ソニーの特許出願
ソニー・インタラクティブエンタテインメントが21年7月にNFTやブロックチェーン技術に関する特許を世界知的所有権機関(WIPO)に出願していたことが明らかになった。
PCTへの国際特許出願の内容は承認の有無にかかわらず、約18ヶ月経過後に公開される。
株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメントは、「プレイステーション」に関するハードウェアおよびソフトウェアの企画・開発・製造・販売を手掛ける企業。
同社は、NFT(非代替性トークン)技術を使ってゲーム内資産を追跡する仕組みで特許を取得しようとしている。プレイステーションユーザーが生成したアイテムを含むデジタル資産を、ブロックチェーン上で購入、販売、レンタルする方法を説明している。
なお、本特許申請の内容は、NFTのユースケースとしては普遍的だったようだ。「抽象的なアイデアを実用的な申請にまとめる」ことに失敗しているとして、22年9月にWIPOに一度却下されている。
ただし、ソニー側としては内容を更新することで特許出願に向けたプロセスを継続することが可能だ。Coinpost提携メディアThe Blockに対して、法律事務所Harris Bricken Sliwoskiの知的財産を専門とする弁護士ポール・コブル氏は以下のように述べている。
(通常、より狭い範囲の)特許が許可されるか、出願が放棄されるまで、数年かけてやり取りを続けることができる。ブロックチェーンでゲーム内資産を採用する企業は、こうした特許申請を注視する必要があるが、現段階で心配する必要はない。
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NFTユースケース
10日に公開された、ソニー・インタラクティブエンタテインメントの申請中の特許内容から、同社がNFTとブロックチェーンをゲームに取り入れようとしている姿勢が窺える。
特許申請は全体的として、分散型台帳上でトークンを使ってゲーム内のユニークなデジタル資産追跡システムを説明している。
ゲーム内のアイテムやキャラクターなど、ビデオゲームに関連するユニークなデジタル資産を作成、変更、追跡、認証、および転送する技術について図解した。
例示されているデジタル資産には、コスメティック、ゲーム内アイテム、カスタマイズされた武器と鎧、ゲームの保存ファイル、スクリーンショットやビデオなどのプレイステーションユーザーに作成されたソーシャルコンテンツなどが含まれている。
デジタル資産の履歴変更を管理するために、新しいブロックを生成する仕組み。また、これを活かしたゲーム内資産の機能の拡張方法も盛り込まれた。
ソニーグループはこれまでにもブロックチェーン技術に関するアクションを取ってきた。8月には、ソニー・ミュージックエンタテインメントがNFT(非代替性トークン)に関連する商標登録を米国特許商標庁(USPTO)に申請していたことが明らかになった。
申請ではライブパフォーマンスの音声や録画、画像やアートなどをNFT化して、その真偽性をNFTで証明するコンテンツに関する商標登録が求められていた。
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