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米政府閉鎖リスクによる仮想通貨市場の影響は? 規制や法整備遅延の懸念も

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

政府閉鎖の可能性高まる

米国議会は、10月1日までに予算案を可決または延長するという差し迫った期限に直面している。支出を延長する「つなぎ予算」は、下院では通過したものの、上院で民主党から支持を得られず、政府一部閉鎖の可能性が高まっている。

ホワイトハウスは29日に会合を開き、トランプ米大統領と議会指導部の交渉が行われる予定だ。

米国の予測市場Kalshiでは、10月1日に政府の一部機能が停止する確率は58%(執筆時現在)と予測されている。一方、Polymarketでは60%との予測だ。28日時点では両市場とも、それぞれ74.5%と77%とさらに高い確率を示していた。

政府閉鎖の可能性は、すでに暗号資産(仮想通貨)市場のボラティリティを高めている。

9月28日までの24時間で、ビットコインは約10万4,000ドルから9万6,522ドルと、5.73%下落した。イーサリアムはさらに急落し、約10%下落して3,511ドルとなった。現在はビットコインは11万1,910ドル、イーサリアムは4,124ドルまで回復している。

2018年から2019年にかけて、米国の政府機関は35日間の閉鎖を経験しており、その際に仮想通貨市場は大幅な価格変動に見舞われた経緯がある。

過去の傾向としては、政治的な不確実性が高まる際には投資家のリスク認識が高まり、状況が安定するまでは、変動の激しい資産のポジションを解消する投資家も多いようだ。

規制や政策への影響

政府閉鎖は、証券取引委員会(SEC)などの規制当局の業務に深刻な混乱をもたらす可能性がある。

CoinCentralの報道によると、SECは通常の職員の10%で業務を遂行することを余儀なくされると見られる。そのため、詐欺防止などの必要不可欠な機能のみに限定され、ビットコインETFやその他の金融商品の審査に関する新たな決定の遅延につながる可能性がある。

ブロックチェーン協会のジェシカ・マルティネス氏は、「政府閉鎖は、仮想通貨政策の重要な進展を停滞させるだろう」と警告している。

実際、2018年~2019年の政府閉鎖時には、VanEck/SolidX のビットコインETF(上場投資信託)申請が取り下げられた。その要因として、SECの審査・対応能力の低下が影響したとされている。

また、米国では仮想通貨規制に関する新たな法律として、仮想通貨市場明確化法(クラリティ法)の進展が期待されているが、現在は上院での議論が待たれている状況だ。

クラリティ法案は、仮想通貨が「証券」か「商品」かの分類基準を明確に定めることを目的とした法案で、規制当局であるSECと商品先物取引委員会(CFTC)の監督責任を明確化するものだ。

上院銀行委員会は9月6日、利害関係者とロビイストの意見を反映したクラリティ法案の最新版を発表した。これに対し、上院民主党は同法案を支持するための条件リストを提示し、倫理面や監督面で共和党案より厳格なルールを求めるなど、両党の考えは一致していない。

上院銀行委員会は、政府閉鎖の可能性を鑑み、すでに修正案の公聴会を9月30日から10月下旬に延期しており、法案の進展に遅れが出る可能性が高い。

政府閉鎖の場合

実際に政府の一部閉鎖が発生した場合、機関投資家が仮想通貨市場へのエクスポージャーを縮小する可能性があるため、仮想通貨価格には下落の圧力がかかり、市場は解決策が講じられるまで、不確実性に直面することになると考えられる。

また、規制整備の遅れと市場の不確実性により、仮想通貨市場の進展が遅くなる可能性も指摘されている。

一方で、閉鎖が短期間で終われば、価格の反発材料になるとの見方もあり、冷静に閉鎖リスクを見極めようとする動きが出ている。

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