大統領令に署名
トランプ米大統領は24日、暗号資産(仮想通貨)市場に関する大統領作業部会を設立する大統領令に署名した。この作業部会は、ステーブルコインを含むデジタル資産の連邦規制の枠組みを開発し、「戦略的国家デジタル資産備蓄」の作成を評価し提案することを目的としている。一方、ビットコイン(BTC)はこのニュースに反応せず、103,104ドルで取引されている。
大統領令内容
- 1. 大統領令は、デジタル金融における米国のリーダーシップを強化するため、デジタル資産市場に関する大統領作業部会を設立する。
- 2. 作業部会は、ステーブルコインを含むデジタル資産に関する連邦規制の枠組みを半年内に策定し、戦略的国家デジタル資産備蓄の創設を評価する任務を負う。
- 3. 作業部会は、ホワイトハウスのAI・仮想通貨担当者デビッド・サックスが議長を務め、財務長官、証券取引委員会委員長、その他関連省庁の長が参加する。
- 4. AI・仮想通貨担当者は、デジタル資産とデジタル市場の主要専門家と協議し、作業部会の活動が連邦政府外の専門知識に基づいて行われることを確保する。
- 5. 大統領令は、デジタル資産セクターに影響を与える規制や機関の行動について、撤回または修正すべき項目を特定し、作業部会に勧告するよう各省庁に指示する。
- 6. 大統領令は、中央銀行デジタル通貨(CBDC)の設立、発行、推進に関する機関の行動を禁止する。
- 7. 大統領令は、前政権のデジタル資産に関する大統領令および財務省の国際関与の枠組みを覆し、これらが技術革新を抑制し、米国の経済的自由とデジタル金融における世界的リーダーシップを損なっていたことを示す。
大統領令には、中央銀行デジタル通貨(CBDC)の作成を阻止する条項が含まれており、連邦機関に協力して仮想通貨に関する勧告を行うよう指示している。この措置は、これまで連邦当局と法廷で対立してきた仮想通貨セクターに、より歓迎的な枠組みを提供する可能性がある。
報道によれば、この作業部会には10から100名のメンバーが参加する可能性があり、メンバーの選定は各企業に委ねられる。
なお、証券取引委員会(SEC)や商品先物取引委員会(CFTC)の市場規制当局の幹部たちは、これまで仮想通貨企業を長年にわたって抑制してきた前政権の方針から転換し、新たな関係性を模索する準備を進めているところだ。今回の大統領令は、アメリカのデジタル資産市場における重要な転換点となる可能性がある。
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