CoinPostで今最も読まれています

フレンドテック(Friend.Tech)が低調、SocialFi競合利用者へのペナルティも問題に

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Friend.Techが失速か

ソーシャルファイ(SocialFi)分野の分散型アプリ「Friend.Tech」でユーザーの活動が鈍化している。ソーシャルアプリ市場全体への関心が高まる中、他社との競争激化も影響を及ぼしているようだ。

新たな「SocialFi」アプリケーション「Shares」のパブリックベータ版が8月31日に公開予定。Friend.Techはフォークや模倣版の使用者に対するペナルティ制度を発表するも、多くのユーザーから反発を受けている。

Friend.Techはツイッターのアカウントと連携して利用できるソーシャルメディアプラットフォーム。独自のソーシャルトークン「Keys」を発行したり、他のユーザーのKeysを取引することができる。このKeysを保有することで、特定の発行者とのプライベートなコミュニケーションが可能になる。

8月10日にレイヤー2ネットワーク「Base」をベースにした招待制ベータテストを開始したFriend.Techは、急速に成長を遂げた。DefiLlamaの最新データによれば、8月21日には24時間で170万ドルの取引手数料を記録し、LidoやUniswapといった主要なアプリを凌ぎ、ランキング2位に躍り出た。

しかし、最近の1週間でFriend.Techの活動は急激に低下している。取引手数料は22.4万ドルに落ち込み、DefiLlamaのランキングで11位にまで後退した。

Keys取引価格も低下している。例えば、仮想通貨界隈での影響力を持つCobieのKey価格は、2.94 ETHから1.55 ETHに減少した。また、オンラインゲーマー、Faze BankのKey価格も2.64 ETHから0.47 ETHに大きく下がった。

出典:Dune

Dune Analyticsによれば、8月21日のピーク時には1時間あたり4,700人以上のアクティブユーザーがいたが、現在は600人未満にまで減少している。トランザクション数も25,000件からわずか2000件程に低下している。

関連:X(旧ツイッター)と連動するソーシャルFi「friend.tech(フレンドテック)」、魅力とリスクを分析

ペナルティを導入

一方で、Friend.Techはフォークや模倣版を利用するユーザーへの罰則制度の導入を公表。この決定は、Web3の開放的な精神に反するとして、多くのユーザーからの強い反発を招いている。

Friend.Techの公式アカウントは8月28日に、「ベータテスト中に忠実なユーザーへの公平な報酬配分を保つため、フォークや模倣版を使用するユーザーは報酬ポイントの獲得から外され、既得ポイントも失う」とツイートして明らかにした。

これは、Friend.Techが毎週ベータテスターに配布している”リワード・ポイント”の対象外とするものだ。

競合ユーザー向け報酬制限の撤回

Friend.techの偽名開発者、Racerは、ユーザーやコミュニティからの反発を受けて、リワード・ポイントを制限するポリシーについて、発表からわずか数時間で撤回した。

彼は日常業務における不安や、栄光の日々が終わることへの恐れにさいなまれていたという。これらの感情にゼロサム思考(パイを独占しようとする戦略)が作用して、「ユーザーに他の製品を利用しないよう指示するようなコメントをしてしまった」とRacerは悔いている。彼はユーザーに対して謝罪を表明し、他の製品を楽しんでほしいとのメッセージを伝えている。

私の表明は不適切だった。友人に楽しむなと言うなんて、また潜在的なパートナーを純粋に競合他社としか見ていなかった。クリプト業界の多くの人々は、私を温かく受け入れ、サポートしてくれた。彼らを失望させてしまったこと、心から謝罪する。皆さん、好きなように過ごしてほしい。

関連:分散型SNSの2つの潮流、普及のカギは?|「WebX」レポート

SocialFiとは

SocialFiとは、ブロックチェーン上のソーシャル・ネットワーキングと金融の組み合わせ。分散型でオープンな性質、ユーザーがデータを管理できる特徴を持つ。従来のプラットフォーム中心の収益モデルから、クリエイター中心のモデルに移行することが期待される。

▶️仮想通貨用語集

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
07/27 土曜日
08:10
マスク氏のX(旧ツイッター)、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除か
イーロン・マスク氏がオーナーのX(旧ツイッター)は、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除した。ドージコイン擁護のためか。
07:35
BitwiseのETH現物ETFの横断幕、NYSEに掲揚
仮想通貨運用企業Bitwiseのイーサリアム現物ETFの横断幕が、ニューヨーク証券取引所に掲げられた。同社は、取引終了のベルを鳴らすことも報告している。
07:05
野村傘下のレーザーデジタル、利回り提供のイーサリアムファンド販売予定か
野村ホールディングスの仮想通貨資産子会社であるLaser Digital(レーザーデジタル)は、イーサリアム現物ETFの代替商品の導入を計画しているようだ。
06:40
米SEC、グレースケールのミニ版ビットコインETFを承認
仮想通貨投資企業グレースケールが提供するGBTCは手数料(1.5%)が最も高く資金流出は続いていたが、新商品を導入し0.15%という業界最安の手数料設定で競争力を高める狙いだ。
06:20
ビットコイン価格が21年後に最大で75億円に到達か、マイケル・セイラー氏の強気予想
ビットコインを最も保有する米上場企業マイクロストラテジーのマイケル・セイラー氏はカンファレンス「ビットコイン2024」で、BTCの今後の強気予想のプレゼンテーションを行った。
07/26 金曜日
17:10
「米大統領選で価格変動 トランプやハリス由来のミームコインの買い方
トランプトークンの概要 ドナルド・トランプ前米大統領とその「Make America Great Again」(アメリカを再び偉大に)というスローガンからインスピレーションを得…
17:10
ヤマハ発動機が初のVTuberコラボNFTを発行、Yamaha E-Ride Baseを訪れて進化可能
ヤマハ発動機が初のNFTデジタルステッカーを発行。横浜のYamaha E-Ride Baseで進化するダイナミックNFTを体験し、限定グッズをゲットできる。
15:13
ビットフライヤーがFTX Japan買収完了、カストディ事業展開へ
株式会社bitFlyer HoldingsはFTX Japanの株式100%を取得し、完全子会社化を発表。8月26日までに社名を変更し、クリプトカストディ事業を展開予定。法制度整備後の暗号資産現物ETF関連サービス提供も視野に入れている。
14:43
Neo Xメインネットが正式稼働 EVM互換でネオのエコシステムを拡張
Neoは高性能EVMベースのサイドチェーン「Neo X」のメインネット正式稼働を発表。クロスチェーンブリッジで流動性と互換性が向上し、エコシステムの可能性が広がる。
14:15
カマラ・ハリス氏のミームコインが過去最高値を記録、大統領候補指名の期待受け
PolitiFiと呼ばれる政治パロディのミームコインが、仮想通貨領域で独自のジャンルを形成しており、カマラ・ハリス副大統領のパロディコイン「 Kamala Horris(KAMA)」が急騰し話題となっている。
12:55
アルトコインETFの未来、ブラックロックが語る現実と可能性
ブラックロックのデジタル資産責任者は、イーサリアム現物ETFが承認されていても他のアルトコインETF誕生には困難があると話した。
12:14
仮想通貨相場反発、ビットコイン・カンファレンスのトランプ登壇に関心集まる
昨日までの大幅下落とは打って変わり暗号資産(仮想通貨)相場は反発した。強気シグナルのハッシュリボンが点灯しているほか、今週末にはビットコインカンファレンスに米国のトランプ前大統領が登壇予定であり、投資家の関心が集まる。
11:00
トランプ前大統領の陣営、4〜6月期で仮想通貨で6億円の寄付金調達
トランプ前大統領は、ビットコインなど仮想通貨で6億円以上の選挙資金を調達。「ビットコイン2024」でもさらに資金を集める予定だ。
10:30
BTCが290万ドルに到達するシナリオ、VanEckが公開
仮想通貨ビットコインが2050年までに290万ドルに到達するシナリオをVanEckのアナリストが公開。このシナリオを実現するための条件を説明している。
10:00
ソラナ初事例、パラオ共和国がデジタルID発行
主権国家が仮想通貨・ブロックチェーンであるソラナ上で、法的アイデンティティを発行する初めての事例となった。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア