はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

ビットコインマイニング機器担保の融資5,400億円相当に返済リスク浮上か=報道

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコイン価格低迷の影響

大幅な価格の下落後、低迷が続くビットコイン価格がマイニング(採掘)産業にも暗い影を落としている。ブルームバーグの報道によると、一部のマイナー(採掘業者)はマイニング機器を担保に融資を受けているが、ビットコイン価格の急落を受け、マイニング機器の価値も半減し担保割れに陥るケースが増加しているという。

伝統的な金融機関は、マイニング機材のアップグレードのための融資を敬遠する傾向にあったことから、Galaxy DigitalやNYDIG、BlockFiといった暗号資産投資(融資)企業が、マイニング装置を担保にしたローンを提供し始めた経緯がある。

米シアトルに拠点を置くマイニング企業Luxor Technologiesのデータによると、昨年11月に約135万円(1万ドル)の高値をつけたビットメイン社の人気機種S19の価格は、22年6月現在47%下落。同社の共同設立者であるEthan Vera氏は、機材を担保とした融資は合計約5,385億円(40億ドル)に上ると推定している。

ビットコイン売却と損益分岐点

これまでのところ、債務不履行に陥ったマイニング業者はほぼいないと見られるが、複数のアナリストは「マイナーによるビットコインの売り圧力が上昇傾向にある」と指摘。大手マイニング企業による大量のビットコイン売却も報告されている。

関連:ビットコイン一時2万ドル回復、マイナー(採掘業者)の売り圧力は上昇傾向

ナスダック上場のマイニング企業Bitfarms(カナダ)は21日、1週間で合計3,000BTC(85億円相当)を売却したと発表。これまでの「HODL(長期保有)」戦略を調整し、資金の流動性の確保とバランスシートの強化を図った。

HODLとは

仮想通貨の長期保有の意味で使われる用語。保有を表す「Hold」のタイプミスから広まったスラングである。

▶️仮想通貨用語集

関連:加マイニング企業Bitfarms、1週間でビットコインを3,000BTC売却

また米マイニング大手のCore Scientific社は今年5月、運営コストを賄うために2,000BTC超を売却した。

Arcane CryptoのマイニングアナリストJaran Mellerud氏によると、最新機種を導入した大規模なマイニング企業の場合、平均的な採掘コストは1BTCあたり約108万円(8000ドル)であり、利益幅は保たれているようだ。

しかし、Securitize CapitalのWilfred Daye最高責任者は、インフラの諸経費や金利を考慮すると、一部のマイナーの採掘コストがすでに270万円(2万ドル)を超えている可能性もあると指摘。現在のビットコイン価格と同程度となっており、損益分岐点を割り込んで採算が取れなくなった場合には、事業の閉鎖や撤退に追い込まれるリスクもある。

昨年末には、ビットコイン価格の大幅な価格上昇により、1.7兆円を超える高収益を記録したマイニング業界。現在は一転して、キャッシュフローに難を抱える中小マイニング業者の淘汰が進む可能性も、アナリストから指摘されている。

関連:ビットコインマイナー、今年1.7兆円の収益を記録

マイナーが反論

しかし、「ブルームバーグの報道の40億ドルという数字は誇張されている」と指摘するマイナーもある。

担保に入れられる最新機器の数や融資可能な金額には制限がある。装置の流動性が低いこと、また装置を管理・評価する機関がないがために、(融資に)参入する機関が少なくなっているのだ。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、ETH価格特化の新組織誕生や米国初のソラナ現物ステーキングETF上場など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
ビットコイン週次レポート:1600万円台を窺う展開、トランプ減税法案通過で相場底堅く推移|bitbankアナリスト寄稿
今週のビットコイン(BTC)対円相場は1600万円を窺う底堅い展開。トランプ減税法案上院通過で1520万円台で下げ渋り、ADP雇用レポート下振れによる早期利下げ観測で1570万円台に回復した。bitbankアナリスト長谷川氏は下降チャネル突破も11万ドル乗せに苦戦と分析。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|BitwiseのBTC20万ドル到達予測維持に高い関心
今週は金融アドバイザーの推奨ポートフォリオ、Bitwiseのビットコイン20万ドル到達予測維持、アリゾナ州知事による押収仮想通貨の準備基金法案への拒否権行使に関するニュースが最も関心を集めた。
07/05 土曜日
13:40
トランプ一族の「World Liberty Financial」、WLFIトークンの取引開始を提案
World Liberty Financialが仮想通貨WLFIトークンの譲渡可能化を提案。早期支援者のトークンがアンロックされる見込み。
13:00
リップル社、シンガポールでXRPLの起業家育成プログラム開催へ 最大20万ドル資金提供
リップル社がシンガポールでXRP台帳基盤の起業家育成プログラムを開始する。RWAトークン化・DeFi・AI分野などに焦点を置き、最大20万ドルの資金提供を予定している。
10:20
1兆円相当ビットコインが移動も、構造的売り圧力は限定的か=Bitcoin Vector分析
14年以上動かなかった8万ビットコイン(約1.2兆円)が8個のアドレスから移動。仮想通貨取引所への売却ではなくOTC取引との見方も。
09:45
ロシア国営ロステック、トロンでステーブルコインRUBx発行へ 制裁回避狙いも
ロシア国営企業ロステックがルーブル建てステーブルコインRUBxを年内に発行する予定だ。決済プラットフォームRT-Payも立ち上げる。経済制裁回避の意図もあるとみられる。
08:20
Mercado Bitcoin、XRPレジャーで約300億円の資産トークン化計画
ブラジルの仮想通貨取引所Mercado BitcoinがXRPLで実世界資産トークン化を拡大。南米機関による最大規模の取り組み。
07:10
英上場ゴールド探査会社Hamak Gold、ビットコイン財務戦略導入で247万ポンド調達
ロンドン上場のHamak Goldが仮想通貨戦略転換を発表。カタール王族系投資ファンドも参加し株価6%上昇。
06:55
14年以上動かなかったビットコイン、合計1兆円相当が移動 警戒感高まる
14年以上動かなかった合計1兆円相当の仮想通貨ビットコインが、8個のアドレスから移動したことがわかった。当時からどのくらい価値が増えているのかも明らかになっている。
06:30
Ondo Finance、米SEC登録のOasis Pro社買収でトークン化証券市場に本格参入
RWAトークン化プラットフォームOndoが規制準拠のOasis Proを買収。米国投資家向けトークン化証券サービス拡大へ。
06:21
初心者向け|仮想通貨取引所のKYC手続きとは?スマホでできるeKYCの流れと注意点
口座開設の必須手順 暗号資産(仮想通貨)取引所を利用し始めるには、口座開設時に「KYC(本人確認)」と呼ばれる手続きが必要です。これは、ユーザーの身分確認や、利用目的の確認を通…
06:10
スウェーデン、違法収益による仮想通貨の押収を強化
スウェーデンのストレマー司法相が警察や税務当局に仮想通貨を含む犯罪収益の押収強化を指示。昨年11月導入の欧州最厳格な没収法により840万ドル相当を押収済み。
05:40
2800分の1の確率を突破 個人マイナーがビットコイン採掘に成功、5000万円獲得
個人ビットコインマイナーが7月4日にブロック903,883を単独採掘し、3.173BTC(約5000万円)の報酬を獲得。ネットワーク全体の0.00026%のハッシュレートで成功。
07/04 金曜日
17:43
マックハウス、仮想通貨事業でゼロフィールドと基本契約
アパレル大手マックハウスが暗号資産事業に参入。国内マイニングシェア1位のゼロフィールドと基本契約を締結し、ビットコイン購入とマイニングの両輪戦略で収益多様化を目指す。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧