はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

イーサリアムL2、完全分散化前に必要なプルーフシステム堅牢化とは ヴィタリックが提案

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

L2完全分散化の前にすべきこと指摘

暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)共同創設者のヴィタリック・ブテリン氏は5日、レイヤー2ロールアップの完全分散化を進める前に、プルーフ(証明)システムの堅牢性を大幅に強化する必要があると述べた。

ロールアップのセキュリティステージ(ステージ0~2)を選択する際のリスク分析をグラフにして示している。

出典:ブテリン氏X投稿

関連:スケーリング問題の打開策「ロールアップ」とは|仕組みや注目点を詳しく解説

ロールアップとは

メインのブロックチェーンのセキュリティを活用しながら、トランザクションの一部をオフチェーン(ブロックチェーン外)で処理することにより、ネットワークの混雑解消を図るスケーリング・ソリューション。

ステージ0は、セキュリティ評議会がまだ中央集権的である段階、ステージ1はやや分散化された段階、ステージ2は完全に分散化されプルーフシステムに依存、セキュリティ評議会はほとんど介入しない段階となる。

なおセキュリティ評議会(Security Council)とは、L2ネットワークの安全性を確保し、緊急時の対応など管理を行うための重要なガバナンス機構のことだ。

プルーフシステムは、ロールアップがトランザクションの正当性を証明し、イーサリアムメインネットにその結果を報告するための技術的な仕組みである。

ブテリン氏によると、プルーフシステムの破綻確率が下がる(図表でX軸の右側に進む)につれ、完全分散化を示すステージ2が次第に安全な選択肢になっていく。

完全分散化するのに最も適しているのは、プルーフシステムが十分に信頼できるようになり、セキュリティ評議会による中央集権的なリスク(内部メンバーによる不正やハッキングなど)がプルーフシステムの失敗リスクを上回るようになった頃だとしている。

ブテリン氏は、完全分散化のステージ2を導入した最初の数年には、プルーフシステム自体を複数の独立したシステムのマルチシグにする「proof system multi-sigs」を導入することを提案した。

これにより、プルーフシステムの破綻確率を大幅に低減できるとしている。

また、L2に関するデータを提供するサイト「L2beat」などは、プルーフシステムの監査や成熟度について指標を示すべきだとも述べた。

ブテリン氏は先日、2025年の重点的な開発分野を発表。イーサリアムL1のコアインフラ強化や分散化、エコシステム全体のセキュリティとプライバシーの強化を挙げた。

関連:L1強化に本腰 ヴィタリックが2025年イーサリアム開発の優先事項を発表

大手仮想通貨取引所コインベースが支援するイーサリアムL2ロールアップ「Base」は4月30日、ブテリン氏の提唱するロールアップ分散化段階のうち「ステージ1」に到達したと発表している。中央集権的な主体への依存を低減した格好だ。

フォールトプルーフと分散型セキュリティ評議会の導入により、ネットワークの機能とアップグレードが幅広い多様な関係者の手に委ねられるようになったと報告している。

フォールトプルーフ(fault proofs)は、イーサリアムのレイヤー2ネットワークにおいて、不正確または詐欺的なトランザクションに対して誰でも異議を申し立てられる仕組みだ。

関連:イーサリアムが開発でソラナに追い越されないための3つの戦略とは

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11:05
テキサス州知事、ビットコインの「準備金保護法案」に署名 
米テキサスのアボット知事は300法案に署名したが、SB21には署名せず。準備金保護法案HB4488は署名済み。最重要なSB21が6月22日に自動成立見込みだ。
10:00
USDC発行サークル社の株価が大幅続伸 投資銀行シーポート「買い推奨」などで
ステーブルコインUSDC発行のサークル社株価が20%上昇した。投資銀行シーポートが買い推奨したことを受けたものだ。金利収益や規制法案の進捗により投資家に注目されている。
09:05
ソラナやXRP現物ETFの承認確率90%超か、ETF専門家がSEC前向き姿勢を評価
ブルームバーグのETF専門家が仮想通貨ETF承認確率を90%超に引き上げ。SECの積極的な関与を好材料と評価し、ソラナ現物ETFは2-4カ月以内承認の可能性。
08:45
メキシコの大富豪、ビットコイン価格の最低8倍上昇を予測
メキシコの大富豪リカルド・サリナス・プリエゴ氏は、仮想通貨ビットコインは近くゴールドよりも価値を高めるとの見方を示した。ビットコインの価格は最低8倍上昇すると概算している。
07:35
11万ドル突破後需要鈍化、ビットコイン現物購入が減速=CryptoQuant
クリプトクアントが6月19日にビットコイン需要分析を発表。現物需要は成長継続も拡大ペースが減速し、クジラとETFの購入が半減。サポートラインは9万2000ドルと分析。
06:40
米ワイオミング州のステーブルコインWYST、パイロットプログラムでAptosとSeiを選定
ワイオミング州ステーブルコイン委員会が政府発行ステーブルコインWYSTのパイロットプログラムでアプトスなどを選定。32点の最高評価でソラナと並ぶ。
06:00
ノルウェー政府、仮想通貨採掘の新規設立を一時禁止へ=報道
ノルウェー政府が電力集約的な仮想通貨マイニング新設を一時禁止すると発表。電力を他産業に優先配分し、雇用創出効果の低いマイニング事業を制限する方針。
05:40
ナカモトとカインドリーMD、ビットコイン戦略強化で75億円追加調達完了
ナスダック上場のカインドリーMDが72時間以内に75億円の追加資金調達を完了。ナカモトホールディングスとの合併に向けビットコイン購入資金を確保。
06/20 金曜日
18:58
ビットコインは"国の富"となり得るか? 通貨を超えた「戦略資産」として注目される理由
ビットコインはもはや単なる通貨ではない。米国の戦略的準備構想、ブータンの国家収益源活用、中国シンクタンクの準備資産検討など、各国がビットコインを戦略資産として位置づけ始めている。金とドルの特性を併せ持つデジタル資産として、秩序なき時代の新たな価値基準となりつつあるビットコインと日本はどう向き合うべきか。
13:55
ビットコイン、オンチェーン取引が空洞化=Glassnode
Glassnodeの最新レポートによると、ビットコイン市場の構造が大きく変化。オンチェーン取引が減少する一方で、中央集権型取引所での現物・先物・オプション取引が急拡大しており、オフチェーンでの活動が主流になりつつある。
13:30
世界最小島国ナウル、太平洋初の仮想通貨規制当局を設立
太平洋の島国ナウル共和国が仮想通貨規制当局「CRVAA」を設立する法案を可決。気候変動リスクに対する経済的回復力強化と新たな収益源確保が狙い。
13:00
DeFiレンディングのTVLが過去最高8兆円を記録、AAVE・Morpho・Mapleがけん引
DeFiレンディングプロトコルの預かり資産総額が過去最高の8兆円を記録した。AAVE、Morpho、Mapleが牽引しており、SEC委員長のDeFi支持発言も追い風となっている。
11:54
ビットコイン10万4000ドル台で推移、現物市場の需要後退も機関投資家は資金流入継続
ビットコインは前日比+0.2%の104,560ドルで推移。中東情勢の緊迫化とFRBの高金利継続姿勢が重石となる中、現物市場では売り圧力が優勢に。一方でビットコインETFには5日連続で13.9億ドルが流入し、機関投資家の中・長期的な買い姿勢は堅調だ。
11:25
イーサリアムステーキング数が史上最高に、長期保有拡大で供給圧縮
イーサリアムのステーキング量が過去最高の3535万ETHに達し、流通供給量の29%を占める。機関投資家の需要も堅調で、ETF資金流入が19日連続を記録。
10:40
イラン中銀、仮想通貨取引所に営業制限 親イスラエルのサイバー攻撃受け
イラン中央銀行が国内仮想通貨取引所の営業時間を制限した。最大手ノビテックスへの親イスラエルサイバー攻撃で131億円が流出したことを受けた措置である。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧