はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

中国、仮想通貨テザー(USDT)などによる外貨交換の取締り強化

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

違法な外貨交換を防止

中国の最高人民検察院と国家外貨管理局は27日、新たに違法の外貨交換行為について共同声明を出し警告した。摘発事例をいくつか挙げており、その中にはステーブルコインUSDTを使った例もあった。

両当局は、次のように述べている。

外貨交換の監督・検査をさらに強化し、不正な外貨の購入、違法な外国為替取引、その他の外国為替関連の違法・犯罪行為を法に基づいて処罰する。効率的に事件を処理し、あらゆる事例を効果的に防止していく。

人民元や外貨の両替に暗号資産(仮想通貨)を使用することも違法であり、取引に直接関与しないが、取引のためのウェブサイト構築など技術サポートを提供する個人も、「共犯者」とみなすと警告した。

外貨管理局は24日にも、仮想通貨を外国の法定通貨と交換する行為は違法だとする声明を発表。違法業者からUSDTやライトコイン(LTC)など4,000万円相当の仮想通貨を押収した事例に言及していた。

関連中国の外貨管理局、仮想通貨による外貨交換に警告

ステーブルコインとは

価格が常に安定している(stable)仮想通貨を指す。ステーブルコインは暗号資産の一種で、BTCやETH、XRPなど変動性のある資産とは異なり、米ドルなどに裏付けられその価値を保つことが目的だ。米ドルの裏付けによるステーブルコイン(USDT・USDC)のほか、アルゴリズムを利用するステーブルコインもある。

▶️仮想通貨用語集

ステーブルコインUSDTを使った摘発事例

今回当局が挙げた事例の一つは、アラブ首長国連邦(UAE)と中国でディルハムと人民元の両替・決済サービスを提供していたものだ。

犯行グループはUAEドバイで現地の法定通貨であるディルハムの現金を受け取り、そのディルハムを使って米ドル建てステーブルコインUSDTを購入した。さらにUSDTを中国本土で暴力団を通じて人民元に対して販売することにより2%以上の利益を得ていた格好だ。

グループは2019年3月から4月にかけて約8.7億円(4,385万元)以上を両替し、総額1,700万円(87万元)以上の利益を得ていたとされる。

グループの構成員はその後起訴され、リーダー格の人物は懲役11年と罰金約3.9億円(2,000万元)の刑を言い渡された。

検察は、携帯電話のチャット記録、銀行口座の取引記録を調査した。また押収したコンピューター、携帯電話、その他の電子データキャリアを検査して、仮想通貨ウォレットのアドレスを特定し、その取引記録も調べたとしている。

また、ほとんどの仮想通貨では、ウォレットアドレスがわかれば、公開データを通じて取引記録を調査することが可能だとも続けた。

犯人らは「仮想通貨の特性を利用して中国政府による外国為替監視を回避した」ものであり、違法営業として責任追及されるべきだとも説明している。

厳格な規制を回避する人々

中国は2021年に、仮想通貨の取引やマイニングの禁止を厳格化しており、今年10月にも中国人民銀行総裁が、違法金融の一環として「仮想通貨取引を徹底して取り締まる」と話していた。

関連中国人民銀行総裁『仮想通貨取引を徹底して取り締まる』 全人代の発表文章で言及

一方で、規制をかいくぐって取引する人々も依然として存在しており、ブロックチェーン分析会社Chainalysis(チェイナリシス)による2023年版「グローバル仮想通貨採用指標」では、草の根で仮想通貨が普及している国として、中国は11位にランクインしていた。

関連「日常的に仮想通貨を利用する国」インドが首位、チェイナリシス23年ランキング

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/05 金曜日
19:26
テザー投資家が英政党に史上最高額寄付 改革党に18億円相当
ステーブルコイン発行会社テザーの投資家クリストファー・ハーボーン氏が英国改革党に900万ポンド(約18億円)を寄付し、存命個人からの政党寄付として史上最高額を記録。米国でもトランプ大統領が選挙期間中に仮想通貨業界から2600万ドル超を集めるなど、仮想通貨資金が英米両国の政治に影響力を持ち始めている。
18:40
Cloudflare障害でコインベースなど取引所が一時アクセス不能 11月に続き再発
12月5日夕方、Cloudflareの障害により、コインベースやクラーケンなど複数の仮想通貨取引所とDeFiプロトコルのユーザーインターフェースが一時的にアクセス不能に。11月18日に続く障害で、インフラ依存のリスクが再び浮き彫りとなった。
17:24
米上場AlphaTON Capital、約630億円調達へ TONトークン取得とAI投資
ナスダック上場のデジタル資産運用企業AlphaTON Capitalが、米SECに4億2069万ドル(約630億円)の資金調達枠を申請。TONトークンの追加取得とテレグラムのCocoon AIネットワークへの投資を計画。TONエコシステムへの機関投資加速が見込まれる。
14:30
チェーンリンク現物ETF、初日に64億円の流入で好調 ソラナETFからは最大流出
仮想通貨チェーンリンク現物ETFの取引初日に64億円が流入し好調な滑り出しとなった。一方ソラナ現物ETFからは過去最大の資金流出があった。
14:00
国際通貨基金(IMF)、ステーブルコインの規制断片化に警鐘 
国際通貨基金が今週、ステーブルコイン市場の評価報告書を公開し、各国の規制枠組みの断片化が金融安定性を脅かし監視を弱体化させ、国境を越えた決済の発展を遅らせていると警告した。
13:30
CZとピーター・シフが激論交わす、ビットコインvs金「どちらが真の価値保存手段か」
バイナンス創設者CZ氏と金支持派エコノミストのシフ氏が4日、ドバイでビットコイン対トークン化金の討論を実施。金塊の真贋確認場面が話題となり、検証可能性や価値保存機能をめぐり対照的な見解を示した。
12:00
アジア最大級のWeb3カンファレンス「WebX2026」、チケット販売開始
アジア最大級のWeb3カンファレンス「WebX2026」が2026年7月13日・14日にザ・プリンスパークタワー東京で開催。本日よりVIP Pass、Business Pass、Booth Passのチケット販売を開始。開幕セール価格は2月28日まで。
11:52
ビットコイン、政府系ファンドは8万ドル台で買い増し 日銀政策と円キャリートレードにも注目
ブラックロックのフィンクCEOは、複数の政府系ファンドがビットコインの大幅下落局面で買い増していたことを明らかにした。一方、CryptoQuant CEOは2022年のような大暴落は起きにくいと分析。市場は12月の日銀政策決定に注目、円キャリートレードの動向がビットコイン含むリスク資産に影響を与える可能性を考察する。
11:20
「ストラテジー社は株価指数から除外されてもBTCを売却しないだろう」Bitwise
Bitwiseのマット・ホーガン最高投資責任者は、ストラテジー社は株価指数から除外されてもビットコインは売却しないだろうとの見方を示した。その根拠を説明している。
10:15
XRPレジャーの流通速度が年間最高値を記録 オンチェーン活動が急増=CryptoQuant分析
XRPレジャーの流通速度流通速度が12月2日に年間最高値0.0324を記録。大口保有者による2100億円規模の買い増しや取引所準備金の減少など、オンチェーン活動の活発化が確認された。CryptoQuant分析。
10:05
年末にかけての下落リスクを軽減する価格帯は? ビットコイン最新市場分析=Glassnode
Glassnodeが仮想通貨ビットコイン市場の最新週間レポートを発表。需要低迷と含み損拡大の中、年末の下落リスクを抑える価格帯などを分析している。
08:55
JPモルガンがストラテジーのビットコイン売却回避能力を評価、「マイナーの動きより重要」
JPモルガンのアナリストが、ストラテジーのビットコイン売却回避能力がBTC価格の短期見通しにおいてマイナー活動より重要だと分析した。
08:20
21シェアーズ、米国初のスイ(SUI)連動2倍レバレッジETFを上場
21シェアーズが米国証券取引委員会の承認を得て、スイ(SUI)の価格に連動する初のレバレッジETFをナスダックに上場した。日次リターンの2倍を提供する商品で、スイエコシステムに関連する初のETFとなる。
08:10
「政府系ファンドは相場下落時にBTCを買い増し」ブラックロックのCEO
ブラックロックのラリー・フィンクCEOは、複数の政府系ファンドが仮想通貨ビットコインを購入していると明かした。相場下落時に買い増ししている様子も伝えている。
07:25
ソラナとベース間ブリッジが稼働開始、チェーンリンクとコインベースが安全性確保
レイヤー2ベースチェーンがソラナとのブリッジをメインネットで正式稼働。チェーンリンクCCIPを採用し、両チェーン間でのトークン移動と取引が可能になった。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧