリ内報酬の追加、ポリゴンネットワーク上のトークン取り扱いを増やすことなども構想していると述べた。
4月には、同社の提供するウォレットとDeFi(分散型金融)アプリを連携させる「Robinhood Connect」をまもなく提供開始するとも発表している。
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