はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

軟調相場続くもビットコイン採掘難度は大幅上昇、平均ハッシュレート250 EH/sを上回る

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

マクロ経済と金融市場

10日の米NY株式市場では、ダウ平均株価は前週末比93ドル(0.3%)安で終えた。週明けの東京株式市場では、日経平均株価は前週末比635円(2.34%)安と大幅下落した。

7日に発表された米雇用統計の数値が市場予想を上回ったことで、金融引き締めの長期化、及び大幅利上げの継続観測が強まった格好だ。

12日には米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録要旨の公開、13日にはCPI(米消費者物価指数)発表を控えることから、持ち高調整が入りやすい。先月のCPI発表時には、市場予想を超えるインフレ高止まりが確認されたことがネガティブサプライズとなり、相場の急落を招いた。

関連:CPI発表を受け、株やビットコインなどリスク資産が暴落

9月度米コアCPIは、8月を上回る可能性が見込まれる。

総合指数は、ガソリンなどエネルギー価格が一服した影響でピークアウトの兆候も見られるが、食品とエネルギーを除くコア指数は、7月から8月にかけて伸長した。 中古車価格や住居費(賃料)の値上がりなどの影響で、「高インフレの長期化は避けられない」との見方が強まった。

JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は9日、「欧州経済はすでに不況下にあり、米国経済も6〜9ヶ月後の2023年半ばまでにリセッション(景気後退)に陥る可能性が高い。そうなれば、株価は容易く20%下落し、大勢の投資家に苦痛をもたらすことになるだろう」と指摘している。

関連:世界の投資家が注目する米金融政策決定会合「FOMC」とは

仮想通貨市況

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコインは前日比2.1%安の19,053ドルと続落した。

BTC/USD日足

前週比では6.66%安となり、再び2万ドル台を割り込んでいる。

資産運用会社CoinSharesの週次レポートによれば、暗号資産(仮想通貨)投資信託などのデジタル資産に対する機関投資家の資金フローは、4週連続で流出超過となった。

FRB(米連邦準備制度)の金融引き締め長期化の影響により、出来高は歴史的低水準にあるという。

ただし、流出したのは総運用資産(AuM)の10%、計1,500万ドルに相当するインバース(ショートポジション)型の金融商品であったため、むしろポジティブとの見解も見られる。

coinshares

これは過去数週間のおよそ2倍相当に及び、一部機関投資家の弱気のセンチメントが消えつつあることを示唆している。

一方、イーサリアム(ETH)は先週、計220万ドルの小規模な流出を確認した。

CoinSharesによれば顧客からのフィードバックは、大型アップグレードThe Merge(ザ・マージ)で合意形成アルゴリズムがPoWからPoS移行したことを受け、ステーキング利回りを提供するようになったことで「証券としての規制され得るのではないか」との懸念を示しているという。

ディフィカルティー大幅上昇

ビットコインのディフィカルティー(採掘難易度)調整が、前回比+13.55%の上昇を記録した。21年7月に次ぐ過去最高水準となる。

btc.com

難易度調整は、約2週間に1度ごとに行われるもので、ネットワーク上の演算能力となるハッシュレートの増減に応じて、1ブロックのマイニングに必要な時間を約10分間となるよう自動調整する。上記データによる平均ハッシュレート(採掘速度)254.80 EH/sという数値は、22年1月の190.71 EH/s、20年1月の100 EH/s前後を大きく上回る水準だ。

ここ最近では、大幅下落するBTC価格と反比例するようにして続伸していた。

Glassnode

ハッシュレート上昇の背景には、高度な計算を実行するための採掘装置であるマイニングリグの価格低下が挙げられる。中でもパソコンに搭載する高性能なGPUは、コロナ禍における世界的な半導体チップ不足解消を背景に値下がりし、結果的にマイナー(採掘業者)の運用コスト引き下げと、採掘ファームのアップグレードにつながった。

競争の激化に伴い、マイナーの平均月間収益は、すでに中国マイナーの取り締まりで推定90%が閉鎖に追い込まれた時をも下回ったとされる。

オンチェーンアナリストのWill Clemente氏が指摘するように、エネルギーコストが嵩む中、事業規模と効率性に劣る弱小マイナーの淘汰は今後ますます進んでいくものと見られる。

関連:初心者でもわかる、ビットコインのマイニング(採掘)とは

関連:クリプト指標導入「CoinPostアプリ」の使い方をトレーダー目線で解説

過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
09/30 火曜日
07:55
SWIFTがコンセンシスと提携しブロックチェーンを開発 30超の金融機関が参加
国際銀行間決済ネットワークSWIFTがブロックチェーン基盤の共有台帳をインフラに追加すると発表した。30以上の金融機関と協力し、24時間365日のリアルタイム国際決済を目指す。
07:20
ソラナ、ネットワーク高速化のアップグレードを提案
Jump Cryptoで仮想通貨ソラナのファイアダンサーの開発を担当するチームは、ソラナブロックチェーンの速度をさらに速める提案を行なった。提案の背景や内容を説明している。
06:50
米マサチューセッツ州、ビットコイン準備金法案の公聴会を来週開催
マサチューセッツ州議会が10月7日にビットコイン戦略準備金法案の公聴会を開催すると現地メディアが報じた。アンチ仮想通貨の民主党が優勢な州議会で仮想通貨準備金法案が審議される初事例となる。
06:12
米SECがXRPやDOGEなどの仮想通貨ETF申請撤回を要請、包括基準で個別申請が不要に
米証券取引委員会が仮想通貨ETF発行体に19b-4申請の撤回を要請したと報じられた。包括的上場基準の承認により個別申請が不要となり、今週中にも撤回が始まる見通しだ。
05:50
BNBを長期保有資産に選定、カザフが初の仮想通貨準備基金を設立 
カザフスタン政府が初の仮想通貨準備基金「アレム・クリプト・ファンド」を設立したと発表した。デジタル資産への長期投資を目的とし、バイナンスと提携して最初の投資としてBNBを取得。
05:35
ビットマインが1470億円相当のイーサリアム買い増し、保有額1.5兆円に
米上場ビットマインが9月29日にイーサリアム保有量が265万ETHを超えたと発表した。保有する仮想通貨と現金の総額は116億ドルに達し、供給量の2%超を保有している。
09/29 月曜日
18:10
イオレ、SLASH VISIONと提携 レンディングと決済サービスの連携強化へ
イオレはSLASH VISIONと提携し、仮想通貨レンディングや決済サービスの連携を強化。ウォレット基盤を活用し利便性と収益機会を拡大する。
15:04
UXLINK、トークン全面スワップなどセキュリティ被害の緊急対策と補償計画実施へ
UXLINKハッキング事件が発生し、マルチシグウォレットの脆弱性により約30億円が不正流出した。攻撃者による偽造トークン大量鋳造でUXLINK価格が暴落するなどの影響が生じたが、被害者救済と補償計画のため、新コントラクトへの全面移行、1:1トークンスワップ、被害者補償計画などを実施する。
14:05
米政府閉鎖リスクによる仮想通貨市場の影響は? 規制や法整備遅延の懸念も
米国の政府閉鎖リスクが高まり、28日にビットコインは5.7%、イーサリアムは10%下落した。また、規制当局の審査機能停止によりETF承認など、仮想通貨規制の遅延が懸念されている。
14:00
投資ファンドSIGなど出資 クオンタムソリューションズがイーサリアム財務戦略を打ち出す
東証上場のクオンタムソリューションズが日本企業初のイーサリアム財務戦略を発表。米大手SIG、ARK、IAMから大規模資金調達。潜在株式は最大4,400万株に。
12:09
「ハイパーリキッドは初期のソラナを彷彿とさせる」アーク・インベストのキャシー・ウッドが強い関心
資産運用会社アーク・インベストのキャシー・ウッドCEOが、ハイパーリキッド(HYPE)への高い関心示した。また、「仮想通貨ビッグ3」を挙げ、ゴールドの上昇についても意見した。
12:00
XRPの買い方・将来性、リップル社との関係を初心者向けに徹底解説
暗号資産(仮想通貨)XRPの特徴から買い方、将来性、リップル社の最新動向や取引所の選び方も紹介します。ドナルド・トランプ次期米大統領の思惑やSECゲンスラー委員長交代による規制環境の変化、価格への影響を分析。
12:00
ソラナ(SOL)のおすすめ取引所|将来性・買い方・リスクも総まとめ
トランプ新政権で今後のソラナ(SOL)の価格分析。買い方やおすすめ取引所、投資の注意点を初心者にもわかりやすく解説します。
09:55
中国の大手資産運用会社「チャイナAMC香港」、イーサリアム上MMFの総資産額750億円規模に
中国最大級の資産運用会社チャイナAMCが運用するイーサリアム上トークン化MMFが750億円規模に達している。一方で中国当局はRWA製品について監視強化していると伝えられる。
09/28 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、ETH年末1万ドル予想やマルチ資産ETFがXRPやSOLに投資拡大など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナなど主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧