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三菱UFJ信託銀行、バイナンスジャパンと協業で新たなステーブルコイン検討へ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

バイナンスジャパンと協業へ

三菱UFJ信託銀行は、Binance Japan(バイナンスジャパン)とProgmatの協業による新たなステーブルコインの共同検討を開始することがわかった。

日本法に準拠したステーブルコインの発行・管理基盤である「Progmat Coin(プログマコイン)」基盤を活用し、バイナンスのグローバルなエコシステムと日本市場との連携において核となる、新たなステーブルコインの発行に向けた共同検討を行うという。

円貨(JPY)建てだけでなく、米ドルなど外貨(USD)建ても対象とした新たなステーブルコインの発行を目指す。

日本経済新聞が25日に報じたところによれば、日本でも円や米ドルなどの法定通貨に連動するように設計されたステーブルコインの発行は、2024年以降に相次ぐ見込みで、オリックスグループのオリックス銀行が発行検討に入った。

ステーブルコインが日本市場に導入されることで、金融サービスの多様化や効率化が促進され、市場全体の競争力が向上する可能性がある。国内に普及すれば、日本政府が推進するWeb3政策との高い親和性も見込めるだろう。

関連:なぜ日本政府は「Web3政策」を推進し始めたのか?重要ポイントと関連ニュースまとめ

三菱UFJ信託銀行では、2023年6月に施行された「改正資金決済法」に準拠したステーブルコイン発行インフラとして、「Progmat Coin」基盤の開発を主導してきた。

Progmat

イーサリアム(ETH)などのパブリックブロックチェーンを含む各チェーン上でのステーブルコインの発行のほか、滑らかな相互移転・交換を企図し、各種技術提携も発表しており、「Progmat Coin」基盤を用いた様々なブランドのステーブルコインは、取り扱う仲介業者が関係当局へのライセンス登録を完了し次第、発行・流通が可能となる見込みだ。

一方、バイナンスジャパンでは、2023年8月の日本市場向けサービスのローンチにおいて、国内最大となる34銘柄の暗号資産(仮想通貨)の取り扱いを開始している。

本家のグローバル版バイナンスは、350以上の銘柄を取り扱う世界最大級の暗号資産取引所を含むブロックチェーンエコシステムであり、世界中で1億5000万人超のユーザーに利用されている。

日本市場においても国内規制上必要なライセンス登録を完了し次第、グローバル版と同等レベルのサービスを順次展開していく予定としていた。

バイナンス・ジャパンの千野 剛司代表は今年8月、オンライン事業説明会でステーブルコイン事業に言及していた。

「日本の規制において、ステーブルコインの発行者は『銀行、資金移動業者、信託会社』に限定され、独自ステーブルコインを発行する障壁は高い」としていたが、三菱UFJ信託銀行との共同展開でこれを打開する。

仮想通貨需要のみならず、貿易取引やセキュリティトークン(デジタル証券)分野など、さまざまなユースケースで日本円ベースのステーブルコインが流通する可能性について熱弁をふるった。

関連:Binance Japanが国内戦略を発表、「Web3普及とステーブルコイン事業」に注目

来年中の発行目指す

日本国内でステーブルコインを取り扱うためには、改正資金決済法で新設された「電子決済手段等取引業」のライセンスが必要となるため、バイナンスジャパンのライセンス取得期間を踏まえ、2024年中の発行を目指すとしている。

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