- 意見公募は8月31日まで、確定版を後日公表
- 仮想通貨は法定通貨・外貨に該当せず資産と説明
既存税法を仮想通貨に適用
南アフリカ歳入庁(SARS)は6月30日、仮想通貨取引に既存の税法をどう適用するかを説明する指針草案を公表した。1962年所得税法および譲渡益課税の枠組みのもと、納税者が仮想通貨取引をどう申告すべきかを示す内容で、新たな仮想通貨税を創設するものではないとしている。
SARSは、今回の文書はあくまで既存の税制ルールが仮想通貨にどう当てはまるかを整理したものだと説明した。付加価値税(VAT)は対象外で、所得税と譲渡益課税のみを扱う。意見公募は8月31日まで受け付け、その後に最終版を公表する方針。
売却・交換・決済で課税判定
草案は、売買・交換・決済・マイニング・ステーキング・受領といった各行為に税法がどう適用されるかを説明し、エアドロップやハードフォーク、DeFi取引の扱いにも言及している。SARSはほとんどの仮想通貨取引を既存ルール上の「処分」とみなすとした。
仮想通貨をランド(南アフリカ通貨)で売却すれば所得税または譲渡益課税の対象となり得るほか、別の仮想通貨への交換も「処分」として課税対象になり得る。仮想通貨で商品・サービスの代金を支払う行為も、所有権が移転するため課税対象となり得るという。
SARSは、所得税と譲渡益課税のどちらが適用されるかは個々の事情によって判断し、取得の動機・保有期間・取引頻度・売却理由を考慮するとしている。
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仮想通貨は通貨でなく資産
草案は仮想通貨を、南アフリカの法律上「法定通貨」にも「外貨」にも該当しない資産として位置づけた。このため為替に関する税ルールは仮想通貨に適用されないとしている。
SARSは指針の中で、仮想通貨は高い流動性・譲渡性を持つものの「通貨」ではなく、したがって「外貨」でもないとの解釈が妥当だと説明した。
頻繁に取引を行う納税者ほど、利益に対して通常の所得税が課される可能性が高いとされる。SARSはまた、納税者の意図は時間とともに変化しうるとし、取得時・保有中・売却時それぞれの時点での意図を考慮する必要があると強調した。
南アフリカの居住者は、海外取引所や海外ウォレットで保有する仮想通貨を含め、全世界所得を申告する義務がある。仮想通貨の贈与についても資産として贈与税の対象となり得るとし、評価額に応じて20〜25%の税率が課される可能性があるとした。
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申告と報告義務が焦点
SARSは納税者に対し、仮想通貨に関するすべての課税対象の損益を年次の所得税申告書に記載するよう求めた。取引日・ランド建ての評価額・処分の詳細を含む取引記録を保管することも呼びかけている。
南アフリカはすでに「仮想通貨報告枠組み(CARF)」を採用しており、2026年3月1日から仮想通貨サービス提供業者に対し、顧客情報や取引データをSARSへ報告するよう義務付けている。
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