イーサリアムETFを分析
デジタル資産に関する分析を行う「K33リサーチ」は4日、米国で暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)の現物ETFの取引が開始されれば、最初の5カ月で31億ドル(約4,790億円)から48億ドル(約7,430億円)の資金が純流入する可能性があるとの見方を示した。
先に現物ETFが米国でローンチされたビットコイン(BTC)の市況をベースにしてイーサリアム現物ETFの純流入額を試算。その上で、分析時の価格をもとにすると、この期間にイーサリアムの循環供給量の0.7%から1.05%が現物ETFで買われる可能性があると予測している。
米国のイーサリアム現物ETFは先月、米証券取引委員会(SEC)が19b-4という取引所側の書類を承認。ETF発行企業側の書類であるS-1が承認されれば、ETFの取引が可能になる。
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K33リサーチは今回、ビットコインとイーサリアムのETP(上場取引型金融商品)や先物ETF、シカゴ・マーカンタイル取引所のOI(未決済建玉)などの状況を基にしてイーサリアム現物ETFを分析した。
1月にローンチした米国のビットコイン現物ETFは、3日時点における純流入額がおよそ140億ドル(約2.1兆円)。K33リサーチは、この金額と上述した市場の動向から、イーサリアム現物ETFの純流入額は31億ドルから48億ドルになる可能性があると概算した。
また、この純流入額はイーサリアムの単位で表すと80万ETHから126万ETHだと説明。そして、この規模の供給量が現物ETFに吸収されれば、イーサリアムの価格上昇につながる可能性が高いと予想している。
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ステーキングについて
イーサリアムの現物ETFを巡っては、運用からステーキングを取り除く動きが相次いで確認されている。これは、有価証券性を巡るSECの懸念を回避するためであるとの見方が上がっている。
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この点について、ステーキングが含まれないと現物ETFの需要が減少するとの声もあるが、K33リサーチはこの見方に反論した。
K33リサーチは「欧州やカナダにおけるイーサリアム現物ETFの運用資産の98%以上が、ステーキングしないETPにある」と指摘。そして「このことは、ステーキングがないことが投資家の需要を減らす理由にはならないことを示唆している」と述べている。
現在、SECによるイーサリアム現物ETFのS-1の審査は、加速してきている模様だ。
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