はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米人権団体、リップル裁判に関連する元SEC高官のイーサリアム発言をめぐり利益相反を主張

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

SECがイーサリアムに肩入れ?

米人権団体Empower Oversight (以下、エンパワー)は、米証券取引委員会(SEC)の元企業金融ディレクターであるウィリアム・ヒンマン(William Hinman)氏に対し、暗号資産(仮想通貨)に関する利益相反の疑いがあるとして、SEC情報公開法(FIOA)サービス局への情報開示請求を行なった。

エンパワーは、政府及び企業の不正行為に対する、独立した監視機能強化を目的として設立された超党派の非営利団体。

ヒンマン氏は、SEC在任中の2018年6月に「SECはビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)を有価証券として分類しない」と発言したことで知られている。当時、仮想通貨の法的地位について規制当局が発言した稀有な例として注目され、イーサリアムの価格上昇にもつながった。

エンパワーは、ヒンマン氏がSEC就任以前にパートナーを務めていた法律事務所Simpson Tracherから、当局に在職中(2017年5月~2020年12月)も数百万ドルを受け取っていたと主張。同法律事務所が「企業向けにイーサリアムの使用促進を目的とした業界団体」であるエンタープライズ・イーサリアム・アライアンス(EEA)のメンバーであることを考慮すると、仮想通貨規制に重要な役割を果たしていたヒンマン氏に利益相反の可能性があるとエンパワーは指摘している。

さらに、ヒンマン氏はSECを退職後、再びSimpson Tracher法律事務所のパートナーに就任したとエンパワーは付け加えた。

エンタープライズ・イーサリアム・アライアンス(EEA)とは

企業のニーズに合致したイーサリアム・ブロックチェーンの業界標準仕様を策定することを目的として、2017年2月に設立された業界団体。

▶️仮想通貨用語集

XRPはイーサリアムのライバル?

ヒンマン氏が退職した昨年12月、SECはリップル社の開発する仮想通貨XRPが証券であるとして、同社を証券取引法違反で提訴。この発表を受けてXRPの価格は大きく急落した。

エンパワーは、FIOAサービス局に宛てた情報開示要求の中で「リップル社はイーサリアムのライバル企業である」との認識を示している。

また、SEC執行部門のリーダーであったマーク・バーガー(Marc Berger)氏は、リップル社に対し訴訟を提起した直後にSECを退職し、Simpson Tracher法律事務所に就職し、ヒンマン氏に合流したと、エンパワーは指摘している。

さらに、ジェイ・クレイトン前SEC委員長についても「懸念がある」とエンパワーは続けた。クレイトン氏は在任中にビットコインは証券でないとの考えを明らかにしたが、その発言を受けてビットコインの価格が上昇したとエンパワーは指摘した。

クレイトン氏の在任期間終盤にリップル社が提訴されているが、同氏がSEC委員長を退任後、「XRPではなく、ビットコインとイーサリアムに特化した仮想通貨ヘッジファンド」に入社したことも、エンパワーは問題視している。

ヒンマン氏の証言

ヒンマン氏は、リップル社の訴訟で宣誓供述書を提出した。この供述書の中で、同氏がリップル社との対話を通して「XRPは証券に該当する可能性」を指摘していたことが明らかになっている。

しかし、SECは8月17日付で裁判所にリップル社による資料公開の申立てに反対する書類を提出。この「ヒンマン氏の証言録取に関する情報封鎖(Motion to Seal)」要請によって、同氏の証言内容は一部のみ公開されている。

エンパワーによる情報開示請求は、SECの情報封鎖要請より前の8月12日に行われた。

関連:【リップル裁判】SEC元高官の一部証言が明らかに

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
08/15 金曜日
19:30
スイ(SUI)2025年の価格予想と成長の鍵|リスク・注目点は?
暗号資産(仮想通貨)スイ(SUI)の2025年価格予想や将来性を徹底解説。VanEckの16ドル予測、現物ETF申請、技術的特徴、投資リスクまで網羅。国内取引所比較や最新エコシステム情報も掲載。
17:21
Base Appとは?コインベースのWeb3アプリの使い方を徹底解説
CoinbaseのBase Appの特徴、始め方、エアドロップの可能性を詳しく解説。Web3スーパーアプリとして進化するBase Appで、ソーシャル・決済・DeFi機能を一つのアプリで体験。国内取引所からの送金方法も完全ガイド。
16:00
TRON創設者ジャスティン・サンが語るWeb3の未来|WebXスポンサーインタビュー
大規模カンファレンス「WebX 2025」のタイトルスポンサーとしてブース出展を決めた、TRONのジャスティン・サン(Justin Sun)独占インタビュー。80億人の金融自由実現に向けたビジョンと、日本のWeb3市場への期待、WebX 2025参画について聞く。
16:00
xStocksとは?仕組みと活用例をわかりやすく解説
xStocks(エックスストックス)はAppleやTeslaなど米国株をブロックチェーン上でトークン化し、24時間365日取引可能にした革新的サービス。DEXでの購入方法、リスク、税務上の注意点まで初心者向けに詳しく解説します。
14:20
コインベース、メタマスクユーザーのUSDC手数料をBase上で半額に 
米大手取引所コインベースは、決済プラットフォームMercuryoと提携し、MetaMaskユーザーのUSDC購入手数料を50%削減する。また、USDCを発行するCircle社はステーブルコインに特化したL1ブロックチェーンの開発計画を発表。USDCのエコシステム拡大につながると期待されている。
13:50
シティ、ステーブルコインとビットコインETF向けカストディを検討
シティグループがステーブルコインの裏付資産カストディや仮想通貨ETF関連サービスの提供を検討。議会法案成立を受け大手金融機関の参入加速。
13:20
今秋はアルトコインシーズン本格化か=コインベース分析
コインベースが今後本格的なアルトコインシーズンへ移行すると予測。個人投資家のキャッシュ蓄積や、イーサリアムへの関心の高まりなどを分析した。
11:46
ビットコイン一時急落、米財務長官の方針転換で市場動揺か
スコット・ベセント財務長官の相次ぐ発言変更でビットコイン市場の混乱を招いた。13日の購入否定から14日の取得検討表明まで24時間で方針転換となった。機関投資家のコインベース購入比率75%も話題に。
11:25
イーサリアム、BTC建てで強気転換も売り圧力増加の兆候=クリプトクアント分析
イーサリアムがビットコインに対して強気サイクル入りし投資家需要が急増。一方で取引所への流入増加により利確の動きが活発化し警戒感高まる。
10:55
楽天、NFTチケットでスポーツ観戦チケットの公式リセール開始
楽天グループが運営するRakuten NFTは、楽天イーグルスとヴィッセル神戸の公式チケットリセールにNFT技術を導入。ブロックチェーンによる偽造防止と取引透明性を確保し、出品者による自由な価格設定が可能に。2025年9月から順次開始。
10:02
仮想通貨市場がまだ織り込んでいない4つの材料とは? Bitwise分析
Bitwise最高投資責任者が、仮想通貨市場がまだ織り込んでいない4つの要因を指摘した。今後ビットコインなど市場の価格を押し上げる可能性があるとしている。
09:45
トルコの仮想通貨取引所BtcTurk、70億円超相当の資産が不正流出か
仮想通貨取引所BtcTurkは、ウォレットで異常が検知されたとして仮想通貨の入出金を一時停止。70億円超相当の資産が不正流出した可能性が指摘されている。
09:10
カインドリーMD、「中本」と合併完了 800億円調達でビットコイン財務戦略開始
カインドリーMDがナカモト・ホールディングスとの合併を完了し、5億4000万ドルを調達。デビッド・ベイリー氏がCEOに就任し、ビットコイン財務戦略を本格展開。
08:50
米財務長官の発言でビットコイン急落、準備金政策の行方と市場の反応|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは14日夜、ベッセント米財務長官が連邦政府のビットコイン準備金について、150億〜200億ドル相当と評価される没収資産のみで構築し、新規購入を否定すると発言したことに加え、FRBへの利下げ要請を行わない方針を示したことから急落した。
07:30
コインベース、デリビット買収完了で仮想通貨デリバティブ最大手目指す
コインベースがデリビット買収を完了し、590億ドルの建玉と年間1兆ドル超の取引量を統合。仮想通貨デリバティブ市場のグローバルリーダーへ。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧