CoinPostで今最も読まれています

米政府、3000億円超相当のビットコインを移動 一部はカストディアンへ送金か

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

米政府がビットコインを移動

ブロックチェーン分析企業Arkhamは30日、米政府のものとみられる暗号資産(仮想通貨)ウォレットから新しいウォレットに、20億ドル(3,079億円)相当のビットコイン(BTC)が送金されたことを報告した。

政府らの大口送金は市場で売り圧として警戒される傾向があるが、今回の送金が売却を意図しているとは限らない。Arkhamは、一部のビットコインは機関投資家向けのカストディアンまたはサービスに入金されたとみている。

カストディアンとは

投資家らの代わりに資産を保有・管理する企業のこと。仮想通貨以外の資産にも広く使われる用語。

▶️仮想通貨用語集

関連ドイツ当局、約5万ビットコイン売りで計4500億円の利益

今回の送金は、米国のドナルド・トランプ前大統領が「米司法省が保有するビットコインを売却せず、国家戦略的な備蓄に充てる予定だ」とビットコインのカンファレンスで述べた2日後に移動したため、いつもよりも注目を集めた。Arkhamのデータによれば、米政府は本記事執筆時点で、犯罪で押収したビットコインを18.3万BTC(1.9兆円相当)所有している。

関連トランプ前米大統領、ビットコインを「国家戦略準備金」に充てる方針示す ゲンスラーSEC委員長の解任にも言及

Arkhamは上記の報告をした後、20億ドル相当のビットコインは別々のアドレスに、以下の数量で2分割されたと説明した。

  • 1万BTC(1,050億円相当)
  • 1万9,800BTC(2,080億円相当)

そして、上述したように、1万BTCの方が機関投資家向けのサービスに入金されたとみていると報告している。

トランプ氏の講演の直後に米政府がビットコインを移動したことに驚きの声も上がる中、ベンチャーキャピタルCinneamhain Venturesのパートナーであるアダム・コクラン氏は「大口の仮想通貨が移動する度に人々は驚いている」とXに投稿

そして、米連邦保安局が仮想通貨の保管を委託するためにコインベース・プライムと契約したことを思い出すように呼びかけた。

関連米連邦保安局、52億円の契約でコインベースに仮想通貨保管を委託

準備金政策について

米国がビットコインを準備金として所有する政策はトランプ氏だけが主張しているものではない。例えば、共和党のシンシア・ルミス議員も同じカンファレンスで同様の内容の法案を作成することを発表した。

関連「ビットコインを米国の準備金に」共和党議員、新法案の発表を計画=報道

また、この政策の影響は米国を超えて香港にも波及。香港特別行政区立法会の議員が28日にビットコインについて、国や地域の財政準備資金として検討する価値があると主張している。

関連香港立法会議員、ビットコインを国家準備金として検討できるか模索へ

米国がビットコインを準備金にすることは、特に即座には難しいかもしれないが、不可能ではないとの見方が有識者から上がっている。

ビットバンクのアナリストである長谷川友哉氏は、トランプ氏でも政府として税金を使って新たにビットコインを購入し、保有することを議会に説得するのは難しいのではないかと思われるが、犯罪組織から押収したビットコインを保有しているため、予算捻出の側面から見ればハードルはそこまで高くないかもしれないとの見方を示した。

関連ビットコインの買い方|初心者が知るべき投資メリット、リスク、最適な取引所選び

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
09/17 火曜日
10:45
ソニーの「ソニューム」でUSDCが利用可能に
仮想通貨イーサリアムのL2ソニュームでステーブルコインUSDCを利用可能にするために、サークル社とSony Block Solutions Labsが連携。イノベーションや創造性を促進する。
10:34
マイクロストラテジー、BTC追加購入を計画
仮想通貨ビットコインの追加購入などを行うため、マイクロストラテジーが資金調達を計画。700億円調達して一部の金額をビットコインの買い増しに使う予定だとした。
09/16 月曜日
15:00
テザーなどステーブルコイン発行企業4社、北朝鮮ハッカー集団保有の7億円相当を凍結
ステーブルコイン発行企業4社が北朝鮮ハッカー集団ラザルスの資金と思しき7億円相当の暗号資産(仮想通貨)を凍結した。3年間で280億円のマネーロンダリングも明らかに.。
14:45
コインベースCEO、ブラックロックへのビットコインIOU発行疑惑を全面否定
米大手仮想通貨取引所コインベースのブライアン・アームストロングCEOは、ブラックロックに対しビットコインの借用証明書(IOU)を発行し、相場操縦しているとの噂を全面否定。ETF運用について説明した。
14:23
イーサリアム次期アップグレード「Pectra」、2段階の実施案が浮上
イーサリアムの次期アップグレード「Pectra」を2段階で実施する可能性を開発者会議が検討中。Pectraの内容も解説。
11:00
仮想通貨ウォレット「BOSS Wallet」でのステーブルコインUSDTの保管方法を解説
ステーブルコインUSDTは、BOSS Walletのような仮想通貨ウォレットでチェーンに関係なく保管できます。この記事はBOSS WalletでのUSDTの保管の仕方についてご紹介します。
10:00
ユーザーファーストの分散型仮想通貨ウェアウォレットBOSS Walletとは
BOSS Walletは、ユーザー中心の分散型仮想通貨ソフトウェアウォレットであり、単一の秘密の復元フレーズで複数のウォレットを作成可能にしています。本記事は特徴や使い方を解説します。
09/15 日曜日
11:30
米CPI・FOMC影響でビットコイン相場が820万円に推移|bitbankアナリスト寄稿
bitbankアナリストがビットコイン相場を分析。リセッション懸念が高まる中、今週の暗号資産市場でビットコイン(BTC)は上下動。FOMCの動向が注目されている。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|米CPIとXRP投資信託に高い関心
今週は、米CPI、グレースケールのXRP投資信託の販売再開、米マイクロストラテジーのマイケル・セイラー会長によるビットコイン価格予想に関するニュースが最も関心を集めた。
09/14 土曜日
15:00
英高等裁「USDT含むステーブルコインは法律に基づく財産」と判決
英国の高等裁判所がUSDTを法的財産と認定。仮想通貨の法的保護を強化する判決に。背景となった訴訟の詳細を解説。
13:20
「RWAトークン化市場が1.7兆円規模に成長」バイナンスの最新リサーチ
バイナンスが現実資産(RWA)トークン化市場を分析。米国債トークンが牽引し、1.7兆円規模に。法的課題や今後の展望も解説。
12:00
リップルX幹部が語る対SEC裁判やIPO|WebX2024インタビュー
WebX2024でRipple(リップル)X幹部に取材。長年に渡る米SECとの裁判や株式上場(IPO)の可能性、仮想通貨ステーブルコインの開発、日本市場の重要性について語られた。
11:00
FTX前CEOバンクマン・フリード氏、25年懲役判決に控訴 再審求める
FTX破綻事件において詐欺などで25年の判決を受けたサム・バンクマン=フリード前CEOが控訴。支払能力があったと主張し、再審を要求。
09:38
バイナンスのソラナステーキング「BNSOL」、資産運用の新たな選択肢に
世界最大の仮想通貨取引所バイナンスは12日、独自のソラナリキッドステーキングトークン(LST)である「BNSOL」の提供を正式に開始した。
08:30
米SEC、「仮想通貨証券」の表現を削除
米SECがバイナンスとの裁判で訴状を修正し、仮想通貨証券という表現を削除した。その理由について述べている。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア