はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 取引所 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米ホワイトハウス、アンソロピック製機密AIモデル「Mythos」の全政府導入を準備

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • ホワイトハウスOMB、機密AI「ミトス」を主要連邦省庁へ提供する準備
  • 国防総省等との対立を背景に、政府主導でサイバー防御の強化を急ぐ

ホワイトハウスが調整開始

米ホワイトハウス予算管理局(OMB)が、アンソロピック(Anthropic)社の極めて強力な次世代AIモデル「Mythos(ミトス)」を、連邦政府の主要機関に提供するための準備を進めていることが17日に明らかとなった。

ブルームバーグが入手した内部文書によれば、OMBのグレゴリー・バルバッチャ連邦最高情報責任者(CIO)は、主要各省庁に対し、Mythosを安全に利用するため保護措置の構築を開始したことを通知したという。

今回の導入調整は、財務省、国防総省、商務省、司法省、国務省といった国家の中枢を担う省庁を対象としており、数週間以内により詳細な情報が提供される見通しだ。

ホワイトハウスが主導してアクセス環境を整備する狙いは、Mythosが持つ卓越した脆弱性検知能力を政府自らが活用することで、あらかじめ潜在的なサイバー攻撃者に対して先制的な防御体制を構築することにある。

アンソロピック側は、Mythosがハッカーによって軍事転用され、データの窃取やネットワーク妨害に悪用されるリスクを懸念し、これまで提供先を極めて限定的な技術・金融大手企業に絞り込んできた。同社は米国家安全保障担当の幹部に対し、Mythosの攻撃的・防御的な能力の全容を事前にブリーフィングしており、今回の政府展開に向けてもガードレール(安全策)の構築で緊密に協力しているという。

関連記事:米財務省、AIモデル「Mythos(ミトス)」へのアクセスを要求 金融システムの防御強化目論む

米財務省のコーコスCIOが「Mythos」へのアクセスを要求。国防総省が同社をサプライチェーン上のリスクと指定しているものの、財務省は金融システムの脆弱性特定に向けた導入を優先しており、ウォール街の大手銀行とともにサイバー防御体制の構築を進めている。

国防総省との対立を乗り越え

特に注目すべきは、今回の動きがアンソロピック社とトランプ政権閣僚との間の深刻な対立のさなかで行われている点である。

ピート・ヘグセス国防長官率いる国防総省は、同社製品を「サプライチェーン・リスク」に指定して排除を試みているが、ホワイトハウス側はこうした省庁間の壁を事実上乗り越え、独自の判断で高度AI技術の全政府的な活用を優先した形だ。

政府関係者の間では、Mythosのような強力なAIを個人のハッカーが手に入れることは、従来の兵士が「特殊部隊のオペレーター」に変貌するほどの劇的な変化をもたらしうると危惧されている。そのため、政府が自らのソフトウェアの欠陥を攻撃者に先んじて特定するためには、法的・官僚的な対立を保留してでも最先端のAIツールを導入せざるを得ない状況だ。

こうしたMythosの脅威は仮想通貨業界にも波及しており、特に複雑なスマートコントラクトの脆弱性を瞬時に特定し悪用する能力への警戒感が強まっている。仮に人間の監査で見落とされていたバグが同AIによって白日の下にさらされれば、大規模なハッキング事件を誘発しかねないとして、多くの専門家が警鐘を鳴らしている。

ホワイトハウスのバルバッチャCIOは、各省庁に提供するモデルが適切な安全策を講じた「修正版」となることを示唆しており、民間インテリジェンス・コミュニティとも連携してリスク管理を徹底する構えだ。

関連記事:アンソロピック、次世代AI「Claude Mythos」危険性から公開保留 40社以上と「プロジェクト・グラスウィング」始動へ

アンソロピックは資料が漏洩した次世代AI「Claude Mythos」の一般公開を保留。マイクロソフトやアップルらも参加のセキュリティ組織「プロジェクト・グラスウィング」を設立した。

今回のMythos導入の動きは、AI時代における国家のサイバー戦略が新たなフェーズに突入したことを象徴するものだ。高度な攻撃能力を持つAIを、いかにして国家の防御力へと効率的に変換できるかという試みは、今後の伝統金融・デジタル資産システムや、政府インフラ全体の堅牢性を左右する極めて重要なターニングポイントとなる。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
14:54
ビットコイン現物ETF、6週連続の純流入 先週は約975億円の資金流入
ビットコイン現物ETFに先週約975億円の純流入、6週連続のプラス。IBITが流入をけん引し、累積純流入額は593億ドル超に。
14:14
スイ、今年中に秘匿取引を導入へ プライバシー決済と大規模決済に対応
Mysten LabsのアビオドゥンCPOが、Suiブロックチェーンで2026年中に秘匿取引機能を導入すると表明。プライバシー決済と大規模決済への対応を目指す。
13:30
ブラックロック、トークン化MMF関連商品2件をSECに申請
ブラックロックがステーブルコイン保有者向けのオンチェーン対応MMF関連商品2件をSECに申請した。両ファンドは、ステーブルコインで資産を保有する投資家が、規制準拠型の安全資産で利回りを獲得できるように設計されている。
13:02
ストラテジーのセイラー会長、ビットコイン売却可能性について詳細語る
ストラテジーのセイラー会長が仮想通貨ビットコイン売却の可能性と戦略的意図を解説した。損益分岐点や、純購入者の立場を維持する意欲も示している。
10:56
12年以上休眠の古参ホルダー、500BTCを移動 含み益は約88倍に=Lookonchain
12年以上休眠していたビットコインの古参ホルダーのウォレットが500BTCを移動。取得時の約88倍となる約4,062万ドル相当で、含み益は約4,017万ドルに達する。
10:23
カントン・ネットワーク、470億円規模の資金調達を計画=報道
金融機関向けブロックチェーン「カントン・ネットワーク」運営会社が、a16zクリプト主導で約470億円の資金調達を目指している。大手企業から注目を集める中での動きだ。
08:43
モルガン・スタンレーのビットコインETF、運用開始1カ月で約304億円を純流入 日次流出はゼロ
モルガン・スタンレーのビットコインETF「MSBT」が運用開始1カ月で約304億円を純流入。日次流出ゼロという記録を達成し、機関投資家の強い需要を示した。
08:13
韓国の仮想通貨保有額、1年余りで半減 株式市場好調が資金吸収
韓国の仮想通貨保有額が1年余りで半減。株式市場への資金流出に加え、AML規制強化や2027年の22%課税方針が市場の重しとなっている。
05/10 日曜日
09:30
今週の主要仮想通貨材料まとめ、ETHのグラムステルダム集中作業やソラナとグーグルのAI決済発表など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
09:25
週刊仮想通貨ニュース|ビットコインの量子脅威対策や5年以内100万ドル到達の強気予測に高い関心
今週は、仮想通貨ビットコインの量子コンピュータ対策、VanEckのマシュー・シーゲル氏によるビットコイン価格の強気予測、ホワイトハウスによるクラリティー法案の成立目標設定に関する記事が関心を集めた。
05/09 土曜日
13:15
トランプ・メディア1〜3月期決算、仮想通貨下落などで大幅損失 キャッシュフローは黒字維持
トランプ・メディアが2026年1~3月期決算を発表。仮想通貨などの含み損が響き大幅な純損失を計上。一方、金融資産は前年比3倍に拡大し営業キャッシュフローは黒字だ。
11:00
ジーキャッシュ、量子コンピュータ耐性ロードマップを公表 クロスチェーン流入も好調
プライバシー仮想通貨ジーキャッシュの開発企業CEOは、量子回復性ウォレットを1か月以内に展開し、18か月以内に完全なポスト量子化を目指すと表明した。
10:20
米上院銀行委員会、クラリティー法案を5月14日にマークアップ予定
米上院銀行・住宅・都市問題委員会が5月14日の正式会合で注目の「クラリティー法」のマークアップを実施する予定だ。利回り条項は妥協済みだが、トランプ一族の仮想通貨利益をめぐる倫理条項が新たな焦点に浮上した。
08:10
コインベース、サービス障害発生後に取引再開
仮想通貨取引所コインベースは、サービス障害が発生したと発表。その後、主要な問題は完全に解決したと説明しており、停止していた取引サービスを再開している。
07:55
アプトス、機関取引・AIエージェント向け基盤に78億円超を投入
アプトス財団とアプトス・ラボが8日、機関投資家向け取引と自律AIエージェントの2分野に特化した5000万ドル超のエコシステム投資を公表。自社プロダクト、研究、プロトコル基盤、戦略ファンドに資金を配分する。
今から始める仮想通貨特集
通貨データ
重要指標
一覧
新着指標
一覧