独自の仮想通貨取引所開設へ
インドネシアは今年、独自の暗号資産(仮想通貨)取引所の創設を計画していることがわかった。ブルームバーグが4日に報じた。
同国では仮想通貨市場が弱気相場の間も、出来高は減少したが、新しい投資家の参入は継続している。2021年末に1,120万人だった仮想通貨投資家は、2022年11月に1,600万人に増加したという。
インドネシアでは、仮想通貨は商品(コモディティ)に分類されており、商品先物取引監督庁(Bappebti)の規制下で取引されている。この監督権限を、金融領域改革の一環として、これから2年の間に金融庁に移管する計画だが、その前に独自の仮想通貨取引所を設立すべきであると、Bappebtiの責任者代理が4日に述べた。
同国では2021年3月にも、商業省の副大臣が、同省が近い将来に仮想通貨を取り扱う独自の取引所を開設すると発表。当時、副大臣は仮想通貨の取引量が増加していることについて「仮想通貨やデジタル商品が、将来新たな取引の選択肢になる可能性があることを示している。あるいは、それらがインドネシアの商業取引を増やすための主要な柱になることさえ考えられる」と話していた。
現在、インドネシアでは仮想通貨の取引は認められているが、決済に使用することは禁止されている。
インドネシアの状況
日本の外務省によると、インドネシアの人口は2020年時点で約2.7億人。この人口数は世界4位とされている。
国民が仮想通貨への関心が高いことは以前から知られており、仮想通貨取引所Gemini(ジェミナイ)が昨年4月に発表したレポートによると、インドネシアのアンケート回答者の61%が「仮想通貨はお金の未来である」という考えに同意していた。
また、仮想通貨取引所のバイナンスもインドネシアに注目している。同社は2021年末に、インドネシアを拠点にしたデジタル資産取引所を設立すると発表。同国の大手通信企業「Telkom Indonesia」のベンチャーキャピタル部門らの企業連合と協業し、インドネシアでブロックチェーンのエコシステムを拡大すると説明した。
バイナンスとは
取扱銘柄や取引高、登録者数が非常に多い大手仮想通貨取引所を運営。他にもベンチャーキャピタル部門の活動や教育コンテンツの提供、慈善活動など幅広い事業を展開している。2022年11月には、日本市場への進出を発表した。
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