- 米デラウェア州、仮想通貨ATM全面禁止法案が下院委員会を通過
- ビットコインデポ、全ATM停止し破産法適用を申請
米国で規制強化と業界再編
米商品先物取引委員会(CFTC)は27日、公式X(旧Twitter)で仮想通貨ATMの利用に注意を呼びかけた。現金を入金すると仮想通貨に変換され、送金は即座かつ不可逆になる点や、身元を隠した取引に悪用されやすい点を挙げ、利用前の情報確認を求めている。
背景には詐欺被害の急増がある。米連邦捜査局(FBI)によると、2025年の仮想通貨ATM関連の苦情は1万3,400件超に上り、被害額は3億8,800万ドル(1ドル=159円換算で約617億円)に達した。前年比で苦情件数は23%、被害額は58%、それぞれ増加している。
FBI統計、高齢者に被害集中
苦情の半数以上は50歳以上から寄せられ、この年齢層の被害額は3億200万ドルに上った。FBIは、詐欺グループが被害者に対し、銀行での現金引き出し方法からATMの所在地、入金・送金の手順までを詳細に指示する手口が典型的だと説明している。
こうした手口の拡大を受け、州レベルの規制強化も加速している。インディアナ州は2026年3月、全米で初めて州内全域での仮想通貨ATM運用を禁止する法律に署名し、テネシー州とミネソタ州も追随した。デラウェア州でも6月、下院委員会が全面禁止を盛り込む下院法案441号(HB441)を可決し、上院に送付している。同法案は既存のATMを法施行後90日以内に撤去するよう義務付ける内容だ。
関連記事:仮想通貨ATMを全面禁止へ?米ミネソタ州が法案審議、高齢者詐欺被害が急増
米ミネソタ州議会が仮想通貨ATMの全面禁止法案「HF 3642」を審議した。同州では2025年だけで70件超・54万ドルの詐欺被害が報告されており、被害者の大半が高齢者だ。業界側は禁止ではなく規制強化を主張している。
最大手ビットコインデポ破産へ
規制強化の余波は業界最大手にも及んだ。ビットコイン(BTC)ATMとして9,000台超の網を運営していたビットコインデポは5月18日、米テキサス州南部地区の連邦破産裁判所に連邦破産法第11章の適用を申請したと発表した。事業の秩序ある縮小と資産売却を目的とするとしている。
関連記事:米ビットコインATM大手ビットコイン・デポが経営破綻、規制強化で事業継続断念
米ビットコインATM最大手ビットコイン・デポがチャプター11を申請。規制強化と訴訟リスクにより事業清算と資産売却を決定、全ATMをオフライン化。
CFTCは今回の注意喚起で、仮想通貨ATMは通常のATMと外見が似ている一方、取引の性質は大きく異なると強調した。利用前に信頼できる情報源で仕組みを確認するよう呼びかけている。



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