はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

豪上場仮想通貨マイニング企業、傘下2社に債務不履行通知

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

アイリスエナジー所有2社、150億円の債務

豪暗号資産(仮想通貨)マイニング企業Iris Energy Limited(アイリスエナジー・リミテッド)は7日、同社傘下のマイニング企業2社が、1億ドル以上の債務不履行通知を受けたと発表した。

同社は、3つの特別目的会社を所有しており、このうち2つが債務不履行通知を受けた形だ。アイリスエナジーが米証券取引委員会(SEC)に提出した書類によると、2社の融資残高は合わせて約152億円(1億300万ドル)に上る。

アイリスエナジーは2日、同社が所有するビットコイン(BTC)マイニングマシンが、債務義務を果たすために十分なキャッシュフローを生み出せておらず、借入先と債務契約の再編成に向けて協議しているところだと発表していた。

同社はマイニングマシンを担保として融資を受けていることから、債務不履行になった場合は、マイニングマシンが差し押さえられる可能性があることにも言及していた。

関連財務状況悪化のビットコインマイニング企業続出

傘下2社が破産する可能性

今回の書類によると、契約再編成の協議は決裂した模様である。アイリスエナジー傘下2社の貸し手企業は、2社が「誠実な契約再編協議を行わなかった」と申し立てる通知を同社に送った形だ。

この通知は、「誠実に協議を行わなかった」ことが「債務不履行事由」に該当し、当初10月25日に予定されていた元本支払が不履行になったとみなしている。元本全額と未払利息などを直ちに支払うよう宣言する内容だ。なお、支払期日は11月8日に延長されていた。

一方でアイリスエナジー傘下の2社は、貸し手の主張に同意していない。また、アイリスエナジーグループは、貸し手が契約変更に同意することを拒否した場合に、傘下の2社に資金援助を行うことは予定していない。

このため、協議がまとまらない場合は、2社は11月8日の期日に支払いが間に合わず、資産差し押さえが現実味を帯びる形だ。アイリスエナジーは、差し押さえ要求により、傘下の2社が破産や清算に至る可能性があると改めて述べた。

その他に、アイリスエナジー傘下の2社と、その他1社のアイリスエナジー所有企業は4日、貸し手企業から「十分な保険を維持していない」ことが債務不履行事由を構成する可能性があるという通知も受け取っている。

グループ全体の状況

アイリスエナジーは、マイニングマシンが差し押さえられた場合に、空いたデータセンター容量を自社による仮想通貨マイニングや、第三者マイニングマシンのホスティングなどに活用することを検討しているところだ。

アイリスエナジーは、グループ全体は、0.2EH/s(エクサハッシュ/毎秒)のハッシュレートを持つマイニングマシンを担保とする100万ドルの設備融資以外には負債を負っていないとしている。なお、1EH/sは、1秒間に100京回のハッシュ計算ができる能力のことである。

また、同社グループが有する合計2.4EH/sの容量を持つマイニングマシンや、データセンターの全容量および開発パイプラインは、今回の債務不履行通知の影響は受けないとも説明した。10月末時点で約78億円(5,300万ドル)の現金を保有していることも報告している。

ハッシュレートとは

マイニングの採掘速度のこと。日本語では「採掘速度」と表現される。単位は「hash/s」。「s」は「second=秒」で、「1秒間に何回計算ができるか」を表す。マイニング機器の処理能力を表す際や仮想通貨のマイニングがどれくらいのスピードで行われるかを示す指標として用いる。

▶️仮想通貨用語集

マイニング企業への逆風

仮想通貨市場の低迷、電気代高騰、ハッシュレート上昇などにより、多くのマイニング企業の財政状況がひっ迫している状況だ。

9月には、Compute Northが破産申請を行っており、その他にArgo BlockchainやCore Scientificも、閉鎖や事業縮小の可能性に言及している。

関連仮想通貨採掘企業の経営難続く 英上場Argo、事業終了の可能性に言及

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/01 火曜日
16:00
UXLINKが実現目指すWeb3の大衆化、CEOが語る成長戦略|WebXスポンサーインタビュー
5500万人のユーザーを擁するWeb3成長支援プラットフォーム「UXLINK」。WebX 2025への参加を控え、同社CEOが日本市場への期待を述べた。
14:49
日本初の仮想通貨建てクレジットカード「Slash Card」が登場 β版の事前登録開始へ
日本初の暗号資産建てクレジットカード「Slash Card」がβ版の事前登録を開始する。米ドル連動型ステーブルコインUSDC担保サービスで物理・バーチャル両対応。ソラナやイーサリアムなどマルチチェーン互換性とトークン還元リワードを特徴とし、Web3技術を現実世界の決済に橋渡しする。
13:30
ビットコイン需要減少で市場脆弱性指摘、イーサリアム大口投資家は巨額含み損で売却継続=アナリスト
Cryptoquant分析によると、ビットコインのオンチェーン需要指標がマイナス転換し短期調整リスクが高まる。一方でETH大口投資家は3週間で9万5313ETHを償還、4260万ドルの含み損を抱える状況。
13:05
トランプ家支援のAmerican Bitcoin、約320億円調達でビットコイン購入とマイニング機器導入へ
エリックとトランプ・ジュニア氏が支援するビットコインマイニング企業American Bitcoinが2億2000万ドルを調達。ビットコイン購入とマイニング機器導入に充当予定。
12:00
金融庁、ステーブルコイン健全発展のための報告書を公表 不正リスクや今後の課題を分析
金融庁が仮想通貨ステーブルコインの健全な発展に向けた報告書を公表した。不正利用の実態と今後の規制課題を分析調査する内容だ。
11:05
取引所BybitとKraken、ソラナ基盤トークン化株式「xStocks」を190カ国で提供開始
世界第2位の仮想通貨取引所BybitがBacked社のトークン化株式サービス「xStocks」を取り扱う。Apple、Amazon、Microsoft等60銘柄超をソラナブロックチェーン上で24時間365日取引可能に。
10:40
トランプ氏関連のミームコイン「TRUMP」、口座開設キャンペーンで配布へ
ドナルド・トランプ氏が公認とされるミームコイン「TRUMP」がもらえるキャンペーンがBITPOINTで7月末まで開催中。特典内容や条件を詳しく解説します。
10:20
国内Web3関連企業BACKSEAT、組み込み型Web3体験でブロックチェーン社会実装目指す
BACKSEAT株式会社が第三者割当増資により累計14億円の資金調達を完了。Spiral CapitalとHeadline Asiaが共同リード投資家として参画し、組み込み型Web3体験の実現に向けサービスローンチを本格化。
10:02
ロビンフッド、トークン化した米国株やETFの取引サービスを欧州で提供
仮想通貨などの投資アプリを提供するロビンフッドは、トークン化した米国の株やETFの取引サービスをEUユーザー向けにローンチしたと発表。独自ブロックチェーンを開発していることも明かした。
09:55
テキサス州、戦略的ビットコイン準備金設立に続き「金・銀」を法定通貨として認可
テキサス州のアボット知事が金・銀を日常取引の法定通貨として認可する法案に署名。戦略的ビットコイン準備金設立法案も成立し、米国初の大規模な貴金属・仮想通貨政策を実現。
09:40
ビットコインマイニング難易度が7.5%低下 米テキサス州猛暑が影響か
仮想通貨ビットコインのマイニング難易度が約7.5%低下した。米テキサス州の猛暑による電力制限が主要因と指摘されている。6月中旬にハッシュレートも下落していたところだ。
09:15
ナスダック上場企業SRM、140億円のトロン財務戦略完了でTRXをステーキング
フロリダのテーマパーク向け記念品製造企業SRM Entertainmentが、1億ドルのTRON財務戦略の一環として3.65億TRXをJustLendにステーキングした。年率最大10%のリターンを目指す。
08:55
ドイツ最大手銀行グループ『シュパーカッセ』、2026年夏に個人向け仮想通貨取引開始へ=報道
ドイツ最大の銀行グループSparkassenが方針転換し、個人顧客向けビットコインなど仮想通貨取引サービスを2026年夏に開始予定。EU規制整備を背景に3年ぶりの決定となる。
08:10
SEC、ビットワイズ・イーサリアムETFのステーキング承認判断を延期
米証券取引委員会がビットワイズ社申請のイーサリアムETFのステーキング機能追加提案の承認判断を延期。投資家保護と公正な市場慣行への適合性について追加審査を実施中。
07:45
サークル、米国でナショナル・デジタル通貨銀行設立を申請
米ステーブルコイン発行企業サークルが米通貨監督庁にナショナル・トラスト銀行設立を申請。承認されればUSDC準備金の自己管理と機関投資家向け仮想通貨カストディサービス提供が可能に。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧