- アトラス処理能力は秒間20万件
- ZRO、7日間で55.8%高騰
アトラス始動
レイヤーゼロは、自社のブロックチェーン「ゼロ」上で稼働する新たな取引基盤「アトラス」を発表した。公式声明によると、アトラスはマッチング・清算・決済・リスク管理を一つの基盤に統合するヘッドレス型の取引インフラだ。
アトラスは独自のフロントエンド(アプリのインターフェイス)を持たず、既存の取引所やプラットフォームがバックエンドとして利用する設計だ。ユーザー向けのサービスを運営する取引プラットフォーム、取引対象の資産を定義するマーケットクリエイター、流動性を供給するマーケットメイカーの3者を接続する。
アトラスは検証環境において、遅延時間の中央値がミリ秒未満にとどまったという。稼働開始時点では秒間20万件の取引処理能力を備える計画だ。
また、レイヤーゼロは6年前から、決済インフラが多極化し世界の資産基盤が急速に拡大するとの確信を持っていたという。声明では、ステーブルコインの規模が2020年の50億ドルから現在は3,200億ドルまで拡大し、オンチェーン化されたRWA(実物資産)の規模も同期間で2,000倍に成長したことが示された。
この間の実績を支えてきたのが、独自の相互運用規格「OFT」だ。160以上のチェーンでステーブルコインやトークン化株式を含む累計2,900億ドル相当の取引量を処理し、今年2月には高い処理性能とパーミッションレス検証の両立を目指すマルチコア型ブロックチェーン「ゼロ」を発表していた。
手数料モデル
手数料はアトラス全体で単一の一律料金として徴収する仕組みだ。取引プラットフォームはZROのステーキング量や取引高に応じて20〜65%の手数料還元を受け取り、残りのうち25%がマーケットクリエイターに、75%がZROの買い戻し・バーン(焼却)に充てられる。
ZROの役割
ゼロのネットワークを支えるのがZROトークンだ。委任型プルーフ・オブ・ステーク(DPoS)によるネットワーク保護やガス代の支払い、ガバナンスに用いられるほか、アトラスでは取引プラットフォームがステーキングにより手数料還元を引き上げられ、最上位ティアでは供給量の最大1%のステーキングが必要になるという。
ハイパーリキッドのライバルか
また、アトラスは、高性能な取引インフラなどを志向する点でハイパーリキッドの対抗馬との見方も出ている。
外部の取引プラットフォームや資産の作り手が市場を構築できる仕組みが、ハイパーリキッドの「ビルダーコード」や「HIP-3」による市場開放の仕組みと類似するためだ。
ただし、独自のフロントエンドを持つハイパーリキッドに対し、アトラスは既存の取引所やアプリが接続して利用するヘッドレス型のインフラであり、事業モデルは異なる。オープン市場向けの初期パートナーにはGTE、ブリッシュ、defined.fi、トゥルーノースの4社が名を連ねており、既に大きな流動性を築いてきたハイパーリキッドとは稼働段階も異なるため、単純な比較はできないとの指摘もある。
なお、ZROトークンは今回の発表を受け大幅に続伸し、過去7日間で約56%上昇した。
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