はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米アーカンソー州、仮想通貨マイニング企業を保護する法案可決

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨マイニングの規制明確化へ

米国アーカンソー州の下院議会は7日、暗号資産(仮想通貨)マイニングの規制を明確化する法案を可決した。

この「2023年アーカンソー州データセンター法」は、仮想通貨マイニング企業のためのガイドラインを作成し、差別的な過剰規制や税金から同産業を保護することを目的とするものだ。

法案は、同州のジョシュア・ブライアント上院議員によって3月30日に提出された。その後4月6日に上院、7日に下院を通過している。すみやかに両院で可決した法案は現在、知事の署名を待っている状況だ。

法案は、その意図について次のように説明している。

(1)データセンターが雇用を創出し、税金を支払い、地域社会とアーカンソー州に経済価値をもたらすことを認識する。

(2)仮想通貨マイニング事業者を、差別的な規制や課税から保護するためのガイドラインを明確にする。

法案は、事業者が、「事業指針や税制に関する州法、業務や安全に関する条例、公共サービスの規則や料金、連邦雇用法」などを遵守する限りでアーカンソー州内で運営できるとしている。

また、条件として、地域の電力や送電網に負荷を与えない方法で運営するという規定も盛り込んだ。法案は、個人の仮想通貨マイナーについても言及。電力会社の規則や料金に従って、個人の住居でマイニングを行うにあたって、アーカンソー州に立地するノードを利用することができるとしている。

さらに、仮想通貨マイニング事業者の営業可能地域を差別的に限定したり、公共サービスにおいて不当な差別的料金を設定しないことなどを規定した。

ビットコイン(BTC)を推進する非営利団体Satoshi Action FundのDennis Porter CEOは、法案が可決したことを受けて次のようにコメントした。

アーカンソー州が法案可決に成功した。全米で初めて、「仮想通貨をマイニングする権利」を盛り込んだ法案を通したことになる。

テキサス州は優遇措置を撤回する法案を審議中

一方で、仮想通貨マイニングが盛んなテキサス州では、仮想通貨マイニング事業者への優遇措置を制限する法案が上院で可決されたところだ。今後、下院で審議されることになる。

テキサス州では、電力需要がひっ迫した際に、対象となる事業者が電力を節約することで報酬が得られる制度がある。これまでは仮想通貨マイニング事業者も対象となっていたが、今後は外すとする内容の法案である。

例えば、マイニング企業Riot blockchainは2022月に、電力需要のひっ迫時にテキサス州からの要請を受けて、マイニング作業を一時停止。これにより約13億円(約950万ドル)の電力クレジットを報酬として得ていた。

テキサス州の法案は、仮想通貨マイニング事業者に対する税制上の優遇措置も撤回することを盛り込んでいる。

この法案を提出したLois Kolkhorst議員は、「すでに、仮想通貨マイニング産業はテキサス州で大きく成長していくことが予測されていることから、その成長に補助金を出す必要はない」という趣旨で発言した。

マイニングとは

ビットコインなどPoW通貨の取引を検証・承認する「採掘」行動のこと。取引の検証にはコンピューターで膨大な計算を行う必要があり、その見返りとしてマイニングに成功すれば報酬が得られる。報酬の支払いを通して、仮想通貨が新規発行される仕組み。この一連の作業が鉱物採掘に似ていることからマイニングと呼ばれ、日本語で「採掘」と表記されることもある。

▶️仮想通貨用語集

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/02 火曜日
12:29
カルシ、ソラナ上で予測市場トークン化を開始 仮想通貨の流動性取り込みへ
米予測市場カルシがソラナ上で予測市場契約のトークン化を開始。オンチェーン取引により匿名性が向上し、開発者のサードパーティ構築も可能に。評価額110億ドル、約3500市場を運営する同社は仮想通貨ユーザーの流動性獲得を目指す。
11:00
米トランプ政権の仮想通貨特命官サックス氏、利益相反報道を否定
米トランプ政権のAI・仮想通貨特命官デビッド・サックス氏がNYタイムズの利益相反報道を否定した。名誉毀損専門の法律事務所に対応を依頼し、倫理規定遵守を主張している。
10:40
ゴールドマンがイノベーター買収、ビットコイン連動ETFも取得で仮想通貨事業拡大
ゴールドマン・サックスがETF大手イノベーターを20億ドルで買収すると発表した。買収にはビットコイン連動ファンドQBFも含まれ、ゴールドマンの仮想通貨関連商品ラインアップが拡大。
10:14
リップル、シンガポールでライセンス範囲拡大 XRPとRLUSDによる決済事業を強化
リップルがシンガポール金融管理局から主要決済機関ライセンスの拡大承認を取得。XRPとRLUSDを活用した決済サービスを強化。アジア太平洋地域のオンチェーン活動は前年比70%増で、同地域での事業拡大を加速。
10:02
ビットコイン100万円幅急落、yETH流出事故で大規模清算|仮想NISHI
ビットコインは軟調な推移が続いている。1日には一時8万5,000ドルを割り込み、日本円ベースでも24時間比で100万円超の下落となった。背景には、イーサリアムが「フサカ・アップデート」を目前に控えロングポジションが積み上がる一方、Yearn FinanceでyETHの流出事故が発生し、ロングポジションの清算が連鎖したことがある。
09:20
リミックスポイント、12億円規模のWeb3関連事業投資を中止へ
リミックスポイントは、事前に予定していた12億円規模のWeb3関連事業投資の中止を決定。仮想通貨ビットコイン購入以外の調達資金使途を変更した。
08:40
ハッキング被害から3.7億円相当回収、ヤーン・ファイナンス
ヤーン・ファイナンスがyETH関連のハッキングで盗まれた資産のうち約240万ドル相当を回収した。回収作業は継続中で被害者への返還を予定している。
07:35
mNAV1倍割れでも「最後の手段」に、ストラテジーがビットコイン清算条件を明示
ストラテジー社のフォンレCEOがビットコイン売却の具体的条件を初めて明言した。株価が保有資産を下回り資金調達が不可能になれば売却も選択肢の1つとなる。
07:05
ストラテジー、約2240億円の米ドル準備金を確保
ストラテジー社は、優先株の配当と負債の利子の支払いのために約2,240億円の米ドル準備金を確保したことを発表。目的を説明し、仮想通貨ビットコインの買い増しも報告した。
07:00
チェーンリンク初のETF、NY証券取引所に上場予定
仮想通貨チェーンリンク(LINK)に投資する上場投資信託(ETF)が12月3日にニューヨーク証券取引所で取引を開始予定。NYSEアーカがグレースケール・チェーンリンク・トラストETFの上場を認証した。
06:45
米バンガードが仮想通貨ETF取引を解禁、5000万人超の顧客にアクセス提供へ
ブルームバーグが報じたところによると、世界第2位の資産運用会社バンガードは12月3日から仮想通貨を主に保有するETFとミューチュアルファンドの取引を許可。遂に長年の保守的姿勢から転換。
06:25
米下院共和党が仮想通貨の「ディバンキング問題」を追及、チョークポイント2.0報告書を公開
下院金融サービス委員会の共和党議員が12月2日、バイデン前政権による仮想通貨業界への組織的な銀行サービス拒否を批判する53ページの報告書を公表した。ストライクCEOの口座閉鎖事例なども議論を呼んでいる。
05:55
ビットコイン8.5万ドル割れ、個人買い増しとクジラ失速が鮮明に=アナリスト指摘
ビットコインは12月1日深夜8.4万台まで続落した。大口保有者の購入鈍化と日銀の植田総裁によるタカ派発言が圧力となり、4億ドル以上の清算が発生。
12/01 月曜日
18:34
日経グループQUICK、ビットコイン指数の算出開始
QUICKは12月1日、円建てビットコイン指数の本格公表を開始した。試験運用から更新頻度を毎日に引き上げ、12月22日からはリアルタイム指数も提供する。暗号資産ETFなどでの利用を想定。
17:07
イーロン・マスク氏「エネルギーこそ真の通貨」、ビットコインは基づくと主張
テスラCEOのイーロン・マスク氏が「エネルギーこそ真の通貨」と主張し、ビットコインはエネルギーに基づいていると説明。一方、著名経済学者やピーター・シフ氏は「本質的価値がない」と批判を続けている。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧