はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨自体を禁止することはない|シンガポール金融管理局Pang氏が示唆

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Singapore Consensus2018での発言
9月19、20日にかけて行われたSingapore Consensus 2018にてシンガポール金融管理局(MAS)のPang氏は、仮想通貨をユーティリティトークンや、証券トークン、決済トークンなどに分け、必要に応じて規制すると言及したものの、仮想通貨やブロックチェーン自体を禁止することはなく、許容していくことを示唆した。
シンガポールの取り組み
シンガポールは、金融、ヘルスケアをはじめとする多くの分野で最先端であり、仮想通貨が今後、人工知能とともに金融分野を変革する要になると考えている。そして、実際Binanceなどもシンガポールに進出し始め、今後の発展が期待されている。

Singapore Consensus2018での発言

9月19、20日にかけて行われたSingapore Consensus 2018にて、仮想通貨関連企業の代表者を含む、多くの著名人が登壇した中、シンガポール金融管理局(MAS)テクノロジーインフラ部門の責任者を務めるDamien Pang氏(以下、Pang氏)も登壇し、シンガポールの仮想通貨に関する見解を述べました。

Pang氏は、まず仮想通貨という枠組みの中にも、ユーティリティトークンや決済トークン、証券トークンなど様々な種類が存在していることを主張し、

MASは、仮想通貨の基盤となっているブロックチェーン技術だけでなく、過去においても、現在も、将来的にも、そのトークンの特性に重きを置いている
と言及しました。

規制については「MASがブロックチェーン技術や仮想通貨自体を禁止することはない」と示唆しました。そして、ユーティリティトークンも規制するつもりはないと語りましたが、証券トークンや決済トークンなどの法律上規制が必要な特徴を持つトークンについては、今後規制が及ぶ可能性があることを主張しています。

しかし、他国の規制機関と比べ、MASは仮想通貨やブロックチェーン技術について明確に議論することを良しとしており、積極的に自身の地域経済に取り入れていこうとする姿勢が見られていることから、仮想通貨関連企業にとっても拠点を構えやすい、または、進出しやすい国の一つとなっています。

先日、世界最大級の仮想通貨取引所Binanceが法定通貨シンガポールドル(SGD)と仮想通貨の取引所設立計画を公表したことや、韓国の大手取引所Upbitが、今年10月にサービス開始を予定しているUpbit Singaporeの発表も、シンガポールが仮想通貨分野に友好的であることを裏付ける証拠となっているのです。

シンガポールの取り組み

シンガポールは、教育、エンターテイメント、ヘルスケア、観光業、金融、テクノロジーの分野において、世界の最先端を走る国であるとされてきました。

そして、1903年に創業された香港基盤のニュースメディアSouth China Morning Postにて、シンガポールが仮想通貨に関心を寄せていることが以下のように記述されました。

シンガポールの中央銀行は、人工知能と共に、ブロックチェーン技術を、金融サービスの変革を促進する”重要な”技術として捉えている。

さらに昨年2017年には、MASは”A Guide to Digital Token Offering”と呼ばれるデジタルトークンの発行や公開に関するガイドラインをまとめ提供しています。結果的に、仮想通貨を全面禁止した中国の多くの国民がシンガポールでの仮想通貨プロジェクトを開始していることを、起業エージェントのChen Xianhui氏は以下のように語りました。

ここ数ヶ月で、中国国民によって、1000以上もの組織がシンガポールで設立されている。

このようにシンガポールは、既述の金融やテクノロジー分野だけでなく、仮想通貨分野でも東南アジアのハブになりつつあるのです。そして、何より他のアジア諸国や世界中の国々と比較してもシンガポールの規制機関が、仮想通貨やブロックチェーン技術に対して不透明性が低い、明確な指針を有していることから今後のさらなる発展が期待できると言えるでしょう。

CoinPostの関連記事

アルトコインに追い風|Binanceに続きUpbitも仮想通貨規制に寛容なシンガポール拠点立ち上げを発表
韓国の大手取引所Upbitと親会社のDunamuが、Upbitシンガポールの立ち上げを正式発表した。韓国ではブロックチェーン規制ガイドラインの成立が近いと見られるが、いまだ不透明な状況は続く。Upbitは仮想通貨規制に比較的寛容なシンガポールをグローバル進出の足場にしたい考えだ。
【速報】バイナンス代表者CZ:Binanceでシンガポール法定通貨建てのテストを予定
シンガポールで開かれている仮想通貨イベントに登壇しているバイナンスのCZ氏は、『9月18日に、Binanceでシンガポール法定通貨建てによる取引のβ版テストを非公開形式でリアルタイムで行う』と言及。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/02 火曜日
17:42
FRBが3年半にわたる量的引き締め(QT)終了、仮想通貨市場に流動性改善の可能性
米FRBが12月1日、3年半にわたる量的引き締め(QT)を終了した。約2.4兆ドル規模の資産縮小後、仮想通貨市場への流動性改善が期待される。2019年QT終了時はビットコインが短期下落後に上昇した経緯があるが、専門家は政策効果の遅延やインフレ動向など不確実性に慎重な見方も示している。
16:04
走行映像でGARコインを還元 ドラレコアプリ「セトラス」が地方創生DXモデルを始動
セトラスが市民のドラレコ映像を行政業務に活用し、専用暗号通貨「GARコイン」で報酬を還元する地方創生モデルを発表。実証実験に参加する自治体を3枠限定で募集している。
13:55
コインベースへの情報開示請求が過去最多の1.2万件、欧米で協力要請急増 実態判明
コインベースが2025年透明性レポートを公開し、60カ国以上から12,716件の情報開示請求を受領し、前年比19%増加となったと報告した。米国の件数がトップだが、米国外からの請求は53%を占め前年比2%増加した。
13:15
米FDIC、ステーブルコイン規制「ジーニアス法」運用規則案を12月下旬に公表予定
米FDIC代行議長がステーブルコイン規制「ジーニアス法」の運用規則案を今月に公表する予定だと表明。トークン化預金や仮想通貨業界のデバンキング問題についても対処を説明した。
12:29
カルシ、ソラナ上で予測市場トークン化を開始 仮想通貨の流動性取り込みへ
米予測市場カルシがソラナ上で予測市場契約のトークン化を開始。オンチェーン取引により匿名性が向上し、開発者のサードパーティ構築も可能に。評価額110億ドル、約3500市場を運営する同社は仮想通貨ユーザーの流動性獲得を目指す。
11:00
米トランプ政権の仮想通貨特命官サックス氏、利益相反報道を否定
米トランプ政権のAI・仮想通貨特命官デビッド・サックス氏がNYタイムズの利益相反報道を否定した。名誉毀損専門の法律事務所に対応を依頼し、倫理規定遵守を主張している。
10:40
ゴールドマンがイノベーター買収、ビットコイン連動ETFも取得で仮想通貨事業拡大
ゴールドマン・サックスがETF大手イノベーターを20億ドルで買収すると発表した。買収にはビットコイン連動ファンドQBFも含まれ、ゴールドマンの仮想通貨関連商品ラインアップが拡大。
10:14
リップル、シンガポールでライセンス範囲拡大 XRPとRLUSDによる決済事業を強化
リップルがシンガポール金融管理局から主要決済機関ライセンスの拡大承認を取得。XRPとRLUSDを活用した決済サービスを強化。アジア太平洋地域のオンチェーン活動は前年比70%増で、同地域での事業拡大を加速。
10:02
ビットコイン100万円幅急落、yETH流出事故で大規模清算|仮想NISHI
ビットコインは軟調な推移が続いている。1日には一時8万5,000ドルを割り込み、日本円ベースでも24時間比で100万円超の下落となった。背景には、イーサリアムが「フサカ・アップデート」を目前に控えロングポジションが積み上がる一方、Yearn FinanceでyETHの流出事故が発生し、ロングポジションの清算が連鎖したことがある。
09:20
リミックスポイント、12億円規模のWeb3関連事業投資を中止へ
リミックスポイントは、事前に予定していた12億円規模のWeb3関連事業投資の中止を決定。仮想通貨ビットコイン購入以外の調達資金使途を変更した。
08:40
ハッキング被害から3.7億円相当回収、ヤーン・ファイナンス
ヤーン・ファイナンスがyETH関連のハッキングで盗まれた資産のうち約240万ドル相当を回収した。回収作業は継続中で被害者への返還を予定している。
07:35
mNAV1倍割れでも「最後の手段」に、ストラテジーがビットコイン清算条件を明示
ストラテジー社のフォンレCEOがビットコイン売却の具体的条件を初めて明言した。株価が保有資産を下回り資金調達が不可能になれば売却も選択肢の1つとなる。
07:05
ストラテジー、約2240億円の米ドル準備金を確保
ストラテジー社は、優先株の配当と負債の利子の支払いのために約2,240億円の米ドル準備金を確保したことを発表。目的を説明し、仮想通貨ビットコインの買い増しも報告した。
07:00
チェーンリンク初のETF、NY証券取引所に上場予定
仮想通貨チェーンリンク(LINK)に投資する上場投資信託(ETF)が12月3日にニューヨーク証券取引所で取引を開始予定。NYSEアーカがグレースケール・チェーンリンク・トラストETFの上場を認証した。
06:45
米バンガードが仮想通貨ETF取引を解禁、5000万人超の顧客にアクセス提供へ
ブルームバーグが報じたところによると、世界第2位の資産運用会社バンガードは12月3日から仮想通貨を主に保有するETFとミューチュアルファンドの取引を許可。遂に長年の保守的姿勢から転換。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧