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リップル社に対する集団訴訟、今後の流れや日程感が判明|仮想通貨XRPの証券問題巡り

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リップル社、今後の集団訴訟の流れが公開される
北カリフォルニア区米国地方裁判所のHamilton裁判官は先日、リップル社に対する仮想通貨XRPの有価証券問題の集団訴訟に関して、これからの大まかな流れを開示した。

対リップル社の「仮想通貨XRPの証券問題」に関する集団訴訟に進展|訴訟期間の予定が決定

北カリフォルニア区の米国地方裁判所のHamilton裁判官は米国時間18日、リップル社に対する仮想通貨XRPの有価証券問題の集団訴訟に関して、これからの大まかな流れを、裁判所の声明文にて開示した。

同裁判所は、先月21日に予定されていた「スケジューリング日程会議(Case Management Conference)」の予定を取り消した後、連邦裁判所は原告側の州裁判所への差し戻しの申立てを棄却したので、今回の訴訟は連邦裁判所に留まることになる。

また、声明文には訴訟がどのように進行していくのか、その大まかな予定が記されている。

  1. 主任原告および主任弁護士を裁判所が任命
  2. 一括訴状の再提出
  3. 苦情への対応

リップル社を待ち受ける3つの戦い

裁判所の予定の開示を受け、仮想通貨の精通者であり、またこの事件を最初から追っている米国弁護士Jake Chervinsky氏は、リップル社がこれから直面する3つの戦いを説明した。

まず初めに、今週水曜日に裁判所は原告に対し、提起した事件の公示をするよう命じている。

この公示はすべての潜在的な原告側メンバー、つまりすべての仮想通貨XRP購入者に、原告代表としての任命を求めることができることを伝えるためである。

同氏は、「原告代表者は、どの法律事務所が主任弁護士となるべきか、和解を受け入れるべきかなど、原告側にとって極めて重要な決断を下す責任がある。最初の原告人が代表になる可能性もあるが、必ずしもそうではない。」と説明している。

リップル社が真っ向から戦うことになる相手は、まだ決まっていないとのことだ。

裁判所は原告側に対し、5月20日までに原告代表の選任および主任弁護士の選任の承認の申立てをしなければならないとしている。

次に、裁判所は、原告代表と主任弁護人の任命後45日間以内に、原告側にリップル社が違反したと信じるすべての法的違反を主張する新しい併合訴状の提出を命じた。一番早くても、提出は7月に見込まれている。

そして最後に、併合訴状が提出された後、リップル社は実質的な回答を提出する必要がある。併合訴状が提出されてから回答までは、少なくとも45日の猶予が与えられる。つまり、リップル社が公式に裁判所にて発言するのは、9月以降になる可能性が高いことを示す。

さらに、リップル社が棄却を求める申立てをした場合裁判所は、原告にさらに45日間の異議申立書を提出する期間を与える。そして、リップル社は申立書に対し、30日間後に回答を提出する、という流れになる。そうなれば、裁判所は11月までその申立てを検討見送る可能性も出てくる。集団訴訟の進行は至って緩慢であり、終結は来年にまでずれ込むことが予想されているのが現状だ。

リップル社に予期される動きについて、Jake Chervinsky氏は、

私はリップル社が、併合訴状の回答として、訴訟の棄却の申し立てをすることを期待している。訴状の主張は(たとえ真実であっても)証券法の違反にはならないという主張をすべき。

と、コメントした。そうなれば、本件の終結は現在から一年後になってもおかしくない。

仮想通貨XRPが有価証券に該当するか否か、いつ我々は知ることができるのか。それは、リップル社が大幅に方針を変更し、自発的に仮想通貨XRPを有価証券として扱うことをしない限り、すぐには判明しないだろう。集団訴訟はメリットももちろんあるが、本件の様に複雑な証券問題を迅速に解決するのは困難であるとされている。

しかし、米国での司法による有価証券の判断は、SECからは未だに仮想通貨規制が発表されていない事を踏まえると重要な前例となる可能性がある。そのため、本件は引き続き注目を集めるだろう。

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