
NFT取引量が増加
暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)のブロックチェーン上のNFT(非代替性トークン)取引量は、15日からの一週間で1億8,600万ドル(約294億円)に到達した。3カ月ぶりの水準である。The Blockが報じた。
この背景には、イーサリアム上の代表的なNFTコレクション「Pudgy Penguins」がソラナ(SOL)でエアドロップした独自ミームコインPENGUが、NFTエコシステムに投機的な関心を引き起こしたことがある。
エアドロップは、主にPudgy Penguins関連のNFT保有者や、このコレクションをモチーフにしたぬいぐるみPudgy Toysの保有者を対象にして行われた。
このことも背景として、当コレクションは1億800万ドル(約171億円)の取引量を生み出した。NFTは一時34ETHを超えて取引されていたものの、16ETHまで下落。現在は23ETH前後で取引されているところだ。
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また、他の主要なNFTコレクションも、Pudgy Penguinsに続いて独自のトークンをリリースするのではないかという注目が高まっている。
こうした将来のトークン・エアドロップへの期待を背景にして、AzukiとDoodlesでも取引活動が顕著に増加。15日からの週で、Azukiの取引高は2,300万ドル(約36億円)、Doodlesは1,700万ドル(約27億円)に達した。
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Pudgy Penguinsとは
Pudgy Penguinsは2021年7月に立ち上げられたNFTプロジェクト。ペンギンの絵をモチーフにしており、人気の理由はグッズ販売にあるとされている。
🐧retail has no idea what's coming🐧 pic.twitter.com/uvvvfwkk5l
— flipdrago (@flipdrago) December 27, 2022
ペンギンキャラクターのぬいぐるみや絵本、アパレルなどを制作しており、トークンの保有者に収益の一部を還元することも行ってきた。また、メタバースプロジェクトと提携して、NFTが仮想世界でアバターやプレイ可能なキャラクターとして機能できるようにしている。
CoinGeckoによると、NFTコレクションの時価総額ランキングでは、人気コレクションのBored Ape Yacht Club(BAYC)を追い抜き、現在CryptoPunksに続く2位だ。時価総額は約6,8億ドル(約1,074億円)に達している。

出典:CoinGecko
NFTセクターについて、米大手資産管理会社VanEck(ヴァンエック)は2025年の市場予想で、投機的な過大評価から、持続可能性や独自のカルチャーへとシフトするにつれて回復するだろうと述べていたところだ。
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NFTとは
「Non-Fungible Token」の略称で、代替不可能で固有の価値を持つデジタルトークンのこと。ブロックチェーンゲームの「デジタルアイテム」交換などに用いられるのみならず、高額アート作品の所有権証明や、中古販売では実現の難しかった「二次流通市場」における権利者(クリエイター)への画期的な還元手段としても注目を集める。
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