
プロジェクトがGRTを選ぶ
ブロックチェーンの取引量は日々うなぎ登り──
NFT、DeFi、ゲーム、DAO……あらゆる Web3 アプリが生み出すオンチェーンデータは、もはや個人開発者はおろか大手プロジェクトでさえ“取り扱いに苦労するレベル”に達しています。
そんなデータの奔流を検索・整理する役目を担うのが The Graph です。
「ブロックチェーン界の Google」と呼ばれ、Uniswap や OpenSea などトップ dApp の裏側で “検索層” として機能しています。
そして、そのエコシステムを動かす暗号資産(仮想通貨)が GRT トークン。
クエリ手数料の支払いからガバナンス投票、さらにはバーンによる希少性設計まで――需要と仕組みが噛み合うことで価格上昇ポテンシャルが注目されます。
この記事では、GRT が「なぜ選ばれ」「どうやって買えるのか」を初心者にもわかりやすく解説。国内取扱い取引所、トークン経済、最新ロードマップまでを一気に押さえ、Web3“検索インフラ”への投資機会を探ります。
目次
- The Graphとは?Web3の「検索エンジン」
- 主な特徴と技術的優位性
- 仮想通貨GRTを取り扱う取引所
- GRTの買い方・購入方法
- The Graph(GRT)投資リスク
- 取得したいスマートコントラクトやイベントを指定してサブグラフを定義
- インデクサーが分散ネットワーク上でデータを自動インデックス
- フロントエンドから
GraphQL
クエリを送り、必要な情報だけミリ秒単位で取得 - 公開サブグラフ:11,111件(2025年2月到達)
- クエリ数:2022 Q1 → 2024 Q4 で約60倍成長(直近四半期 60 億件)
- 対応チェーン:90+(Ethereum、Polygon、Arbitrum、Avalanche、Solana など)
- Uniswap・Aave ─ プール統計を即取得しダッシュボードに反映
- OpenSea ─ コレクション売買ランキングを毎分更新
- Snapshot ─ DAO 投票結果をリアルタイム集計
- Gnosis Safe ─ マルチシグ送金履歴を一括表示
- Messari ─ チェーン横断指標を自動ストリーミング分析
- インデクサー:ノードを運用し、データのインデックス化とクエリ応答を担当。高額ステーキングで報酬を獲得。
- キュレーター:有用なサブグラフに GRT をステークして価値をシグナル。クエリ手数料の一部を受け取る。
- デリゲーター:自前でノードを立てず、信頼するインデクサーに GRT を委任して報酬を得る。
- コンシューマー:dApp や開発者。サブグラフ経由でデータを取得する際に GRT で手数料を支払う。
- 分散インデックスで高可用・検閲耐性
世界中の インデクサー がノードを運用しブロックデータを事前整理。中央サーバー障害や特定主体の検閲に左右されません。 - サブグラフ × GraphQL で欲しい情報だけ抽出
スマートコントラクトやイベントを指定してサブグラフを構築し、ピンポイントでデータ取得。
例)特定ウォレットの取引履歴/直近30日のNFT売買/特定イベント発生回数 - Substreamsで高TPSチェーンも対応
Solana など高速チェーンは Firehose+Substreams 方式で取り込み、従来比 100 倍速の並列インデックスが可能。RPC エンドポイントに依存せず、ライブ/過去データをストリーミングで取得できます。 - 開発・運用コストを大幅削減
フルノード維持やデータ変換処理が不要。公開サブグラフや Substreams を再利用すれば、分析ダッシュボードや統計機能を短期間で実装できます。 - データサービス拡張 — Firehose と Substreams を統合し、リアルタイム大容量データを提供。
インデクサーは新サービスを販売でき、データサイエンティストは直接クエリ可能。 - 開発体験の向上 — 強化版 Graph CLI と GUI でサブグラフ作成がほぼノーコード化。
PoC から本番リリースまでの時間を大幅短縮。 - インデクサーツール強化 — ダッシュボード Graphix が報酬・コスト・性能を自動可視化し、ワンクリック最適化を実現。
- AI × 意味検索 — LLM とナレッジグラフ連携で自然言語クエリを実装。
例:「このウォレットが先月買ったNFTを教えて」と入力するだけで結果が返る。 - メールアドレスを入力して登録用のURLを受信
- 必要事項を入力
- 本人確認書類を提出
- 銀行振込
- インターネットバンキングから入金
- コンビニから入金
- GRTの購入:販売所(コインチェックの例)
まずは販売所での購入をご紹介します。販売所では運営会社が提示する価格でMASKを直接購入できます。 - 購入する仮想通貨を選択
- 日本円で購入金額を入力
- 「日本円で〇〇〇を購入」をタップ
GRTに投資したい方はこちらをチェック
1. The Graphとは?Web3の「検索エンジン」
The Graph は、ブロックチェーンの生データを検索しやすい形(インデックス)に変換し、開発者が GraphQL で呼び出せるようにする分散プロトコルです。
開発フローは次の3ステップ:
こうして検索層を The Graph に外部化すれば、各プロジェクトはフルノード運用や生データ解析の負担から解放され、UI/機能開発に専念できます。実際に OpenSeaは NFT 取引履歴を瞬時に表示し、Uniswap / Aave もプール残高をリアルタイムで可視化しています。
ネットワーク実績

四半期毎クエリー数推移 出典:The Graph公式X

The Graphが対応するブロックチェーン 出典:The Graph
主なユースケース
このような採用事例と成長データから、The Graph はWeb3データ取得のデファクトスタンダードとして広く認知されています。
1-1. GRTトークンの役割と価格設計
指標 | 値 |
---|---|
価格 | 0.10 ドル(約14.5 円) |
過去最高値 | 2.88 ドル(約409.85円) |
時価総額 | 約 9.5 億 ドル |
流通 / 総供給 | 9.7 億 / 108 億 GRT |
累計バーン | 3.4 億 GRT (手数料の約1%を自動焼却) |
GRT はクエリ手数料を払う“燃料”であり、ステーキング報酬とガバナンス投票にも使われます。 需要増(クエリ料)×供給ロック(ステーキング)×バーン の三重効果により、ネットワーク成長がそのまま価格上昇ポテンシャルにつながる構造です。
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ネットワーク参加者とトークンの役割

出典:The Graph
1-3. 運営・開発体制
The Graphは2018年、API開発に強みを持つYaniv Tal、Brandon Ramirez、Jannis Pohlmannの3名が設立しました。これまでにMulticoin CapitalやTiger Globalなど有力VCの支援を受け、累計8,200万ドルを調達しています(Cryptorank調べ)。
運営は非営利団体The Graph Foundationがガバナンスとエコシステム拡大を担い、開発面ではコアチームのEdge & Nodeがプロトコル実装を、AI分野に強いSemiotic Labsが検索精度や自動化機能を強化する役割を分担。こうした複数組織の協働体制と十分な資金基盤が、分散型ネットワークの継続的な拡大を支えています。
2-1. 主な特徴と技術的優位性

Uniswap, Decentraland, Synthetix, Aave, Compound, ENSなどWeb3プロジェクトが使用 出典:The Graph Explorer
The Graph が選ばれる決め手は、「オンチェーンデータを誰でも・高速に・安全に取得できる」という三拍子にあります。開発者は GraphQL クエリをサブグラフ(検索用 API)へ送るだけで、必要なデータをミリ秒単位で取得できます。
Substreams is an ideal solution for querying ultra-fast, high volume chains, like @Solana. pic.twitter.com/FJCTayLBxz
— The Graph (@graphprotocol) April 29, 2025
こうした仕組みにより、Uniswap・Aave(DeFi)、OpenSea(NFT)、Snapshot(DAO)に加え、高TPSの Solana 系プロジェクトでも The Graph を“検索層”として採用し、開発スピードと運用効率を両立させています。
将来性 ─ New EraロードマップとAI統合
New Eraロードマップでは、The Graphを「もっと扱いやすく、もっと稼ぎやすい」基盤へアップグレードする施策が進行中です。
AI 統合で何が変わるか
LLM が GraphQL を自動生成できるため、エンジニアでなくても自然言語でブロックチェーンを検索・分析可能になります。ビジネス担当やクリエイターがワンクリックでオンチェーンデータを活用でき、dApp の UX は Web2 級の手軽さを実現するでしょう。
AI 研究を担う Semiotic Labs がコア開発者として参画しており、The Graph は 「AI × 分散データ」 領域で他プロジェクトより半歩先を走っています。開発者は Web2 並みのスムーズさでデータを扱え、インデクサーは新サービスを売って稼げる。The Graph は「Web3 の標準データレイヤー」から「AI 時代の知識基盤」へと変容しようとしています。
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暗号資産(仮想通貨)GRTを取り扱う取引所
コインチェックの口コミ(CoinPost独自調査)
ビットバンクの口コミ(CoinPost独自調査)
GRTの買い方・購入方法
日本円で暗号資産GRTを購入するには、日本国内の暗号資産取引所の口座を開設する必要があります。
1. 口座開設
まずは購入の前に、交換業者への登録手続きを行なって口座を開設することが必要です。口座開設は主に以下のステップで進んでいきます。
まずは、自身が使用するメールアドレスを交換業者の専用ページに入力します。その後は入力したメールアドレス宛に登録用のURLが届くので専用のページを開き、多くの場合ここでパスワードの設定を行います。
次は氏名や住所、投資目的などの情報を入力。口座開設には本人確認が必要なため、必要書類をアップロードしたり、郵送したりする手続きが必要です。その後に審査が行われ、通過すればソラナを購入できるようになります。
2.入金方法
口座開設が完了したら、次にGRTを購入するために円の入金を行います。円の入金方法は、対応している銀行などが交換業者によって異なるので、必要に応じて事前に確認しておくことをお勧めします。
入金では、主に以下のような方法で最初に円を交換業者の口座に預け入れます。
入金後、自身の口座に円の残高が反映したら、その資金を使ってGRTの購入が可能。取引所か販売所を選んで、必要事項を入力して購入手続きを行います。
購入の具体的手順

販売所では、通販サイトやドラッグストアなどの店頭販売のように、仮想通貨交換業者と直接取引を行うため、基本的には「○○を○個買いたい!」というニーズに対応し、成行注文のかたちで売買が成立します。表示されたレートで即座に売買でき、操作方法もシンプルです。購入の流れとしては:
これで希望する仮想通貨を買うことが出来ます。
購入レートはコインチェック側が決定するため、入力した「購入金額」で取得可能な仮想通貨の数量が自動的に算出されます。
The Graph(GRT)投資リスク
ネットワーク利用が拡大する一方、投資対象としては以下のリスクを押さえておく必要があります。
リスク領域 | 主要ポイント |
---|---|
ガバナンス集中 | The Graph FoundationとGraph Councilが最終決定権を握り、開発リソースも一部チームに偏在。特定組織の方針転換・トラブルがプロトコル全体へ波及する恐れ。 |
技術・分散性 | インデクサー寡占やスマートコントラクトのバグ、スラッシング事故など。高TPSチェーン対応(Substreams)を含む大規模アップグレードでは未知の不具合リスクも。 |
トークン経済・インフレ | 年間約3%のインフレ発行が続き、手数料収入はまだ小規模。需要増が追いつかない場合は希薄化要因となり、価格に下押し圧力が生じる可能性。 |
競合プロジェクト | Covalent・SubQuery・Aleph.imなどがインデックス市場で台頭。手数料モデルや同期速度で優位を取られると、インデクサー維持や市場シェアで不利になる懸念。 |
規制・法的リスク | 米SECなどが将来GRTを証券認定する可能性。上場廃止や流動性低下、プロトコル運営への影響など不確実性が残る。 |
まとめ
ガバナンスの分散度合い・インフレ率と手数料収入のバランス・競合との技術/収益比較・高速チェーン対応の技術的安定性・各国規制のアップデート――
この5項目を定期チェックできるかどうかが、GRT 投資でリターンとリスクをコントロールするカギとなります。
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記事の監修者
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