7月初旬承認の可能性が浮上
ブルームバーグのETFアナリストを務めるエリック・バルチュナス氏は15日、イーサリアム現物ETF(上場投資信託)の承認日について、最短で7月2日になる可能性があると意見した。
UPDATE: we are moving up our over/under date for the launch of spot Ether ETF to July 2nd, hearing the Staff sent issuers comments on S-1s today, and they're pretty light, nothing major, asking for them back in a week. Decent chance they work to declare them effective the next… https://t.co/XJZ8JLwEFF
— Eric Balchunas (@EricBalchunas) June 14, 2024
バルチュナス氏は、米証券取引委員会(SEC)の最新の動きを受けて、次のように述べている。
SECの職員が本日、ETF発行企業に様式S-1に関するコメントを送信した。内容はごく軽微なもので重要な問題は指摘しておらず、1週間以内に返答するよう求めるものだ。
企業が返答した次の週に、SECがS-1を有効と宣言して、その週末までに手続きを終える可能性は十分にある。何が起こるかわからないが、これが現時点での私たちの最善の推測だ。
S-1様式は、ETF商品の詳細に関する登録書類である。SECは5月末に、ブラックロックやフィデリティ、グレースケールなど8銘柄のイーサリアム現物ETFについて19b-4様式を承認しており、上場と取引を許可した。
ただ上場前にはS-1様式の承認も必要であり、現在ETF発行企業はこの書類の承認を待っているところだ。
SECのゲーリー・ゲンスラー委員長は先週、イーサリアム現物ETFのS-1様式承認は「今年の夏の終わりごろになる可能性がある」と話していた。
関連: 米イーサリアム現物ETFの上場承認は「今夏中に」、ゲンスラー委員長発言
イーサリアム現物ETFへの資金流入は?
K33リサーチは、米国でイーサリアム現物ETFの取引が開始されれば、最初の5カ月で31億ドル(約4,880億円)から48億ドル(約7,560億円)の純流入がある可能性を指摘している。
関連: 「イーサリアム現物ETFには最初の5カ月で最大48億ドルが純流入する可能性」K33分析
Here's a look at ether's share vs bitcoin in different spots where there is apples to apples comp.. The poor showing of the eth futures is big part of my calculus. That said, the stronger showings in Europe have me splitting dif with final predication of 20% share. pic.twitter.com/TuX8Pm7vlq
— Eric Balchunas (@EricBalchunas) May 29, 2024
バルチュナス氏は、米国の先物市場を見ると、イーサリアム先物のシェアはビットコイン先物の20%以下であることなどから、イーサリアム現物ETFへの資金流入や取引高などはビットコイン現物ETFの10~20%になるのではないかと予測した。
なお、米国で10社のビットコイン現物ETFが承認された1月には、8.2億ドル(1,290億円)相当の資金流入があった。
関連: 米ビットコイン現物ETF10銘柄、1月に合計19,000 BTCの純資金流入
暗号資産(仮想通貨)セキュリティ企業Fireblocksの金融市場担当責任者であるスティーブン・リチャードソン氏も、イーサリアムの価値を評価するのが難しく、イーサリアム現物ETFにはビットコイン現物ETFほどの資金流入はないだろうと意見している。
イーサリアムは、テクノロジーに注目して投資される傾向があり、そのブロックチェーンの実用性や利用率を効果的に評価する指標が必要だとも述べた。
関連: イーサリアムの買い方|初心者が知るべき投資メリット、リスク、おすすめ取引所選び