CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨取引の仕組み|大損して借金を背負う可能性はあるのか?

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨で借金を負う可能性
仮想通貨投資は、現物取引では借金を背負う可能性はありません。しかし、FXや信用取引では借金を背負う可能性も出て来ます。
仮想通貨は価格変動の上下幅が大きい
株などに比べて、ハイリスクハイリターンである仮想通貨投資は、大きく資産額が上下しやすいため、注意が必要です。

現物取引の利点

結論から言うと、通常の「現物取引」であれば、自分の投資金額以上のマイナス、借金を背負う可能性はありません。

つまり、100万円から50万円になる可能性はありますが、100万円から0円になった後、更に残高がマイナス200万円、合計で300万円の損失が生まれる、といったことはありません。

現物とFXではリスクの大きさが異なる

現物取引とは、取引所に入金した取引の元手資金のみで行う投資法で、どんなにマイナスになっても0円以下にはなりません。よって、購入した仮想通貨の価格が暴落することで大損する可能性はありますが、現物取引によって借金を背負う可能性はないと考えて大丈夫です。

もちろん、投資資金そのものを借金で捻出した場合はこの限りではないですが、危険なので絶対にやめましょう。

レバレッジ取引はハイリスク・ハイリターン

対して、借金を背負う可能性があるのが、仮想通貨の「レバレッジ取引」です。

レバレッジ取引の場合、取引会社に自分のお金を証拠金として預け入れることで、証拠金の数倍~数百倍の金額で取引することのできる、言わば”テコの原理”のようなもので、反対売買(決済)を行うことで、損益(利益か損失)を確定します。

レバレッジの倍率で取引額が変動

例えば、10万円の元本に対して20倍のレバレッジを掛けると、200万円相当の資金を動かすことが可能です。レバレッジ取引は、価格上昇時には大きなリターンが見込めますが、価格下落時には多大な損失を被るリスクがあるため、投資熟練者向けのトレード手法と言えるでしょう。

仮に、レバレッジ20倍時に購入した通貨の価格が10%上昇した場合は、元手10万円の2倍となる20万円の利益になりますが、5%下落しただけで10万円の損失が生じます。レバレッジの掛かっていない現物取引の場合は、-5%だと5,000円の損失で済むことから、レバレッジ取引がいかにハイリスク・ハイリターンであるかがわかります。

証拠金維持率とそのリスク

ビットコインFXが投資初心者におすすめ出来ない理由の一つが、「証拠金維持率とそのリスク」です。

差し入れた担保(保証金)に対する建て玉の金額がどれくらいの割合になっているかを示す「証拠金維持率」が、取引所ごとに定められた最低水準を下回ることで、追加証拠金が必要な「追い証(おいしょう)」となるリスクも高く、投資初心者にはオススメできません。

最低維持率を下回るとロスカット(強制決済)

証拠金維持率は、各取引所で設定された最低維持率を下回った時点で、強制決済(ロスカット)されます。

例え目先の材料まで保有し続けていたかったとしても問答無用で決済しなければならないですが、現物取引であればいくら損失を出しても証拠金自体が不要なため、このような問題は起きません。

なお、証拠金維持率は、以下の式で求める事が出来ます。

(口座の預入金+含み損益)÷必要証拠金×100

ビットコインなどの仮想通貨は、ただでさえ「価格変動率(ボラティリティ)」が高く、何かしらの事情でロスカットが通常通りに発動せず追い証が発生した場合、多額の借金を背負ってしまう危険性もあるので、注意しましょう。

デメリットばかり述べましたが、レバレッジを掛けることが可能なビットコインFXでは、2018年の下げ相場でも空売り(投資対象である現物を所有せず、取引所から仮想通貨を借りて対象物の売却契約を結ぶ行為)などで利益を得られるメリットがあるため、ベテラントレーダーを中心に人気を博しています。

レバレッジの最大値は取引所によって異なり、国内最大手のbitFlyerでは、最大15倍のレバレッジを掛けることが可能です。

現物でも価格変動リスクはある

現物取引では前述の通り、借金のリスクは存在しません。

しかし、価格変動による元本割れのリスクが存在します。

また、仮想通貨は株などと比べて、価格の変動率の上下幅が非常に大きく揺れ動くため、リターンを狙える分リスクも大きいです。

借金を背負うことはありませんが、自分の資産が大きく減ることはあるので、注意しましょう。

また、仮想通貨の税金は、雑所得扱いになるため、大儲けした投資家には最大55%もの税金が加算されます。

利益の全てを注ぎ込んでしまうと、翌年度の税金が払えずに大変なことになりかねないので、きちんと計算しておく必要があります。

仮想通貨の税金がかかるタイミングと税金対策について解説
仮想通貨専門税理士・公認会計士の齋藤雄史氏の寄稿記事です。マイニングやハードフォークを含めた、様々な仮想通貨取引についての税金がかかるタイミングや税金対策について解説しています。

投資は自己責任

また、投資の判断基準は、メンタルに依存しやすいため、当面使い道が決まっていないような”余剰資金”で行うのが鉄則です。

生活資金から大金を投じてしまうと、「なくなったらどうしよう・・・」という恐怖心から、正常な判断ができなくなり、結果的にパワーマンスが大幅に悪化します。

大手仮想通貨取引所へのハッキング事件を受けて、相場全体の暴落に巻き込まれるなど、予期せぬ地合いの急悪化は往々にして起こり得ることであり、投資に不確定要素は付き物です。

したがって、常に最悪のパターンを想定し、万が一0円になっても良いと割り切れる範囲で投資を行わなくてはなりません。投資は何が起きても自己責任の世界なので、肝に命じておきましょう。

CoinPostの関連記事

コインチェック事件の日本円補償で税金は発生するのか/強制利確の可能性も
コインチェックの日本円補償で税金は発生するのか? コインチェックユーザーの方々が抱える疑問を齋藤雄史公認会...
1から学ぶ仮想通貨の税金の仕組み/確定申告ガイド
齋藤雄史公認会計士・税理士事務所 代表の齋藤雄史氏による、仮想通貨の税金の解説記事です。仮想通貨取引にかかる税金や確定申告の方法、考えられる節税方法などを掲載しています。
CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
16:00
フロリダ州、年金基金でのビットコイン投資を提案 CFOが州投資委員会に検討要請
フロリダ州が約2,050億ドル規模の年金基金でビットコイン投資を検討。Patronis CFOが州投資委員会に実現可能性の調査を要請。ウィスコンシン州に続く動きで、DeSantis知事のCBDC反対政策とも連動。2025年3月までに結論へ。
15:00
カナダの上場投資会社、ソラナ投資拡大13万SOLへ 株価高騰
カナダの仮想通貨投資会社ソル・ストラテジーズが、ビットコインからソラナへの投資シフトを加速。166BTCから23BTCまで保有を縮小し、ソラナは13万SOL(約35億円)まで拡大。株価は882%急騰。機関投資家のソラナへの注目度が高まっている。
14:10
ビットコインL2プロジェクトStacks、大型アップグレード実行でビットコインとの連携強化
ビットコインのレイヤー2プロジェクトStacksは、トランザクションの高速化を実現する「ナカモト アップグレード」を有効化した。ブロック生成時間が大幅に短縮されるとともに、ビットコンと同等のファイナリティを実現した。
11:34
香港証券取引所、ビットコインとイーサリアムの新インデックスを提供へ
香港取引所がビットコインとイーサリアムの新インデックスを11月より提供する予定だ。アジア時間帯の価格を基準とする。
11:10
ビットポイント、ミームコインPEPE(ぺぺ)取り扱い開始
国内の仮想通貨取引所ビットポイント(BITPOINT)は30日、新たにミームコインのPEPE(ぺぺ)を取り扱い開始した。これに伴い、10万円相当のPEPEがもらえる購入キャンペーンも実施中だ。
10:10
ビットコイン、円建て最高値更新 複数材料を市場が好感
仮想通貨ビットコインは30日、1128万円を超え、日本円建てで最高値を更新した。米ドル建てでも、7万3500ドル付近まで上昇し、史上最高値更新まで目前に迫った。
09:40
日立ソリューションズ、Web3開発支援を開始 知識習得から運用までカバー
日立ソリューションズはWeb3開発支援ソリューションを提供開始。トレーニングからシステム開発、運用保守まで様々な段階をサポートする。
09:00
バイナンス幹部が語る、日本市場の課題やIPOの可能性
日本の仮想通貨市場の課題、規制の取り組みやIPOの可能性などについて、バイナンスに独自取材を実施。地域市場責任者のヴィシャル・サチェンドラン氏とバイナンスジャパン代表の千野氏に話を聞いた。
07:40
JVCEA、ステーブルコインの自主規制団体に
ステーブルコイン発行の環境整備とみられる動きをJVCEAが発表。JVCEAは電子決済手段の自主規制団体になり、名称を日本暗号資産等取引業協会に変更した。
07:30
Bybit、米株指数をパロディしたミームコインSPX6900の永久先物を提供
大手暗号資産取引所Bybitは29日にイーサリアム基盤のミームコイン「SPX6900(SPX)」の永久先物取引を提供開始した。
06:35
メタマスク開発のConsensys社、20%の人員削減を決定
イーサリアムの主要な仮想通貨ウォレットMetaMaskの開発元であるConsensysが、20%の従業員を削減すると発表した。
06:05
売却準備か ブータン王国、100億円相当のビットコインをバイナンスへ入金
ブータン王国政府は29日、100億円相当のビットコインを仮想通貨取引所バイナンスの入金アドレスに送金したことがわかった。
10/29 火曜日
15:16
ドージコイン前月比28%高、マスク氏のD.O.G.E構想が追い風
仮想通貨ドージコイン(DOGE)が月間28%上昇。イーロン・マスク氏が再度、政府効率化部門(D.O.G.E)構想を掲げた。24時間取引量は158%増。時価総額3.7兆円で市場8位に。マスク氏の発言経緯と価格動向をまとめる。
14:45
中央銀行がビットコインを準備資産に加えるべき7つの理由=米シンクタンク報告書
米非営利シンクタンクのビットコイン政策研究所は、新たな報告書で、中央銀行が準備資産としてビットコインの保有を検討すべき理由を、金を保有する理由と照らし合わせて解説した。
14:00
GMOコイン、アバランチ(AVAX)取扱い開始
GMOコインが2024年11月2日よりアバランチ(AVAX)の取扱いを開始。販売所・つみたて対応で、Cチェーンでの預入・送付にも対応予定。Amazon採用で注目のブロックチェーン通貨、記念キャンペーンで最大10万円のチャンスも。取引開始情報とキャンペーン詳細を解説。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/12/01 09:30 ~ 20:00
東京 墨田区文花1丁目18−13
重要指標
一覧
新着指標
一覧