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米OCC長官代理、「RWA資産トークン化への関心高まる」

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資産トークン化の将来性語る

米通貨監督庁(OCC)のMichael Hsu(マイケル・スー)長官代理は7日、フィンテック関連のカンファレンス「DC Fintech Week」に出席し、暗号資産(仮想通貨)や資産トークン化について見解を述べた。

まず、一般的な仮想通貨への関心が低下している一方、RWAトークン化への関心が高まっていると意見している。

仮想通貨は投機的な動機に動かされている一方で、トークン化は決済など「実際の問題の解決」に焦点を当てており、取引プロセスにおける手数料や不効率さなどを低減できる可能性があると続けた。

スー氏は、資産トークン化の可能性について次のように話している。

現実世界の資産をトークン化することにより、決済バリューチェーン全体で35~65%のコストを節約できる可能性があるとの推定がある。たとえば、株式取引後のプロセスで最大約7,500億円(50億ドル)のコスト削減が見込まれるという意見もある。

クロスボーダー決済のための法定通貨トークン化は、非効率性、コスト、遅延を低減することが期待されている。

トークン化にあたっては、システムを分散型にする必要性がないこともメリットとして挙げた。

スー氏が指摘したように、現在、株式や債券、不動産、美術品、貴金属その他のリアルワールドアセット(現実資産:RWA)をトークン化することについて注目が高まっているところだ。

関連現実資産トークン化に投資家の関心が集まる理由、リアルワールドアセット(RWA)とは

スー氏は、資産トークン化について、適切に行われれば、ある資産の持ち主変更にともなうプロセスなどを簡略化することができるとも説明した。

OCCは、リアルワールドアセットのトークン化に関心を寄せており、2024年2月8日には、ワシントンの本部でこのテーマに関する公開討論を開催する予定だ。

関連RWAトークン化推進へ ブラックロックMMFの担保決済開始

仮想通貨に懐疑的姿勢

スー氏は、現実資産トークン化の将来性に期待を示す一方で、仮想通貨については懐疑的な姿勢を改めて強調した。

仮想通貨セクターでは、依然として詐欺やハッキングが蔓延していると話している。また、仮想通貨への関心は、投資することで稼げる可能性という投機的利益への期待が主な燃料になっているとも続けている。

トークン化は安全・健全な方法で簡単に開発することが可能で、仮想通貨と対照的に、マネーロンダリング防止規則にも完全に準拠できると意見した形だ。

スー氏は、ブライアン・ブルックス前OCC長官代理によって進められていた、仮想通貨を後押しする政策を停止させていた経緯がある。

関連米通貨監督庁長官代理、仮想通貨の関連政策について考え示す

OCCとは

米財務省に所属する独立機関の一つ。米国で連邦法によりライセンスを受けて営業する国法銀行などを監督している。

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