はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

弱気相場でも超強気なビットコイン価格予想を継続するTim Draper氏|理由は世界的経済危機

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

強気な姿勢を一貫
今月10月末に開催されたCrypto Invest SummitにベンチャーキャピタリストのTim Draper氏が「ビットコイン価格が2022年までに2800万円に高騰する」と、弱気相場でも依然強気な姿勢を示した。
各国の規制環境について
Draper氏は、各国の仮想通貨規制についても言及し、仮想通貨禁止を行なった中国は、仮想通貨取引所Binanceを始めとする多くの起業家を失い、機会損失を被っていると述べた。

強気な姿勢を一貫するTim Draper氏

ベンチャーキャピタリストで億万長者のTim Draper氏(以下、Draper氏)がロサンゼルスで10月22日から24日にかけて開催されたCrypto Invest Summitに登壇し、「ビットコイン価格は2022年までに250,000ドル(約2800万円)に高騰する」という強気の予想を継続する姿勢を示した。

その中でDraper氏は、2022年までに仮想通貨市場の時価総額は10兆ドル(約1100兆円)に達し、ビットコインだけでも4兆ドル(約440兆円)規模になると語っている。

現在の仮想通貨相場は、18年年初から上値を切り下げて推移する相場を形成しており、今後の価格変動の見方は専門家の中でも二分化されている状況にある。

特に規制面が強化されたことで、相場は一時的な縮小期のフレーズにあるが、巨大金融企業参入も相次ぎ、市場として次点のフレーズへ向かうとの見方も多く見受けられる。

Tim Draper氏はなぜ一貫として、ビットコイン価格の長期的な上昇を予想しているのか?

Draper氏がみる仮想通貨市場

現時点で世界中の法定通貨、または、”政治的通貨”が86兆ドル(約9600兆円)の時価総額を誇っているが、Draper氏は将来的に仮想通貨がこの法定通貨システムを徐々に侵食して行き、仮想通貨中心のシステムに移行していくことを示唆した。

その理由として挙げたのは、世界経済の悪化を背景に、仮想通貨ビットコインが国際的で、非中央集権的な、摩擦のない通貨であるため、中央銀行の信頼を裏付けとする法定通貨よりも優れていることを理由の一つに挙げ、法定通貨の86兆ドル(約9600兆円)での上位5通貨の1つの地位までになると説明した。

そして、彼は仮想通貨やブロックチェーン技術が既存法定通貨のシェアを奪っていくだけでなく、世界中の政府の取り組みを一変させることになると示唆し、その大きな革新について以下のように言及した。

「おそらく”政府”は大きな変貌を遂げるだろう。全ての技術を集約し、グローバルで分散化されたトークンを作成する。すると、そのトークンはブロックチェーンと呼ばれる完全な台帳上に存在し、すでに会計処理が為されるため、特別な会計処理を施さなくてよくなる。」

要するに、Draper氏は仮想通貨を投機的な動きで見ての予想ではなく、現状経済破綻を起こす国で見受けられるような経済危機の状況から、自国の経済に直接左右されない通貨としての投資的な側面で捉えた予想であることがわかる。

さらに、あらゆる契約がスマートコントラクト上で為され、ビッグデータとなり、そのデータを抽出して人工知能(AI)に読み込ませることで”選択”をさせることができるようになる未来は来ると主張した。

結果的に、全てのプロセスを人工知能、スマートコントラクト、ブロックチェーンで代替できると断言している。

各国の規制環境について

Draper氏は、仮想通貨市場の成長やビットコイン価格の予想に加えて、同業界における規制の在り方についても言及した。

彼は「中国は仮想通貨業界に対抗したため、多くの起業家を失った」とコメントし、その例として、中国から取引高において世界最大の仮想通貨取引所Binanceを例に挙げた。

Binanceは、中国の規制の後、シンガポールに拠点を移し、移転先のシンガポールでも規制が高まってきたため、最終的には、さらに仮想通貨規制に寛容なマルタに移転して拠点を構え、世界的なシェア拡大を狙う動きを見せている。

このように、仮想通貨業界を受け入れていかない国々は、起業家を始めとする様々な機会損失を被り、既存法定通貨に頼るしか選択肢がなく、結果的に規制に寛容な国々に太刀打ちできなくなると言及した。

Draper氏はアメリカ証券取引委員会(SEC)も規制を施行する際は、必要最低限に止めるべきであると示唆し、以下のようにコメントした。

「SECは仮想通貨業界にどのような規制を施行するべきか悩んでいる。高齢者に対して詐欺的行為を行う人々に対応していかなければならない一方で、そのテクノロジーをアメリカから流出させるべきではないことも理解している。彼らは、仮想通貨業界が如何に競争性の高い分野であるかを適切に把握しているのだ。」

このように、ベンチャーキャピタル分野で今まで確かな実績を残してきたDraper氏が、仮想通貨業界の今後の成長を確信していることは、投資家たちに大きな安堵感を与えたと言えるだろう。

▶️本日の速報をチェック

CoinPostの関連記事

現ビットコイン相場で重しになっている「三重苦」価格急落で再び分水領に|仮想通貨市況
15日以降値が動かず、0日平均(青)、60日平均BTC(黒)ボラティリティ指数(USD換算)が、2016年末以降最低水準にまで達していたビットコイン価格についに動きが見られた。底値付近で推移していたビットコインは急落の影響で重要な局面へ置かれている。
リーマンショックから10年、ビットコインを絡めた金融の新時代へ
リーマンショック以来10年間、株式市場への投資は減少傾向にあり、期待値が高まる仮想通貨市場は、完全に伝統金融市場と衝突するのではなく、既存の枠組みに適応しつつその力を伸ばしていく時期にある。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/30 火曜日
14:00
米カリフォルニア州の超富裕層への「5%資産税」に業界猛反発 仮想通貨起業家流出の懸念も
米カリフォルニア州で純資産10億ドル超の富裕層に5%課税する提案が行われ、Kraken創業者やBitwise CEOをはじめとする仮想通貨・テック業界リーダーが強く反発し、警告を発した。株式、不動産、仮想通貨などを対象とし、未実現の含み益にも課税される点が問題視されている。
14:00
コインベース・ベンチャーズが注目する2026年の仮想通貨4大トレンドとは
米最大手コインベースの投資部門コインベース・ベンチャーズが2026年に積極投資する4分野を発表した。RWA永久先物、専門取引所、次世代DeFi、AIとロボット技術など、次のブレイクアウトが期待される仮想通貨領域について紹介。
12:32
ビットマイン、イーサリアム買い増し 独自のステーキング・インフラも準備中 
ビットマインの仮想通貨イーサリアム保有量が411万枚に到達した。年末の価格下落を好機と捉え買い増しを行っている。2026年には独自ステーキング基盤も公開予定だ。
10:00
2025年の仮想通貨市場を重要ニュースから振り返る
2025年は仮想通貨を支持するドナルド・トランプ氏が米大統領に就任し、相場は米国の動向から大きな影響を受けた。本記事では、ビットコインの最高値更新など1年間の重要ニュースを振り返る。
09:50
仮想通貨投資商品、先週700億円超の純流出 XRP・ソラナは好調維持=CoinShares
仮想通貨投資商品から先週700億円超が流出した。CoinSharesは投資家心理がまだ完全に回復していないと分析した。一方で資産別ではXRPとソラナへの流入は好調だった。
12/29 月曜日
14:23
ビットコインは持続的上昇局面に?4年サイクル論争と機関投資家の影響力
Bitwise CIOマット・ホーガン氏が「ビットコインの4年サイクルは終焉し、持続的上昇局面に入った」と主張した。ハーバード大学など大手機関がBTCを保有し、個人投資家から機関への資産移転が進行。ボラティリティ低下の理由と、「階段を上りエレベーターで降りる」値動きパターンを専門家2人が詳しく解説。
13:35
AIや仮想通貨のショッピング活用進む Z世代が牽引か=Visaレポート
決済大手ビザの調査で、ショッピングにAIツールや仮想通貨を利用する消費者が増加していることが判明。特にZ世代が牽引していた。ステーブルコイン送金への関心も高まっている。
09:44
スベルバンク銀、ロシア初の仮想通貨担保ローン発行
ロシア最大の銀行スベルバンクが同国初の仮想通貨担保ローンを発行した。ビットコインマイニング企業に融資し、デジタル資産担保の仕組みを検証している。
12/28 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、MTGOXハッキング容疑者関連のBTC送金やearnXRPローンチなど
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
ビットコイン年末相場、値頃感から買い戻し期待も|bitbankアナリスト寄稿
今週のビットコインは方向感に欠け1400万円周辺で推移。26日のオプションカット通過後の動向が注目される。底入れには12月高値9.4万ドルの回復が条件だが、割安感から買い戻されやすいとbitbankアナリストが分析。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|Bybitの日本居住者向けサービス終了発表に高い関心
今週は、大手仮想通貨取引所Bybitの日本居住者向けサービス終了の発表、仮想通貨市場の調整局面、日銀の植田和男総裁の講演に関する記事が関心を集めた。
12/27 土曜日
14:00
ジーキャッシュのシールドプール供給シェアが23%で安定、プライバシー採用が定着
仮想通貨ジーキャッシュのシールドプール供給の市場シェアが2025年初頭の約8%から23%前後で安定している。プライバシー採用指標は依然として安定しておりプライバシー保護取引への持続的な関心を示している。
13:25
金融庁、仮想通貨ETFの導入に向けた税制改正──暗号資産取引の課税見直しと新たな可能性
金融庁が2026年度税制改正の資料を公開した。暗号資産取引を総合課税55%から申告分離課税20%へ変更することに加えて、ETF解禁や繰越控除などについても挙げられた。
11:10
KLab、ビットコインとゴールドを購入開始 「岐路に立つBTC」と分析
東証プライム上場のKLabが25日にビットコインとゴールドの購入を開始。AIを活用した市場分析レポートの不定期発刊も開始した。
10:05
ミームコイン市場は2025年に60%下落、「TRUMP」発行から始まった一年を振り返る
ミームコイン市場は2025年に60%下落した。トランプ氏による独自仮想通貨「TRUMP」発行や、ドージコインETF誕生など変化の激しかった一年を解説する。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧