はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

「現実資産(RWA)トークン化市場、2030年までに320兆円規模に」米大手コンサルのマッキンゼーが予測

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

「トークン化資産の規模は320兆円に」

大手コンサルティング会社マッキンゼー・アンド・カンパニーは20日、現実資産(RWA)トークン化についての分析レポートを発表した。トークン化された資産の市場規模(時価総額)が、2030年までにおよそ2兆ドル(約320兆円)に達すると予測している。

「現金や預金、債券、上場投資証券(ETN)、投資信託、ローン、証券化資産」といった金融分野を中心にしてトークン化が進むと述べた。

基本シナリオで約2兆ドル、悲観シナリオでも約1兆ドル、楽観シナリオでは約4兆ドルになる可能性があるとしている。

なお、中央銀行デジタル通貨(CBDC)やステーブルコインは、この見積もりから外されている。

RWA市場については、ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)が、非流動資産(不動産やその他固定資産)のトークン化規模が2030年までに16兆ドル(2,558兆円)に達する可能性があると予想していたところだ。

また、暗号資産(仮想通貨)投資会社21Sharesは、RWAセクターの市場価値が2030年までに3.5兆ドル~10兆ドル(約560兆円~1,600兆円)になると予想している。

関連: BCG「トークン化可能な固定資産は2030年までに2千兆円規模に到達」

RWAとは

「Real World Asset(現実資産)」の略。ブロックチェーン上でトークン化されるRWAには不動産、アート作品、トレーディングカード等の実物資産、株や債権等の有価証券などが含まれる。

▶️仮想通貨用語集

関連現実資産トークン化に投資家の関心が集まる理由、リアルワールドアセット(RWA)とは

トークン化市場を活性化する条件は?

マッキンゼー・アンド・カンパニーは、RWAトークン化市場が発展するための条件についても考察している。背景として、現時点では多くの機関が「様子見」の姿勢を取っており、より明確な市場シグナルを期待しているところだと指摘した。

例えば債権トークン化は活発だが、二次取引はほとんど行われていないとも述べている。全般的にトークン化市場を促進する要素としては次のようなことが期待されるとした。

  • 数兆ドルの取引をサポートできるブロックチェーン・インフラ
  • シームレスに相互接続できる様々なブロックチェーン
  • 機関投資家などによるオンチェーン商品への大きな投資需要
  • 明確な規制

また、トークン化資産の発行者、仲介業者、機関投資家、規制当局が協力する必要があるとも意見している。

マッキンゼー・アンド・カンパニーは、金融機関と市場インフラ・プレーヤーによる資産トークン化をめぐるコラボレーションを「最小限の実行可能なバリューチェーン(MVVC)」と呼んでいる。MVVCの一例としてはゴールドマンサックスなどと提携しているJPモルガンの「Onyx」を挙げた。

「Onyx」は、JPモルガンが開発したデジタル通貨「JPMコイン」を利用して、トークンを取引するイーサリアム基盤のプライベートネットブロックチェーンである。

関連: フィデリティ、ファンドのトークン化にJPモルガンのOnyxを採用

マッキンゼー・アンド・カンパニーは、今後数年間で、さらに新たなMVVCが誕生し、トークン化された現金による即時の企業間支払いや、国債や社債の効率的なライフサイクル管理などにRWAトークン化を応用していくのではないかとも予想した。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/02 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、フランスのビットコイン戦略的備蓄法案提出やソラナETFの米上場など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
ビットコインは売られ過ぎ水準、来週の指標次第で利下げ期待強まるか|bitbankアナリスト寄稿
ビットコインは逆三尊形成中でギリギリの水準。来週のISM統計で景気減速が確認されれば12月利下げ期待が強まり、11.6万ドルのネックライン到達も。今後の展望を解説。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|Bybitの日本人新規登録停止に高い関心
今週は、日本初のステーブルコインJPYC始動、SBIインシュアランスグループによる株主優待へのXRP導入、仮想通貨取引所Bybitによる日本人の新規登録停止に関する記事が関心を集めた。
06:58
日本国内の大手暗号資産(仮想通貨)取引所・交換業者について、利用者の口コミ評価や上場して欲しい銘柄情報を集めたページです。 暗号資産の取扱いを開始している1種会員(日本暗号資産…
11/01 土曜日
13:50
ステーブルコイン覇権争い激化 テザーが過去最高益、USDCは機関投資家採用加速
ステーブルコイン最大手テザーが2025年第3四半期報告書を公表し年初来利益が100億ドルを超えたことを明らかにした。米国債保有額は1350億ドルに達し国別ランキング17位相当。
13:20
仮想通貨市場の現状、センチメント冷え込み=CryptoQuant分析
CryptoQuantがビットコインとイーサリアムの週間市場レポートで投資家の慎重姿勢を指摘した。現物ETFや先物ベーシスなどの指標から市場のセンチメントが冷え込んでいると述べる。
10:20
イオレがSBI VCトレードと提携、ビットコイントレジャリー事業強化へ
イオレがSBI VCトレードと提携し、法人向けサービスを活用したビットコイン取引・保管・運用を開始した。Neo Crypto Bank構想の実現に向けSBIグループとの初の具体的連携となる。
09:50
チェンジHD、JPYCで地方創生へ ふるさと納税・インバウンド決済に円ステーブルコイン導入検討
チェンジホールディングスが日本円ステーブルコインJPYCを活用した地方創生に着手する。「ふるさとチョイス」での決済導入検討やインバウンド事業での実証実験を計画している。
09:20
欧州中央銀行がデジタルユーロ開発加速、2029年導入目指す
欧州中央銀行が中央銀行デジタル通貨(CBDC)デジタルユーロの開発を次段階に進めることを決定した。2027年にパイロット実験を開始し、2029年の正式導入を目指す。
07:40
ビットコイン、サトシ・ナカモト執筆のホワイトペーパー公開から17周年に
仮想通貨ビットコインは10月31日、ホワイトペーパー公開から17周年を迎えた。SNSでは祝福の声が投稿されており、コインベースのCEOは、1つのPDFが世界を変えたとコメントしている。
07:30
米連邦控訴裁、仮想通貨銀行カストディアのマスターアカウント請求認めず
米連邦控訴裁判所が仮想通貨銀行カストディアに対するFRBのマスターアカウント拒否を支持した。裁判所はFRBがアクセスを認めるかどうかの裁量を持つと判断し、地方裁判所の判決を支持した。
06:45
コインベースが民主党議員の政治献金批判に反論 、「中立的活動」と主張
仮想通貨取引所コインベースが民主党マーフィー上院議員からの政治献金批判に公開反論した。同社幹部は仮想通貨業界PAC活動が非党派的で企業献金は歴代政権で標準的慣行だったと説明。
06:10
ストラテジーのセイラー会長、ビットコイン企業買収に消極姿勢
ストラテジーのセイラー会長が他のBTCトレジャリー企業の買収に関心がないことを明らかにした。不確実性が多く時間がかかることを理由に挙げ、デジタルクレジット販売とビットコイン購入に注力する方針だ。
05:45
カナン、日本の電力会社と契約 ビットコインマイニングで送電網安定化図る
BTC採掘機器メーカーカナンが日本の大手地域電力会社とマイニングサーバー販売契約を締結した。水冷式アバロンサーバーで送電網バランシングとエネルギー効率最適化を実現し、2025年末に稼働開始する予定だ。
10/31 金曜日
18:45
American Bitcoin CEOが語る、環境配慮型マイニングの未来|独占インタビュー
American BitcoinのMichael Ho CEO独占インタビュー。ビットコインマイニングの60%以上が再生可能エネルギー由来という実態や、トランプファミリーとのビジネス関係、日本市場への期待について詳しく聞く。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧