- 藤巻議員が「財政委員会」理事に就任、仮想通貨税制の追求へ
- 藤巻健史議員は、「参議院財政委員会」で理事になったことを発表。所得税法に関する質疑では、安倍総理や麻生大臣に、仮想通貨税制についても追求していくとしている。
藤巻議員が「財政委員会」理事に就任、仮想通貨税制の追求へ
日本維新の会の藤巻健史議員は7日、「参議院財政委員会」で理事になったことを発表。財政問題、仮想通貨(暗号資産)税制問題についても追求していくことを表明した。
本日行われる「参議院インターネット審議」で中継される本会議では、所得税法に関しての質疑で登壇。安倍総理や麻生大臣に、仮想通貨税制について伺うとしている。
本日の参議院財政委員会で理事となりました。引き続き財政問題、暗号資産通貨税制を追求していきます。明日は本会議で所得税法に関しての質疑で登壇いたします。一問一答形式ではなく深く突っ込むことはできませんが、暗号資産税制についても総理、麻生大臣に聞きます。参議院TVで見られます。
— 藤巻 健史(経済評論家・参議院議員) (@fujimaki_takesi) 2019年3月7日
財務金融委員会は、日本の衆議院における常任委員会の一つだ。理事の選任は、委員の互選(参議院規則32条2項)となっているが、第1回国会以来すべて委員長の指名により行われている。理事の員数および各会派割当ては議院運営委員会で決定した基準により、選挙など会派の構成が大きく変わった際に見直されるという。
2016年5月には、フィンテック、ファイナンシャルテクノロジーを取り込んでいうくための「銀行法」の改正について、財務金融委員会で質疑が行われ、ビットコイン等の仮想通貨をしっかりと枠組みに入れるにあたり、消費税法上で課税対象になるのか、銀行法や金融商品取引法における定義や政府の解釈について議論されるなどしており、今後の仮想通貨市場を占うにあたり、財政委員会は重要な位置付けと言えるだろう。
国際競争が激化する中、新興業界の発展を阻害し国益を損ねるとして「仮想通貨税制を変える会」を発足しており、若年層を中心とした国民の声を国会に届けるべく、以下の四点について強く主張している。
- 最大税率55%の総合課税から(株やFX同様)税率20%の分離課税にすること
- 通貨を換える時の非課税
- 少額使用の時の非課税
- 損した際に、分離課税にして繰越を認めること
- 総合課税とは
- 仮想通貨が分類される「雑所得」は総合課税の対象となり、給与所得など他収入との合算額に応じて税率が決まる。最大税率は住民税10%と合計して最大55%。
同議員は以前、参議院の「財政金融委員会」で以下のように言及している。
(不適切な)規制によって、国の成長産業を妨げてはならない。
1980年代の後半に、金利スワップ(デリバティブ取引の一種)における「長短分離政策」をリスクと見た日本は規制をかけ、これによって5年間のビジネス上の遅れが生じたことで、昨今の日本のメガバンクと米大手銀行との大きな差に繋がった。
そんな中、目下の関心ごとは、インターネット革命の次にある成長産業であるブロックチェーンであり、ブロックチェーンの発展と表裏一体の関係にあるのが、仮想通貨だ。
ブロックチェーン技術は推進するが、仮想通貨は規制をかけるとなると、世界に遅れを取ってしまう可能性がある。消費者保護はもちろん重要であるが、ブロックチェーンと仮想通貨を一体となって発展させるために、現状だと「税制」が足を引っ張りかねない。
仮想通貨が区分される雑所得の扱いでは、他の給料や不動産収入などと損益通算できず、翌年繰り越しもできない。儲かればごっそり税金を持って行かれて、大損した場合は補填がないというのは、(最大税率55%となる総合課税の金融商品として)不適切ではないか。
一方で、株やFXは「税率20%の分離課税」となっている。
税務当局における税の論理から行くと納得できる部分もあるが、しかし、日本の未来を考えるという倫理を考えると、税制でこれで妨げるようなことがあってはならず、首相がリーダーシップをとって税制改正を行っていく必要があるのではないか。
このように、仮想通貨税制について日本政府に提言する藤巻議員が「財務金融委員会」の理事になったことで、仮想通貨及びブロックチェーンに対する国会議員の理解が深まることが期待される。
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