世界で4億人以上が仮想通貨を使用か
暗号資産(仮想通貨)決済企業TripleAは、世界的な仮想通貨の保有状況についてレポートを発表した。
2023年時点で、世界の国や地域における仮想通貨所有率は平均4.2%であり、世界の仮想通貨ユーザー総数は4億2,000万人を超えると推定している。
仮想通貨保有者数の上位10か国は、次の通りだった。
順位 | 国 | 仮想通貨保有者数 |
---|---|---|
1 | 米国 | 2,730万人 |
2 | インド | 1,000万人 |
3 | ベトナム | 920万人 |
4 | 英国 | 860万人 |
5 | 中国 | 830万人 |
6 | トルコ | 730万人 |
7 | 韓国 | 680万人 |
8 | インドネシア | 620万人 |
9 | ブラジル | 590万人 |
10 | フィリピン | 570万人 |
世界の仮想通貨保有者のうち、男性は63%、女性は37%だった。また、34歳以下が72%を占めており、71%が学士以上の学位取得者。平均的な仮想通貨保有者の年収は約350万円(25,000ドル)だった。若い世代の男性が多い傾向が見える。
日本では、総人口の約4%に相当する499.8万人以上が仮想通貨を保有していると推定されている。
決済や送金、ゲームについての統計
TripleAは、マスターカードやエクスペディア、グッチなど様々な業界の大手ブランド企業も、仮想通貨決済を受け付け始めていると指摘している。
TripleAの調査によると、仮想通貨決済を受け付け始めた販売業者は、平均327%の投資収益率(ROI)を達成し、新規顧客が最大40%増加した。
また、仮想通貨を使用する顧客は、平均的な顧客が支出する金額よりも、各取引ごとに平均して約35,000円(約250ドル)多く支出していた。
TripleAは、送金やゲームについてもデータを発表している。国際的なデジタル送金は、2021年の約42兆円(2,950億ドル)から2025年には約61兆円(4,280億ドル)に増加すると予測されており、送金者の15.8%がすでに送金に仮想通貨を使用していると述べた。
また、ゲーム市場は2027年までに約48兆円(3,400億ドル)に達すると予想されていると続けている。2021年時点では、仮想通貨所有者の25.1%がオンラインゲームや、オンラインギャンブルでの支払いに仮想通貨を使用したことがあったという。
高級品市場
さらにTripleAは、グッチ、オフホワイト、フィリップ・プレインなどの高級ブランドが仮想通貨に参入していることも指摘している。
仮想通貨所有者の36%以上が、年収約1,400万円(10万ドル)以上であることを考えると、仮想通貨人口に富裕層の数が多いことは明らかで、平均よりも支出が多額となる傾向があるとした。
一例としてグッチは3月、人気NFT「Bored Ape Yacht Club(BAYC)」などの開発スタジオYuga Labsとパートナーシップを締結したところだ。
「メタバースにおけるファッションとエンターテイメントの交差点を探求すること」を目的としている。
メタバースとは
インターネット上に構築された、多人数参加型の3次元仮想現実世界のこと。アバターを使い、様々な楽しみ方ができる。例えば、『The Sandbox』というゲーム内のメタバースでは、ボクセルアート制作ツールやゲーム制作ツールが提供されており、ユーザーはそのなかで自作のゲームや施設を作ることができる。
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