CoinPostで今最も読まれています

EUがロシアに追加制裁、仮想通貨に対する措置も強化

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

金額に関わらず仮想通貨サービスを禁止

欧州連合(EU)は6日、ウクライナ侵攻を背景としたロシアへの制裁について8回目の追加措置を発表した。暗号資産(仮想通貨)に対する制裁も強化している。

この措置は、ロシアが「偽りの住民投票に基づくウクライナ領土の併合を行おうとしていること」や「追加軍を動員したこと」などを受けたものだ。

背景として、ウクライナでは9月27日に、ロシアが支配する4州で住民投票が完了していた。ロシアへこの地域を編入することへの賛成票が99%以上とされている。その後ロシア上院は4日、4州を併合する条約を批准する法案を可決したところだ。

仮想通貨に関しては、金額にかかわらず、ウォレット、アカウント、カストディサービスのすべてが禁止されることになった。これまで、これらのサービスについて約140万円(1万ユーロ)までは制裁対象から外れていたが、今回金額的な条件は撤廃された形だ。

カストディとは

仮想通貨以外の資産にも広く使われる用語。資産の保管や売買に係る決済、また元利金・配当金の受領や議決権行使など、幅広い業務を代行するサービスを指す。カストディを行う企業を「カストディアン」と呼ぶ。

▶️仮想通貨用語集

その他の追加措置

一連の追加措置でEUは、制裁回避を助長する人物も制裁リストに加えることができるようにしている。また、制裁リストに新たな個人や団体を追加し、輸出入規制も強化した。

さらに、ロシア政府やロシア企業へ提供できないサービスの範囲を拡大し、ITコンサルタント、法律顧問、建築、エンジニアリングサービスを含めた。ロシアはこうしたサービスについて輸入に大きく依存しており、ロシアの産業力を弱める狙いがある。

石油輸出については、価格が設定された上限内に収まる限り、欧州の事業者が、ロシアの原油の第三国への輸送を引き受けたり、支援することができるようにする計画である。

EUは、上限によりロシアの収入を減少させる一方で、ロシア産原油供給の継続により世界のエネルギー市場の安定を保つことや、インフレ対策につながると説明した。この措置については現在、EUがG7と協議しているところで、EU理事会でのさらなる決定を経てから発効する見込みだ。

EUは、対露制裁はロシアの兵器製造や物資輸送を抑制しており「効果的であることが証明されている」としつつ、「制裁がロシアから第三国へのエネルギーや農産物の輸出に影響を与えないよう、引き続き配慮している」と述べた。

EUの他にG7も1日、ロシアへ追加制裁を科す意向を表明している。

仮想通貨業界の対応事例

ウクライナ侵攻以降、仮想通貨業界でもロシア制裁へ対応する動きが続いている。

大手仮想通貨取引所バイナンスは4月、戦争が始まってからロシア高官の親族に関連する複数の口座を閉鎖してきたと発表した。バイナンスはロシア在住者などの取引口座の活動も一部制限している。また、人道支援のためウクライナに約13億円以上を寄付した。

関連バイナンス、ロシア高官関連の口座閉鎖を報告 制裁対応で

SBIホールディングスも、ロシアのビットコイン(BTC)マイニング企業BitRiver(ビットリバー)との取引を終了した。ビットリバーについては、米財務省が「ロシアの天然資源収益化に貢献」しているとして制裁対象に指定した経緯がある。

関連SBI、ロシアの仮想通貨マイニング企業ビットリバーとの取引を終了

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/25 木曜日
07:00
ジャック・ドーシー率いるBlock、店舗売上をビットコインに変換へ
新たに導入する予定の機能は「Bitcoin Conversions」というもので、Cash Appのアカウントを持つSquareのユーザーは、店舗収益の最大10%を仮想通貨ビットコインで受け取ることができるようになる。
06:10
米司法省、バイナンス創業者CZ氏に懲役36ヶ月求刑
仮想通貨取引所バイナンスの元CEOのCZ氏は自分の「不適切な決断」を謝罪し、自分の行動の全責任を受け入れる内容の手紙を2月に提出した判事へ提出したことが明らかになった。
04/24 水曜日
17:00
「BTCは上昇トレンドに入る可能性」SCB銀
仮想通貨ビットコインは再び上昇トレンドに入る可能性があるとスタンダードチャータード銀行が分析。今回もビットコインとイーサリアムの価格予想をしている。
16:23
Block社(Square)、ビットコイン採掘産業の分散化に向けて高性能チップを開発完了
デジタル決済企業ブロック(旧Square)が、3ナノメートル技術を採用した最新のビットコインマイニングチップ開発を完了。このプロジェクトはオープンソース化され、ビットコインマイニング業界の分散化を推進することを目指している。
15:09
WebX2024、最大73%割引の「開幕セール」終了まで残り1週間
株式会社CoinPostが主催する日本最大のWeb3カンファレンス「WebX2024」にて、チケット販売を開始しております。2024年4月30日まで、最大73%割引のお得な開幕セールを実施中です。
14:35
米ブロックチェーン協会ら、仮想通貨業界の声をまとめSECを提訴
米ブロックチェーン協会とテキサス州暗号資産自由同盟は、米証券取引委員会が新たに制定したディーラー規則の阻止を求めて、SECを提訴した。
13:00
香港の現物ビットコインETF 4月30日にも発売かー報道
香港でボセラとハッシュキーキャピタルが提供するビットコインETFが取引を開始すると報じられた。2社の現物ビットコインETFは、価格安定性が高く、投資家に直接的な市場価格連動のメリットを提供する。
12:09
半値戻しのビットコイン、投資家心理改善で買い先行
暗号資産(仮想通貨)市場ではビットコインが66000ドル台まで反発し、50MA手前で一服した。イランとイスラエルを巡る中東リスク後退で米国株式市場でも買い戻しが先行しており、投資家心理が改善した。
12:00
ブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」、70日連続流入を記録
ブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」が70日連続で資金流入を記録した。運用資産は約2.8兆円に達している。
11:00
リップル社、SECによる20億ドルの罰金提案を過大と反論
リップル社は、XRPをめぐるSECとの裁判で新たな書類を提出。リップル社に対して約3,100億円の罰金支払いを求めるSECの主張に反論した。
09:40
「BTC価格上昇は半減期から50〜100日後」QCP Capital
仮想通貨ビットコインの今後の価格が急上昇するのは半減期から50〜100日後であるとQCP Capitalが分析。また、Bitfinexも半減期後の相場レポートを公開した。
08:45
ソラナJupiter、DEXモバイルアプリ5月公開予定
既存のUltimateウォレットは5月22日から利用できなくなるため、その前に仮想通貨の一時的移転(PhantomやMagic Edenウォレット)を推奨した。
08:10
米国のイーサリアムETF上場申請、5月承認は見込み薄か
申請中の仮想通貨イーサリアム現物ETFの多くは5月に最終判断を迎える予定だが、多くのアナリストは承認の確率が低いと予測。背景には、イーサリアム財団への任意捜査で米SECがETHを有価証券に分類しようとしている点や、ビットコイン現物ETFが承認されてからまだそれほど時間が経っていない状況などがある。
07:10
ビットコインの機能を拡充する新提案が公開
仮想通貨ビットコインのブロックチェーン上でスマートコントラクトなどを実現する開発提案がBIP-420として公開。以前から関心を集めている提案の内容が改めて説明された。
06:35
バイナンスアプリの削除、フィリピン当局がアップルとグーグルに命令
フィリピンはバイナンスの顧客基盤における重要な構成国だが、同SECは2023年11月以降、バイナンスを投資に利用しないよう国民に積極的に警告していた。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/24 11:30 ~ 13:30
その他 オンライン
2024/04/25 ~ 2024/04/26
東京 国立新美術館
2024/04/27 10:30 ~ 20:00
東京 東京都渋谷区
重要指標
一覧
新着指標
一覧