はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

Ronin上場めぐる投資のインサイダー疑惑を受け、バイナンスが「臨時対応」を発表

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

上場発表直後にRONIN急落

大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(グローバル版)は、インサイダー取引をめぐる新たな対応策を発表した。

これは、新規上場した仮想通貨Ronin(RON)が上場発表前に高騰し、上場発表直後に急落したことを受け、内部情報漏洩および相場操縦(価格操作)といったインサイダー疑惑が持ち上がったことを受けての臨時対策の一環だ。

仮想通貨データサイトCoinGeckoによると、Roninの価格はバイナンス上場発表前の1週間に30%超上昇したが、発表当日に26%以上下落し、インサイダー情報による関係者の仕込みや売り抜けが疑われる事態となった。

これに伴い、コミュニティでは激しい議論が巻き起こり、バイナンスは詳しい内部調査を行わざるを得ない状況に。

バイナンス内部からの情報漏洩も危惧されたが、調査結果では「パブリックブロックチェーン上の情報を外部者が収集し、悪用した可能性が高い」という結論に達したという。

内部調査の結果、ユーザーがトークンを取得するためのパブリックチェーンが前もって統合されており、外部からのデータ収集が検出されたことが判明した。

トークン上場プロセスの見直し

バイナンスの共同創業者のYi He氏は、Roninの上場によって生じた懸念に応えるため、バイナンスにおけるトークン上場プロセスを全面的に見直すとして、以下のような対策を発表した。

  • バイナンス内部:上場チームの管理強化
  • 外部パートナーとのコミュニケーションの改善
  • 技術監視の強化:バイナンスの取引ペアと発表に関するスクリプトの監視強化
  • 新規上場公募窓口の明示:トークン上場のための連絡先を開示
  • インサイダー取引情報への報奨金の設定
  • 情報漏洩を行った社員と関連プロジェクトへの制裁

トークン上場に関わる業務および研究チームについては、より厳格な内部管理と隔離が行われる。プロジェクト内で情報漏洩が判明した場合、最初の違反で警告が発せられ、2回目の警告を受けると懲戒解雇される。

外部とのコミュニケーションにおいて情報漏洩があった場合には、上場取り消しの措置が取られる。上場発表後に情報漏洩があった場合は、上場を保留し調査後に上場の決定を行う。

また、バイナンスは上場関連やその他の不正行為についてのあらゆる情報提供を歓迎するとしている。バイナンス社員の不正が確認された場合は、情報提供者の匿名性を保護するとともに、1万ドルから 500万ドル(約148万円〜7億3,950万円)の「セキュリティ脆弱性に対する報奨金」を支払うという。

さらに、不正をおこなった社員が解雇後にプロジェクトやファンドに参加した場合、当該プロジェクトやファンドは、永久にバイナンスのブラックリスト入りとなると警告した。

そのような状況を避けるため、大手ファンドは雇用のオファー前に、候補者の身元調査についてバイナンスに問い合わせをすることを勧めた。

Roninについて

Ronin Networkはゲームに特化したブロックチェーン。人気のブロックチェーンゲーム「Axie Infinity(アクシーインフィニティ)」の専用のサイドチェーンとしてスタートし、現在は開発企業Sky Mavisが主導する、ゲーム用のNFTスケーリングソリューションとして成長を遂げている。

RoninのネイティブトークンRONの価格は2022年3月、Ronin Networkとイーサリアム・チェーンをつなぐRoninブリッジに対するハッキング後、低迷していたが、昨年10月以降、ネットワークの成長とともに飛躍的に上昇した。

米仮想通貨取引所コインベースは2日、RONを新規上場の銘柄候補として発表している。

関連:ゲーム特化ブロックチェーン「Ronin」、月間アクティビティ急増で価格も高騰

関連:コインベース、ゲーム特化ブロックチェーン「Ronin」を新規上場候補に 

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11:07
ヤーン・ファイナンスのyETH製品に攻撃、約4億5000万円相当が流出
イールド・ファイナンスのyETH製品が攻撃を受け、約4億5000万円相当のETHが流出。攻撃者は無限ミントの脆弱性を悪用し、約1,000ETHをTornado Cashに送金。V2・V3ボールトは影響を受けず、yETH保有者は安全に引き出し可能に。
09:15
中国人民銀行、仮想通貨取引の厳格取締を改めて要請、ステーブルコインも警戒対象
中国人民銀行が仮想通貨取引の取締強化を改めて各当局に要請した。仮想通貨関連活動の再活発化が背景にあるとみられ、ステーブルコインも警戒対象としている。
09:03
コインシェアーズ、XRP・ソラナ・ライトコインのETF申請を取り下げ
欧州大手のコインシェアーズが、XRP・ソラナ・ライトコインのETF申請を取り下げた。米国市場での大手運用会社への集中により、差別化や利益率確保が困難になるとの懸念を示し、ナスダック上場を控え、仮想通貨関連株式やアクティブ運用戦略など新商品の投入を計画している。
11/30 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、金持ち父さん著者キヨサキのBTC売却やソラナとXRPのETFの好調など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナなど主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
12:00
DeFiで株式市場はどう変わる? Progmat齊藤達哉氏が語るオンチェーン金融の未来|独占インタビュー【後編】
Progmat齊藤達哉氏インタビュー後編。議決権付きトークン化株式で日本が世界初となる理由、2028年施行を目指すトークン化法のロードマップ、DeFi・AIエージェントを見据えた将来ビジョンを聞いた。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|個人マイナーのビットコイン採掘成功に高い関心
今週は、個人マイナーのビットコイン採掘成功、JPモルガンによる仮想通貨業界関係者の口座の連続閉鎖、アップビットの約48億円の不正流出に関する記事が関心を集めた。
11/29 土曜日
13:50
米賭けサイトカルシ、無免許スポーツ賭博運営で提訴
ブルームバーグによると米賭け市場のカルシが無免許でスポーツ賭博を運営し、マーケットメイキング手法について顧客を誤解させたとして集団訴訟を起こされた。共同創設者は主張を否定。
13:10
ブラックロック、債券ファンドでビットコインETF「IBIT」を買い増し
ブラックロックが7~9月期に債券ファンドで自社ビットコインETF「IBIT」を買い増していた。9月末時点で1.5億ドル相当を保有。ビットコイン現物ETFへの流入はここ数日復活傾向だ。
12:03
仮想通貨のバイバックとは?2025年注目の6銘柄を解説
2025年、仮想通貨業界で総額14億ドル規模に達したバイバック。ハイパーリキッド(HYPE)やパンプファン(PUMP)など、実際にバイバックを実施している6銘柄を徹底解説。株式の自社株買いとの違いや投資リスクもわかりやすく紹介します。
12:00
24時間・1円から取引可能に Progmat齊藤達哉氏が語る「トークン化株式」の全貌|独占インタビュー【前編】
Progmat代表・齊藤達哉氏に独占取材。1円単位・24時間取引可能な「トークン化株式」の仕組みと、議決権や優待も得られる投資家メリット、リアルタイム株主把握など発行企業メリットを聞いた。
11:30
アーサー・ヘイズがビットコイン年末25万ドル予測維持、流動性底打ちと量的引き締め終了を根拠に
ビットメックス共同創設者アーサー・ヘイズ氏が11月27日、ビットコインの年末25万ドル到達予測を堅持した。先週の8万600ドルを底値とみており、米ドル流動性の底打ちと量的引き締め終了が上昇を牽引すると分析。
11:00
税率10〜45%の差、アフリカ5カ国の仮想通貨課税の現状を探る
サハラ以南アフリカで年間30兆円超のオンチェーン取引が発生する中、各国が独自の仮想通貨税制を整備。南アフリカの18〜45%累進課税、ナイジェリアの15%一律課税、ケニアの10%物品税など、主要5カ国の税制アプローチを詳細解説。日本の税制改革案(55%→20%)との比較から見える、成長と規制のバランスとは。
10:10
IMF、資産トークン化のリスクを指摘 「フラッシュクラッシュ」の可能性を警告
国際通貨基金が資産トークン化のメリットとリスクを解説。自動取引による「フラッシュクラッシュ」の可能性や断片化の問題を指摘した。米SECなどの当局も規制を協議中だ。
09:35
テザー、中央銀行級の116トンの金を保有 世界最大の民間保有者に
世界最大のステーブルコイン発行企業テザーが116トンの金を保有し、中央銀行以外で世界最大の金保有者となった。第3四半期に26トンの金を購入し、韓国やハンガリーの国家準備金に匹敵する規模に。
07:55
米司法委員会、トランプ氏の仮想通貨関連事業を問題視
米下院司法委員会は、ドナルド・トランプ大統領の仮想通貨関連事業を問題視。大統領職の責任や健全性を取り戻すために、議会による改革を早急に行う必要があると主張している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧